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34丁目-ハドソン・ヤード駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
34丁目-ハドソン・ヤード駅
34th Street-Hudson Yards
 
ニューヨーク市地下鉄駅
メインエントランス
駅情報
住所 34th Street & 11th Avenue, New York, NY 10001
区 マンハッタン
地区 ヘルズ・キッチン
ハドソン・ヤード
チェルシー
座標 北緯40度45分21.02秒 西経74度0分7.06秒 / 北緯40.7558389度 西経74.0019611度 / 40.7558389; -74.0019611座標: 北緯40度45分21.02秒 西経74度0分7.06秒 / 北緯40.7558389度 西経74.0019611度 / 40.7558389; -74.0019611
ディビジョン Aディビジョン(IRT)
路線 IRTフラッシング線
運行系統    7 Stops all times (終日) <7>Stops rush hours in peak direction only (21時30分までのラッシュ時、混雑方向)
接続 バスによる輸送 ニューヨーク市バス: M12, M34 SBS
バスによる輸送 高速バス: Megabus:M21–M28(12番街34丁目)、 BoltBus:チェリーヒル・モール、フィラデルフィア、ワシントンD.C.行
Helicopter transportation: 西30丁目ヘリポート(12番街30丁目)
構造 地下駅
駅深度 38メートル (125 ft)
ホーム数 島式ホーム 1面
線路数 2線
その他の情報
開業日 2015年9月13日(11年前) (2015-09-13)
バリアフリー設備 バリアフリー・アクセス バリアフリー全面対応
他の出入口 34丁目-ハドソン・ブールバード
35丁目-ハドソン・ブールバード
次の停車駅


北側の隣駅 バリアフリー・アクセス タイムズ・スクエア駅: 7 Stops all times <7>Stops rush hours in peak direction only
南側の隣駅 バリアフリー・アクセス (終点): 7 Stops all times <7>Stops rush hours in peak direction only
停車案内表
マーク 説明
Stops all times 常時停車
Stops all times except late nights 常時停車(深夜以外)
Stops late nights only 深夜のみ停車
Stops late nights and weekends 週末のみ停車
Stops weekdays only 平日のみ停車
Stops all times except rush hours in the peak direction 常時停車(ラッシュ時以外)
Stops all times except weekdays in the peak direction 常時停車(平日以外)
Stops rush hours only ラッシュ時のみ停車
Stops rush hours in peak direction only ラッシュ時に混雑方向のみ停車
Station closed 廃駅
(運行時間についての詳しい情報)

34丁目-ハドソン・ヤード駅または単に34丁目駅 (34th Street – Hudson Yards, 34th Street) はマンハッタンのウェストサイドにあるニューヨーク市地下鉄の駅である。IRTフラッシング線に属し、ニューヨーク市地下鉄7号線の西端(地図上は南西端)にあたる。1面2線の島式ホームで、地上階とホーム階の間に2層のコンコース階がある。

この駅はもともとは2012年夏季オリンピックの招致の際に計画されたもので、2012年夏に開業する予定であったが、ニューヨークが選に漏れたため、開業は2013年11月まで先延ばしされた。2011年には駅構内のエスカレーターおよびエレベーターの設置遅れのため2014年6月開業予定となったが、その後もエレベーターや防火設備、保安設備の問題で何度も延期されて2015年9月13日にようやく開業した。34丁目-ハドソン・ヤード駅はニューヨーク市地下鉄において1989年以来の新駅[note 1][1] で、ニューヨーク市政府が費用負担して設置された駅としては1950年以来のものであった。

市と地下鉄を運営するメトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ (MTA) のファー・ウェスト・サイド開発のマスタープランの一環として、IRTフラッシング線をタイムズ・スクエア駅から西へ11番街まで延伸し、そこからさらに南へ34丁目まで延伸した。もともとは、ニューヨーク・ジェッツの本拠地として、そして2012年夏季オリンピックのメインスタジアムとして計画されながら建設に至らなかったウェストサイドスタジアム(英語版)の計画に関連して提案されたものであった。スタジアムの計画は市と州の計画当局から却下されたものの、ニューヨークの政治指導者たちがハドソン・ヤード再開発計画の一環として8番街の西、34丁目より北の倉庫街の再開発を目論み、そのためには地下鉄が必要だとされたことから、地下鉄7号線の延伸が承認される運びとなった。また、駅の出入口から半ブロックのところには、2008年から2014年にかけて拡張工事が行われたジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センターがある。

歴史

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計画と建設

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建設中

1993年時点で、ニューヨーク市計画委員会(英語版)は「市の未来を形作る」(Shaping the City's Future) という報告書を書き、その中でかつては工業地帯で急速に発展しつつあったヘルズ・キッチンまでフラッシング線を延伸する検討を行った。メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ (MTA) でも、そのような延伸の可能性について検討を始めていた[2]。2001年の報告では、ニューヨーク市計画委員会はさらなる発展には地下鉄の延伸が不可欠であるとした[3]。

通りに沿った長いブロックは、もっとも西側まで歩いて20分かかる。これに加えて、グランド・セントラル駅やそのほかマンハッタンの東側からの便利な交通手段がなく、ファーウェストサイドへはマンハッタン、クイーンズ区、ウエストチェスター郡、コネチカット州などから労働者が通勤することが難しくなっている[3]。

この計画は、ニューヨークの2012年夏季オリンピック招致の一環として再び提案された。ニューヨーク市は、国際オリンピック委員会が開催地を決める2005年7月以前に建設資金の目処をつけることを望んでいた。しかし、MTAの予算計画に不足があったこと、そしてそれ以前から計画があったIND2番街線やイースト・サイド・アクセスの資金調達が重なったこともあって、MTAは延伸のための予算を捻出することができなかった[2]。また、ウェストサイド車両基地の上に建設され、オリンピックのメインスタジアムとなる予定であったウェストサイドスタジアム(英語版)の提案が2005年に州議会に却下されたため[4]、ニューヨークはオリンピック開催地の選から漏れてしまった[5]。

当時ニューヨーク市長であったマイケル・ブルームバーグにとって、延伸計画は依然として優先課題であった[2]。ブルームバーグは、2006年12月12日の自然保護のための有権者行動連盟(英語版)に対する演説の中で、市は2006年11月に地下鉄7号線の11番街-34丁目への延伸のための債券の発行を開始したと述べた[6]。延伸費用は、市の増加税収財源措置(英語版)債券の発行で賄われ、地下鉄延伸の恩恵を受ける地区の将来的な発展による固定資産税の増収分から償還される[7]。延伸費用は当初21億ドルとされていたが、10番街駅の見送りにより5億ドル浮いたにも関わらず結果的に24億ドルまで膨張した[8]。

2007年10月に、MTAはJ.F.シー、スカンスカUSAシビル、シアボーンの3社で構成される合同企業体S3に対して、11億4500万ドルで2,100メートル (7,000 ft)の2本の単線トンネルを建設する契約を結んだ。この契約では、7号線の当時の終点であるタイムズ・スクエアから41丁目の下を11番街まで西に進み、そこから26丁目まで南下するトンネルを建設することになっていた[9][10][11]。リチャード・ダットナー・アンド・パートナーズ・アーキテクツが34丁目駅の設計を行った[12][13]。新しい駅の外郭を掘削し、トンネルの最初の300メートル (1,000 ft)を発破工法で掘削した後、2台のトンネルボーリングマシン (TBM) が据えられて残りの1,800メートル (6,000 ft)の掘削が行われた。TBMにより、掘削しながらコンクリート製の覆工セグメントを設置してトンネル内壁を構築していった[12][14]。

2008年6月に、トンネルの建設が11番街に沿って開始された。MTAは2009年12月21日に、1台のTBMが34丁目駅の壁を破って貫通したと発表した[15]。2台のTBMとも、2010年春に所定のトンネル工事を完工する予定であった[16]。

2011年4月に、MTAはトンネルや駅のコンコースおよびプラットホームに関する契約の85パーセントが完了し、機械・電気設備、電力、照明、軌道などに関する契約が2011年7月に結ばれる予定だと発表した[17]。こうしたシステム関連の契約は実際には2011年9月に結ばれた[18]。2012年5月にMTAは、延伸工事の65パーセントが完了し、最初のレールが敷設されたと発表した[19]。2013年8月までには、工事は90パーセント完了した[20]。

2013年12月の式典の様子。話者の後方右側が当時の市長マイケル・ブルームバーグ、後方左側がマイケル・ホロドニチャヌ

2013年12月20日に、ブルームバーグ市長は延伸区間の記者公開に際して、ほぼ完成した駅まで記念乗車を行って、彼の市長としての成果の一部を誇示した[21][22][23][24][25]。しかし、列車の試運転が開始されたのは2015年6月になってからであった[26]。

遅延

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2012年1月の時点では、駅は予算の範囲内で建設が進んでおり、予定通り2013年には開業できると宣伝されていたが、その後プロジェクトは様々な遅延に苦しめられることになった[27]。この駅は当初は2012年夏季オリンピック招致の一環として計画されたもので、10番街駅(英語版)を含む2駅の延伸区間は2012年夏に開業予定であった。しかし、オリンピック開催地にはロンドンが選ばれたため、開業日は2013年12月まで先延ばしになった。それから間もなく、10番街駅は建設計画から外された[28]。2012年6月の時点では、2013年末までは試運転のみ行うとされた[28]。同月、駅の設備の設置遅れにより、開業は2014年6月に遅れることになった[29]。

MTA建設部門のトップであったマイケル・ホロドニチャヌ(英語版)は2014年1月にニューヨーク・タイムズに対して、斜行エレベーターの設置工事が複雑なことからさらに3か月ほど遅れる見込みで、開業日は2014年の夏か秋の始めくらい[30]、あるいは11月になると述べた[8][31][32][note 2]。2014年3月の時点では、駅の開業予定日は依然として2014年11月であった[34]。

駅のコンコース

さらに、2014年5月には斜行エレベーターがイタリア・コモ県の工場での試験に失敗したため、開業がさらに遅れることになった[38]。公式発表ではエレベーターはイタリア製で、ソフトウェアや部品は通常ならイタリア国内の1社で製造しているところをアメリカ国内の数社で製造しているためだとした[38]。しかし、遅れの原因はエレベーターだけではなかった。総合防火試験はエスカレーター・エレベーター・階段を含むすべての駅設備が完成していなければ実施できないため、さらに開業が遅れることになった。エスカレーターとトンネル換気システムも遅れの原因になった[38]。 この時点で開業予定は2014年末頃とされていたが[note 3][39][40]、エレベーターや換気システムの問題のため2014年10月には2015年2月の開業になるとされた[41][42]。開業日は当初はハドソン・ヤードで最初のビルで2015年7月の開業予定だった10 ハドソン・ヤードよりも早いとされていた[43]。

MTA は2015年2月24日までに開業すれば475万ドルのインセンティブを与えるとしていたが、この時点でそこまで遅れていた[44]。斜行エレベータは問題解決のためソフトウェアを修正して設置された。試験は11月までに終わるはずだった。3基の換気システムは2014年10月1日までには設置され、さらに2基が月末までに設置される予定であった[44]。11月17日には開業日は2015年2月24日になると確約され、標識や南側入口の屋根が建てられ始めた[45]。ところが、わずか1ヶ月後には MTA は斜行エレベーターが正しく動作しないため開業は2015年4月から7月にならないとできなくなったと発表した[46][47]。MTA は火災報知器や保安システムも遅延の要因であるとした[46][48][49]。さらに、ハドソン・ヤード再開発事業のデベロッパーであるリレイテッド・カンパニーズは、34丁目駅の真上に建設する55 ハドソン・ヤードの基礎工事を、駅が開業する前に完工しなければならなかった[50]

2015年3月24日には、MTA は開業は再び遅れて2015年夏になると発表した。火災報知システムや保安システムにまだ問題が残っており、さらに第三軌条や公共広告放送システム、換気扇、エスカレータやエレベータの試験もしなければならなかった[51][52]。2015年4月には駅は完成していたが、開業できなかった[53]。2015年6月15日にはまたも延期されて「2015年第3四半期末の前」になった[54]。その1ヶ月後、MTA は遅くとも2015年9月13日に開業すると確約し[55][56]、2015年8月28日になって開業日が確定した[57][58]。このとき MTA 会長のトーマス・プレンダーガストは、34丁目駅などのMTAキャピタル・コンストラクションのプロジェクトが数限りなく延期を繰り返したのは屈辱的なことだ、と述べた[1]。

開業

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到着する開業日の一番列車

度重なる遅延ののち、2015年9月13日に開業した[59][60][61][62][63]。35丁目側の出口は2018年9月に竣工した[28]。

しかし、開業翌日にエスカレーターが故障した[64][65] さらに16日には再びエスカレーターが故障した。[66] それよりも早く ニューヨーク・ポスト が新トンネル内の信号問題を報道しており[67]、SNS上でも話題となった[68]。ウォール・ストリート・ジャーナル は "it's only a matter of months (make that weeks) before the gleaming station ... is pockmarked with chewing-gum spots, urban scrawl and litter."{日本語訳:輝く駅が…ガムの跡や落書き、ゴミで穴だらけになるのは、ほんの数か月(いや数週間)の問題だ。}と報道した[69]。このように、開業後もトラブルが頻発した[65][70] [71]。

駅構造

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G 地上 出入口
B1 メザニン上層階 出入口への階段、エスカレーター、エレベーター
(エレベーターは34丁目とハドソン・ブールバードの南西)
改札、駅員詰所、メトロカード自動券売機
下層メザニンへのエスカレーターと斜行エレベーター
B2 メザニン下層階 ホームへの階段、エレベーター
機械室
B3
ホーム階
1番線 フラッシング-メイン・ストリート駅ゆき (タイムズ・スクエア-42丁目駅) →
島式ホーム、到着番線に応じた側のドアが開く バリアフリー・アクセス
2番線 フラッシング-メイン・ストリート駅ゆき (タイムズ・スクエア-42丁目駅) →
ホーム
2番線の線路

ダットナー・アーキテクツが設計[12][13][72]した全長約1,200フィート(370メートル)の駅には、2本の線路に跨る単一の広い島式ホームと、下層メザニンとホームを結ぶ8基の階段が設けられている[73]。プラットホーム自体の幅は35フィート(11メートル)[73][74]で、地下鉄システム内の他の多くの島式プラットフォームよりもはるかに広い。比較すると、ロウアー・マンハッタンのチェンバーズ・ストリート駅のプラットフォーム幅は18.5フィート(5.6メートル)[75]、2番街地下鉄駅のプラットホーム幅は28フィート(8.5メートル)である。585フィート(178m)の長さを誇るこのプラットホームは[72][73]、IRTシステム内で最長クラスのものの一つであると同時に、システム内全駅で最長の「柱のない」プラットホームでもある[76]。さらに、33丁目と36丁目の間を跨ぐ、3ブロック分に及ぶ大規模なメザニンが頭上に設置されている[77]。

駅の極端な深さのため、上層(改札)メザニンと下層(乗客)メザニンが必要となる。深さ27.6フィート(8.4m)の改札メザニンは55ハドソン・ヤードの地下階下に位置し、エスカレーターと傾斜エレベーターが深さ109フィート(33m)の下層メザニンへとつながる[73]。エンパイア・コネクション線とノースリバートンネルは、いずれも駅の上部に位置する[78]。下層メザニンの上部には、駅天井の換気ダクトを覆う役割を果たす曲線状の楕円形天井凹部が設けられており、同時に天窓としても機能する。下層メザニンの曲線的で洞窟のような天井構造は、間接照明の採用により駅の省エネルギー化に寄与している[74][72]。駅には下層メザニンからメインエントランスまで合計9基のエスカレーターと4基のエレベーターが設置されている。このうち2基は垂直エレベーターで、1基は地上階から上層メザニンへ、もう1基は下層メザニンからホーム階へ移動する。残る2基は傾斜エレベーターである[73]。メインエントランスから上層メザニンへは4基のエスカレーターと2つの階段が設けられている。メインエントランスの改札(2列に分かれている)を過ぎると、下層メザニンへ続く2本の平行シャフトがある。北側シャフトにはエスカレーター4基、南側シャフトにはエスカレーター1基と傾斜エレベーター2基が設置されている[73]。最下層の5基のエスカレーターはシステム最長で、移動に約1分30秒を要する[79]。

線路に隣接する壁面には、3枚のタイルで構成される15フィート(4.6メートル)の柱状ブロックが3本ずつ配置された白いタイルが施されている。各柱状ブロックの中央には、高さ2タイルの灰色の正方形があり、その中央に白い「34」の数字が刻まれている。これらは3×5のプレハブ磁器パネルで、交換が容易な構造となっている[74][72]。下層メザニンでは、建築家は高い天井と凸状の手すりを採用し、駅をより広く見せかけることで乗客の流れを改善した[72]。下層メザニンにもプラットホーム階と同様のタイル模様が用いられているが、特定区域の壁面には電子広告パネルが設置されている[72]。この洞窟のような駅のデザインはワシントンメトロの駅と比較されることがある[13]が、当初計画されていたワシントンメトロ風の狭いプラットホームは採用されなかった[72]。またロンドンのジュビリー線延伸区間の駅とも比較され[72]、実際、この駅の建築様式は同延伸区間にあるカナリー・ワーフ駅のデザインに着想を得ている[27]。

増分課税方式の固定資産税で賄われるこの駅は、1950年にINDクイーンズ・ブールバード線のジャマイカ-179丁目駅が開業して以来、市が資金提供した初の駅である[80]。また、1989年10月にIND63丁目線の3駅が開業して以来[81]、ニューヨーク市地下鉄で初めての新規独立駅でもある[1][note 1]。

出入口

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33丁目の入口
35丁目入口の工事風景

出入口は2か所あり、1か所目は34丁目とハドソン・ブールバードの交差点南西、もう1か所は35丁目とハドソン・ブールバードの交差点南西となる。34丁目側のみバリアフリー対応である[14][28][82]。

ハドソン・ブールバード沿いの34丁目と11番街の交差点東側に位置するメインエントランスには、亀の甲羅を模したガラス製の屋根が設置されており、上階のメザニンに光を導く。エレベーターは11番街と33丁目の交差点北東の東側に位置し、エスカレーター入口は33丁目と34丁目の間、ハドソン公園内の道沿いブロック中央部に設置されている。換気棟は将来的に開発業者によって上層建築が建設される予定である[83]。2つ目の入口は35丁目とハドソン・ブルバード・イーストの交差点南西にある[14]。両出口とも、階段と4基のエスカレーターはそれぞれ40フィート(12m)下って改札エリアへ、さらに80フィート(24m)下って共通の下層メザニンへ至る。メイン入口は2014年夏までに完成したが、35丁目側は遅れて2018年まで開業しなかった[28][82]。


両入口には地下鉄システム初となるガラスキャノピーデザインが採用され、美的特徴を際立たせる意図がある。入口はハドソン・ヤード開発地区と一体となり[84]、メイン入口は東側のハドソン・ヤード50番地と西側のハドソン・ヤード55番地の間に位置する。ハドソン・ヤード開発の残りの部分は駅の南側に極めて近接して位置している[39]。両入口は建築家・森俊子によるデザインを基にしており[33]、そのデザイン自体はパリ・メトロの小規模な駅入口デザインを参考にしている[13]。

ハドソン・ブールバード第3ビル内には、二次駅舎が建設される予定地付近に仮設の入口が設けられる予定であった。しかし、両入口ともハドソン・ヤード構造物とは独立したガラス製キャノピーカバーを使用するため、この東に地下鉄入口が設置されることとなった[85]。

予備計画では、ジャビッツ・センターに直接アクセスする入口を11番街と36丁目の南交差点南に設置する予定もあった。この場合、二つ目の出口はハドソン・ブールバード西側の34丁目の北側に移設される予定であった[86]。

特徴

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仕上げ段階

2007年9月、新駅にはホームドアが設置されると発表された[87]。しかし、ニューヨーク市地下鉄駅におけるホームドア計画は2012年に中止された[88][89][90]。その理由は、1プラットフォームあたり100万ドルという高額な費用であった。換気と安全目的のホームドアは設置されなかったものの、この駅はIRTブロードウェイ-7番街線の2代目サウス・フェリー駅、およびアッパーイーストサイドに位置するIND2番街線第1期3駅と同様に、年間を通じて気温を華氏72~78度(摂氏22~26度)に保つ特殊空調システムを備えている[91][92][93]。グランド・セントラル-42丁目駅に既に存在していたこれらのシステムは、プラットフォーム沿いの温度低下に寄与している。また、当駅にはニューヨーク市地下鉄システム最大規模の換気塔が設置されている[91][92][73]。

システム内のほとんどの駅には公衆トイレが設置されていない[94][95]が、本駅には公衆トイレが設けられている[74][79][96]。また、ステンレス製の楕円形駅員室も設置されている[72]。

駅に使用される資材は少なくとも100年の耐久性が期待されており[74]、花崗岩タイル、セラミックタイル、壁面のステンレス鋼パネル、天井の塗装鋼板、省エネ型蛍光灯とLED、メッシュなどが含まれる[93][72]。これらは滑り抵抗性を含むニューヨーク市交通局の基準に適合することが求められている[74]。駅では間接照明に加え、騒音低減のための吸音天井タイルも採用されている[72]。駅は極めて深い位置にあるにもかかわらず、火災時には6分で避難が可能であり、ホームは4分以内に退避できるため、全米防火協会(NFPA)の基準にも適合している[74]。

開業時点ではWi-Fiや3Gは設置されていなかったが、「近い将来」に導入予定であった。ただし、次列車までの時間を表示する接近表示器、緊急用インターホン「ヘルプポイント」、駅構内移動案内システムは設置されている[76][79]。

ゼノビア・ベイリー作 Funktional Vibrations

MTAの「アート・フォー・トランジット」プログラムの一環として、ゼノビア・ベイリーによる3点のモザイク作品(総面積約2,788平方フィート/259.0平方メートル)が駅構内の3箇所に設置された[79][97]。「Funktional Vibrations(ファンクショナル・ヴァイブレーションズ)」と題されたこれらの作品[13][76][72]は、ベイリーのかぎ針編みの模様を基に制作され[76]、34丁目入口の天井にある楕円形の凹部に設置されている[98]。他の2点のモザイクは駅の入口部分に配置されている[76]。ハドソン公園・大通りプロジェクトも駅建設に含まれている[99]。しかし、駅のその他の部分には芸術作品は存在しない。あるニューズウィーク誌の記者は、駅は「非常に清潔だが少し無菌的」で「クール」かつ「効率的」である一方、その厳格なデザインゆえに「個性に欠けている」と指摘している[96]。

斜行エレベーター

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斜行エレベーター

この駅は10階建て以上の深さに位置し、地下鉄全線で最も深い駅の一つに数えられる。実際、その深さはノースリバートンネルや計画中のゲートウェイプロジェクトトンネルが約35フィート(11メートル)上を通過するほどである[100][101]。地上から125フィート(38m)、海抜で108フィート(33m)の深さに位置するこの駅は、190丁目駅と191丁目駅に次いでシステム全体で3番目に深い地下鉄駅である[102]。このため、駅には9基のエスカレーターが設置された[103]。さらに、駅へのアクセスには特注の傾斜エレベーター2基が含まれており、これらは駅34丁目側の地上階と地下階を結ぶ2本のシャフトのうち最南端に設置されている。2014年4月、全長172フィート(52メートル)[38]傾斜エレベーター2基のうち最初の1基が駅に設置された[35]。これらのエレベーターは比較的低速[96]に設計されており、障害のない乗客がエスカレーターを利用するよう促す意図がある[72]。この傾斜エレベーターにより、同駅は1990年制定の障害を持つアメリカ人法(ADA)に準拠して建設された初の駅となった[104]。

高さ80フィート(24 m)の傾斜エレベーター[14][105]は、毎分100フィート(30 m)の速度で移動し(中層階間の往復を2分未満で完了する)[38]、27度の傾斜角を有しており、市営地下鉄では初めての試みである。各エレベーターは最大15名の立位乗客、または5名の車椅子乗客を収容可能である。傾斜エレベーターは垂直移動式エレベーターよりも低コストであったため[35]、34丁目の大型エスカレーターシャフト内に設置された。しかし傾斜エレベーターは製造元マスペロ・エレヴァトーリによる工場試験で当初不合格となったため、駅開業は複数回延期され、開業日は2013年12月から2014年末、さらに2015年半ばへとずれ込んだ[46]。

傾斜エレベーターの採用は、車椅子利用客に列車ホームへのより短く容易な経路を提供するとともに、トンネル掘削コストを削減することを目的としていた[38]。2基のエレベーターはイタリア・アッピアーノ・ジェンティーレのマスペロ・エレヴァトーリ社によって製造され、制御装置はロングアイランド製、速度制御装置はオハイオ州製、ボタンその他の部品はクイーンズ区製であった[38]。エレベーターのソフトウェアは米国で開発された。マスペロ・エレバトーリ社がイタリアでエレベーターを組み立てたが、米国へ出荷される前の現地での動作試験に不合格となった[38]。MTAによれば、製造元は交通局が提出した仕様書を読んだ後、現地のイタリア人サプライヤーの代わりに米国の下請け業者を使用することを選択したと述べている[38]。

配線

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配線図
各留置線は
3編成分の有効長
留置線終端
駅北の転轍機

この駅の線路は駅の南側、25丁目[14]まで延びており、オフピーク時に列車を駅の南側に保管できるようにしている。この引上線は7ブロックの長さがあり、7系統の車両編成に66両が追加されるため、それぞれ11両編成の列車3本を収容できる[77]。また、駅の北側と南側にそれぞれ1つずつ、計2つの両渡り分岐器が設置されている[106]。この場所の保管線路は、クイーンズのコロナ検車区がこれ以上列車を収容するスペースを欠いており、フラッシング川に隣接する立地のため操車場の拡張が極めて困難であることから建設された。新たな保管操車場を他所に建設するには、数億ドルの費用がかかるため現実的ではない[107]。

利用客数

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下層階のデジタルサイネージ

この駅は、その立地条件(「59丁目以南の9番街以西地域をカバーする唯一の地下鉄路線」であること)に加え、ハドソン・ヤーズ地区の主要地下鉄駅[76]であり、繁忙なジャビッツ・センターに最も近い駅であることから、非常に利用客が多いと予想されている[108]。開業当初の予測では、1日あたり27,000人(年間約985万5千人)の利用が見込まれていた。ハドソン・ヤード地区の開発完了後は利用客が急増し、2020年までにピーク時1時間あたり平均35,000人の利用が見込まれていた[109]。しかし2015年9月までに、予測値は1時間あたり32,000人へと上方修正された[1]。2025年予測の1日200,000人という乗客数は、2013年時点で1日197,696人と最多の乗客数を誇るタイムズスクエア駅を上回る[110]。

予測によれば、朝のラッシュアワーだけで26,000人の乗客が駅を出発し、同時に15,000人が駅に入場する見込みである[74]。これにより、乗り換え駅ではないニューヨーク市内で最も混雑する地下鉄駅となるとされていた[14][21][93]。ただし、ピーク時やジャビッツ・センターでのイベント時には、1時間あたり4万人の乗客を処理できる設計となっている[81]。

高い乗客数予測は、2007年当時周辺地域が比較的閑散としていたことから「行き止まりの延伸線上の駅」と評された事実にもかかわらず成立している[111]。2011年になっても、当時ハドソン・ヤードの開発計画が未確定だったため、同駅への投資は市の無駄遣いだと見なされていた[112]。しかし2015年9月13日から22日までの間、同駅の1日当たり乗客数はわずか7,000人[113]と、開業時にMTAが予測した32,000人を下回った。これは周辺開発が未完成であること、および近隣のハイライン公園への未開通入口が原因とされた[114]。2015年10月下旬、AM New York紙の調査では、1日平均乗客数はさらに低い5,900人であったことが判明した。ただし、10月8日から11日にかけて開催された2015年ニューヨーク・コミックコン開催期間中は例外で、この期間の1日平均乗客数は18,300人に達した[115]。

2016年の同駅累計乗降客数は269万1851人で増加し、地下鉄全線で189番目に利用客の多い駅となった。2017年には309万8699人と増加したものの、依然として予測を大幅に下回り、平日平均約1万人であった。2018年は318万9867人で前年比2.9%増。2019年には610万8384人とほぼ倍増し、地下鉄全線で69番目に利用客の多い駅となった[116]。

効果

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ホームに向かう階段

8番街]以西、34丁目以北のウェアハウス地区は2005年に商業・住宅地区へ再開発区域指定され、同駅はこの地域開発促進策の一環である[117][118]。報道によれば「変革をもたらす」とされる[119] 34丁目の地下鉄延伸は、ハドソン・ヤード開発の将来テナントへの交通アクセスを提供[120]、さらにMTAの目標「2008年から2030年までのMTA管内における新規住宅・商業開発を全てMTA駅から半マイル圏内に集中させる[84]」に沿うことで、ハドソン・ヤーズ地区の開発を促進した。駅建設は、近隣住民やテナントに交通アクセスを提供するだけでなく、この地域の商業的成長を促進し、ひいては 50,000 もの雇用を創出することが期待されていた[121]。

ニューヨーク大学ルディン交通政策管理センターの所長であるミッチェル・モス氏は、ハドソン・ヤードの開発と関連する地下鉄の延伸は、2012 年のオリンピック招致のメリットのひとつであったと述べており、「7系統延伸は、ここ数十年のニューヨーク市の交通網における最大の拡張のひとつであり、その潜在的な影響の点でも最も重要なもののひとつとなるだろう[2]」と述べていた。モス氏は、西側の再開発は、新しい地下鉄駅の建設の直接的な結果であると述べている[122]。『ニューヨーク市百科事典』の編集者であるケネス・T・ジャクソン氏は、この延長を「非常に重要な」ものと評している[110]。

駅建設開始以来、周辺地域の地価はほぼ倍増した[123][124]。周辺地域への関心も高まっており、多くの開発会社がハドソン・ヤードに空中権を購入しに訪れている。例えば、既にハドソン・ヤードの開発を手掛けるリレイテッド・カンパニーズは、35丁目と36丁目の間、11番街とハドソン・ブールバードの間に位置する7500万ドル以上の土地、およびマクドナルドの上空にある土地を購入する契約を締結し、50ハドソン・ヤーズの建設を計画している.[123][124]。地下鉄延伸の影響もあり、ハドソン・ヤード10番地には既に3社のテナントが決まっており、シティグループも同地区への移転を検討中である[123][124]。しかし最も重要なのは、ハドソン・ヤードの大部分を支える7億5000万ドルのプラットフォームが2013年1月から建設されたことである。1日最大2万7000人の乗客を輸送可能な駅の地下鉄建設には、さらなるビル建設が必要となった。テナントの70%が地下鉄7系統延伸区間経由でハドソン・ヤードに来ると予想されているためである[123]。さらに、駅周辺や延伸路線沿いには新規レストラン、高級分譲マンション、店舗が出現し、延伸区間の住宅価格も上昇している[124]。ハドソン・ヤード周辺地域全体でも建設ブームが発生している[125]。

MTAはこの駅をハドソン・パーク・アンド・ブールバードの中心的存在であると同時に、ハドソン・ヤード計画全体の核と位置付けている。これは7系統の延伸がなければこの計画は始動しなかった、とコメントする開発業者もいるほどである[84]。ホロドニチェアヌは「この新しく近代的な駅はマンハッタン最新地区の生命線となる。数千人の住民、従業員、訪問者がハドソン・ヤードへ容易かつ迅速にアクセスすることを可能にする。延伸がなければ、この新たな開発は実現しなかったでしょう」[93]と述べている。ハイラインとハドソン・ブールバードの完成、ならびにジャビッツ・センターの改修も、この地域の発展を後押ししている[1][123]。駅の開業時点ではハドソン・ヤードは未完成だったが、ハイラインとジャビッツ・センターは駅利用客に人気の目的地となっている[126]。

画像

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脚注

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注釈

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  1. 1 2 当駅の前に最後に開業したのはレキンシントン・アベニュー-63丁目駅、ルーズベルト・アイランド駅、21丁目-クイーンズブリッジ駅の3駅で、1989年10月27日のことであった。
  2. ↑ この時点での開業日時は不明確であった。仮の開業日は文献によって異なり、2014年11月[8][33][31][34]、2014年の秋または冬[35]、2014年秋[36]、あるいは単に2014年とされていた[14][37]。
  3. ↑ この時点では正確な日程は明らかにされていなかった。

出典

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  124. ↑ Bagli, Charles V. (2015年6月19日). “Redevelopment of Manhattan's Far West Side Gains Momentum”. The New York Times. 2015年9月13日閲覧。
  125. ↑ “Start of a New Stop: 7 Line Comes to Hudson Yards”. chelseanow.com (2015年9月17日). 2015年9月17日閲覧。

外部リンク

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