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1,2-ブタンジオール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1,2-ブタンジオール
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ECHA InfoCard 100.008.663 ウィキデータを編集
性質
C4H10O2
モル質量 90.122 g·mol−1
密度 1.0023 g/cm3 (20 °C)
融点 -50 °C[注 1]
沸点 195 - 196.9 °C
混和
危険性[1]
引火点 90 °C
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

1,2-ブタンジオール (1,2-Butanediol) は、化学式 HOCH2(HO)CHCH2CH3 で表される有機化合物である。vic-diol (グリコール) に分類される。2位の炭素がキラル中心であるため、1,2-ブタンジオールには1対の鏡像異性体、すなわち、(S)-1,2-ブタンジオールと(R)-1,2-ブタンジオールとが存在し、これらはいずれも光学活性を有する。ただし、通常は光学分割されずに、これらの等量混合物であるラセミ体の状態で用いられる。なお、1,2-ブタンジオールのラセミ体は、常温常圧において、無色の液体として存在する。

製造

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1,2-ブタンジオールは、1,2-エポキシブタン(英語版)の水和により工業的に製造されている[2][3]。

1,2-ブタンジオールは、ブタジエンからの 1,4-ブタンジオール製造の際の副産物である[4]。また、デンプンやソルビトールなどの糖のエチレングリコールやプロピレングリコールへの接触水素化分解の副産物でもある[5]。

1,2-ブタンジオールは、1859年にアドルフ・ヴュルツによって最初に述べられた[6]。

応用

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1,2-ブタンジオールに関して、ポリエステル 樹脂および可塑剤の製造の特許が取得されている[3][4]。1,2-ブタンジオールは、いくつかのアミノ酸の前駆体であるα-ケト酪酸の工業生産のための潜在的な原料である[7]。

危険性

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ラットに経口投与した場合のLD50は、16 (g/kg)であった[2]。

注釈

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  1. ↑ 融点に対する -50 °Cの数値は、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry から採られた。また、Hazardous Substances Data Bank とOECD Screening Information Dataset で使用されている。他の資料では -114 °C から -30 °C が報告されている。

脚注

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  1. ↑ 国際化学物質安全性カード 1,2-ブタンジオール ICSC番号:03 (日本語版), 国立医薬品食品衛生研究所, (March 1996).
  2. 1 2 “Butanediols, Butenediol, and Butynediol”. Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Weinheima: Wiley-VCH. 2005. doi:10.1002/14356007.a04_455. ISBN 978-3-527-30673-2.
  3. 1 2 1,2-Butanediol, SIDS Initial Assessment Report, Geneva: United Nations Environment Programme, (February 1995).
  4. 1 2 US 4596886, Hasegawa, Ryuichi & Hayashi, Kohji, "Polyester containing impure 1,2-butanediol", assigned to Mitsubishi Monsanto Chemical Company.
  5. ↑ US 4966658, Berg, Lloyd, "Recovery of ethylene glycol from butanediol isomers by azeotropic distillation". US 5423955, Berg, Lloyd, "Separation of propylene glycol from 1,2-butanediol by azeotropic distillation".
  6. ↑ Wurtz, A. (1859), “none”, Ann. Chim. Phys. 55: 400.
  7. ↑ US 5155263, Imanari, Makoto; Iwane, Hiroshi & Suzuki, Masashi et al., "Process for preparing α-ketobutyric acid", assigned to Mitsubishi Petrochemical Co., Ltd..
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