予祝

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予祝(よしゅく)とは、勝利や豊作など期待される結果を先取って祝うこと。

概要

元来、日本国内各地の農村で豊作を祈願して予祝が行われていた(予祝芸能を参照)[1]。

現代では精神的な考え方としてスポーツメンタルの分野や啓蒙書等で取り上げられることがある。予祝で成功のイメージを思い浮かべることで成功の視覚化ややる気の向上、不安の軽減の効果がある[1]。前村かおりらの研究で、高校女子バスケットボールの事例が紹介されており、指導者や選手が勝ちの喜びを求めるポジティブな心理を得られる等のメリットが体感されたと報告されている[2]。また、大嶋啓介によって予祝を啓蒙する事業が行われている[3]。

一方で、予祝によって気の緩みに繋がったり、楽観的になりすぎたり、叶わなかった場合のギャップがより大きくなるというリスクも指摘されている[1]。

野球における予祝

プロ野球においては矢野燿大が阪神タイガース監督時に大々的に行っていた[4]ことで有名である。しかし、野球界においては予祝はかえって逆効果であるとする事例がいくつか存在する。

  • 矢野燿大が予祝を行っていた時期には阪神タイガースは優勝できていない。特にキャンプで胴上げを行う[5]などもっとも大々的に行った2022年は開幕から連敗を喫し、3位に終わった。矢野の退任後に監督就任した岡田彰布は逆に「優勝」という単語を禁止して「アレ」と呼ぶことを徹底し[6]、2023年にリーグ優勝へ導いた。
  • 2024年のプレミア12決勝戦(日本対チャイニーズタイペイ)において、試合前の声出しで辰己涼介が「未来から来ました」「優勝おめでとう」とすでに日本が優勝することが決まっているかのような発言を行った[7]。その試合で日本は0-4で破れ優勝を逃した。
  • この他にも放送局や出版社などがある球団の優勝を前提とした雑誌や番組を制作し、後にその球団が失速して、結果的に優勝を逃してしまったケースもある[8]。

関連項目

脚注

  1. 1 2 3 “予祝は心理学的にメンタルに効果があるのか​​?予祝のメリットとデメリット”. 日本スポーツメンタルコーチ協会 (2026年8月23日). 2026年9月22日閲覧。
  2. ↑ 前村かおり他 (2023). “指導者として「負けないこと」へのプレッシャーから解放された転機と取組み ―「予祝」という考えを手がかりに―”. コーチング学研究. doi:10.24776/jcoaching.36.2_127.
  3. ↑ “予祝 夢のかなえ方”. 2026年8月29日閲覧。
  4. ↑ “阪神・矢野燿大監督「予祝」と退任表明に込めた覚悟と本当の胸の内”. 2026年8月29日閲覧。
  5. ↑ “阪神・矢野監督 感謝の“予祝”超異例「うれしいサプライズ」発案の西&糸井は絶妙“漫才””. 2026年8月29日閲覧。
  6. ↑ “岡田節全開!阪神・岡田新監督「優勝は『アレ』」よ「(ファンは)コロナで大人しく」就任会見語録”. 2026年8月29日閲覧。
  7. ↑ “侍ジャパン公式X”. 2026年8月29日閲覧。
  8. ↑ “阪神のマジック消滅日に『甲子園歴史館』がトレンド入り「Vやねん」「あかん優勝してまう」のトラウマ再び”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ (2023年8月29日). 2026年10月18日閲覧。