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1,2-ジオキセタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1,2-ジオキセタン
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
UNII
性質
C2H4O2
モル質量 60.052 g·mol−1
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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1,2-ジオキセタン(英: 1,2-Dioxetane)またはエチレンペルオキシド(英: Ethylene peroxide)、ペルオキシエタン(英: Peroxythane)は化学式C2O2H4で表される複素環式化合物である。2つの隣接する酸素原子と炭素原子からなる環を有している有機過酸化物であり、ホルムアルデヒドCOH2の二量体と見なすことができる。

化学発光

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1,2-ジオキセタン構造に由来する化学発光は、ロフィン(トリフェニルイミダゾール)を用いて観測される。この化合物は塩基性溶液中でイミダゾレートに変化し、酸素と反応して最終的に1,2-ジオキセタン構造を形成する。このジオキセタンの開裂により、アニオン性のジアミドの励起状態が生じる[1]。

1960年代の研究で、1,2-ジオキセタン構造はホタルやグローワームなどの生物発光を引き起こす反応の中間体であることが実証された。こうした構造は不安定であり、励起ケトンに自然に分解して発光する。また、ケミカルライトなどの発光には、ジオキセタン誘導体である1,2-ジオキセタンジオンが関与しているものもある[2]。

誘導体

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1969年に3,3,4-トリメチル-1,2-ジオキセタンがアルバータ大学の研究により初めて合成された。これは安定な1,2-ジオキセタン誘導体の初の報告例であり、ベンゼン中の黄色溶液として調製された。333 Kまで加熱するとこの化合物は穏やかに分解し、淡い青色の光を放出してアセトンとアセトアルデヒドとなったことを報告している[3]。

対称構造を持つ3,3,4,4-テトラメチル-1,2-ジオキセタンは淡黄色結晶固体として得られた。このベンゼン溶液も青色の光を放出しながら穏やかに分解する[4]。

無置換の1,2-ジオキセタンは1-ブロモ-2-ヒドロペルオキシエタンを塩基で処理することで合成された。このとき、1,2-ジオキセタンは揮発性と安定性の問題から単離できず、ジクロロメタン溶液として調製された。また、半減期は343 Kにおいて1.1 minと推定された[5]。

出典

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  1. ↑ Nakashima, Kenichiro (2003-03). “Lophine derivatives as versatile analytical tools” (英語). Biomedical Chromatography 17 (2-3): 83–95. doi:10.1002/bmc.226. ISSN 0269-3879.
  2. ↑ Vacher, Morgane; Fdez. Galván, Ignacio; Ding, Bo-Wen; Schramm, Stefan; Berraud-Pache, Romain; Naumov, Panče; Ferré, Nicolas; Liu, Ya-Jun et al. (2018-08-08). “Chemi- and Bioluminescence of Cyclic Peroxides” (英語). Chemical Reviews 118 (15): 6927–6974. doi:10.1021/acs.chemrev.7b00649. ISSN 0009-2665.
  3. ↑ Kopecky, Karl R.; Mumford, Cedric (1969-02-15). “Luminescence in the thermal decomposition of 3,3,4-trimethyl-1,2-dioxetane” (英語). Canadian Journal of Chemistry 47 (4): 709–711. doi:10.1139/v69-114. ISSN 0008-4042.
  4. ↑ Kopecky, Karl R.; Filby, John E.; Mumford, Cedric; Lockwood, Peter A.; Ding, Jan-Yih (1975-04-15). “Preparation and Thermolysis of Some 1,2-Dioxetanes” (英語). Canadian Journal of Chemistry 53 (8): 1103–1122. doi:10.1139/v75-154. ISSN 0008-4042.
  5. ↑ Adam, Waldemar; Baader, Wilhelm J. (1984-02). “1,2‐Dioxetane: Synthesis, Characterization, Stability, and Chemiluminescence” (英語). Angewandte Chemie International Edition in English 23 (2): 166–167. doi:10.1002/anie.198401661. ISSN 0570-0833.

関連項目

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