コンテンツにスキップ

2B14 82mm迫撃砲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2B14 ポドノス 82mm迫撃砲
種類 迫撃砲
原開発国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
運用史
配備期間 1983年[1] - 現役[2]
配備先 #運用国の項を参照
開発史
開発者 中央精密工学研究所[1]
製造業者 ニジニ・ノヴゴロド機械製造工場[3]
テンプレートを表示

2B14 82mm迫撃砲(英語: 2B14 82mm mortar、ロシア語: 82-мм миномёта 2Б14)は、ソビエト連邦で開発された迫撃砲[3][4]。愛称はポドノス(Podnos、Поднос)[3][4]。

1983年にソビエト連邦軍で制式採用され、2025年時点でもロシア陸軍や空挺軍などで運用されている[1][2][5]。

開発

[編集]

ソビエト連邦軍は第二次世界大戦中に設計された82mm迫撃砲を戦後も長らく使用していたが、1980年代にはいよいよ旧式化が著しく、後継の迫撃砲の開発が急務となっていた[1]。そこで、既存のものよりも軽量かつ素早く展開でき、射撃精度も高い迫撃砲として、1980年代初頭からポドリスクの中央精密工学研究所で開発されたのが本砲である[1]。

設計にあたっては、空挺部隊や機械化歩兵部隊など様々な部隊が使用し、市街戦から山岳戦までのあらゆる状況に対応できる多用途性が求められた[1]。設計は新規に行われ、BM-37など従来の迫撃砲とは全体的な構造以外の類似点はない[3]。

試作品はアフガニスタンで行われた運用試験に合格し、1983年にソビエト連邦軍で制式採用された[5]。製造はニジニ・ノヴゴロド機械製造工場(旧:ゴーリキー機械製造工場)で行われている[3][4][5]。

設計

[編集]

2B14は、砲身、照準器付の二脚、底板からなるオーソドックスな構造の迫撃砲である[1][3][4]。砲身はライフリングのない滑腔砲で、砲口から弾薬を装填し、落とし込んだ弾薬が砲身の底部にある撃針に接触してそのまま撃発する墜発式を採用している[4][3]。底板は、一度設置すれば360度どの方向にも砲身を向けられる構造になっている[3][4]。工具なしに3個の部品に分解可能であり、短距離であれば人力(2または3名)での運搬が可能[1][3][4]。

弾薬は既存のソ連製82mm迫撃砲弾をそのまま使用可能で、榴弾、照明弾、発煙弾、白リン弾などが用意されている[3][4]。

製造・運用

[編集]

ソ連及びその後継国で製造され、広く友好国への輸出も行われた[1]。またブルガリアでは、MT-LB装甲車に搭載した自走迫撃砲型が製造されている[3]。

ユーゴスラビア紛争、チェチェン・ロシア紛争、アフガニスタン紛争、シリア内戦、ウクライナ侵攻といった各地の紛争で使用されている[1]。

サブタイプ・派生型

[編集]
2B14
基本モデル[4]。
2B14-1
1991年に登場した小改良型[1][4]。砲身や二脚架、照準器、砲口の二重装填防止装置が改良されている[1][4]。
2B24
2019年に開発された派生型[6]。2B14-1から発展したモデルで、材質の変更により軽量化され、底板の設計も改良されている[6]。

諸元・性能

[編集]

出典: [1][3][4]

諸元

  • 種別: 迫撃砲
  • 口径: 82 mm
  • 砲身長: 1,200 mm
  • 重量: 46.2 kg(射撃姿勢)
  • 砲員数: 4名

性能

  • 俯仰角: 45 - 85度
  • 旋回角: 360度
  • 初速: 220 m/s
  • 最大射程: 4,100 m
  • 発射速度: 24ないし30発/分(最大)

砲弾・装薬

運用国

[編集]
ロシア空挺軍で運用中の2B14
アフガニスタンの旗 アフガニスタン
ターリバーン - 2025年時点で、数量不詳の2B14を保有[7]。
アルジェリアの旗 アルジェリア[1]
 キューバ[1]
ジョージアの旗 ジョージア[4]
マレーシアの旗 マレーシア[4]
ロシアの旗 ロシア[4]
ロシア陸軍 - 2025年時点で、800門以上の2B14を保有[8]。
ロシア空挺軍 - 2025年時点で、150門の2B14を保有[9]。
シリアの旗 シリア[4][1]
 ウクライナ[4][1]
 ベトナム[1]

脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 “2Б14 «Поднос» – советский пехотный миномет” (ロシア語). ВЗГЛЯД.РУ (2025年8月5日). 2026年7月25日閲覧。
  2. 1 2 IISS 2026, pp. 190, 198.
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 Jones 2011, p. 568.
  4. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 “2B14 Podnos Russian 82mm Light Mortar” (英語). odin.t2com.army.mil. アメリカ陸軍 (2025年2月26日). 2026年7月24日閲覧。
  5. 1 2 3 “82-мм миномёт 2Б14 «Поднос» — Парк Победы Нижний Новгород” (ロシア語) (2023年4月15日). 2026年7月25日閲覧。
  6. 1 2 “Минобороны России передали партию минометов” (ロシア語). Lenta.RU (2022年6月21日). 2026年7月25日閲覧。
  7. ↑ IISS 2026, p. 240.
  8. ↑ IISS 2026, p. 190.
  9. ↑ IISS 2026, p. 198.

参考文献

[編集]
  • Richard D. Jones, ed (2011) (英語). Jane's Infantry Weapons 2011-2012. Janes Information Group. ISBN 978-071062947-0 
  • The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2026) (英語). The Military Balance 2026. Routledge. ISBN 978-1041314240 

関連項目

[編集]
⌬ Phoenix Mesh CID: 未登録 IPFS未登録 📡 0ピア N=1 CRITICAL PQS A96