8次元

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8次元(はちじげん)は、空間の次元が8であることを指す。

8次元空間は、八元数の代数構造や、例外型リー群 に関連する特殊な幾何学的性質を持っており、数学および理論物理学において極めて重要な意味を持つ。

数学における8次元

8次元ベクトル空間

8次元ユークリッド空間は、8つの実数の組 によって記述される。

八元数 (Octonions)

実数、複素数、四元数の拡張である八元数(ノルム多元体)は、8次元のベクトル空間として構成される。8次元は、ハルヴィッツの定理によって「乗法的なノルムを持つ分配代数」が定義できる最大の次元であることが証明されている。

E8格子と球充填

8次元空間において、最も効率的に球を詰め込む配置はE8格子(E8 lattice)と呼ばれる。2016年、マリナ・ヴィアゾフスカは、8次元における球充填問題の最密充填構造がE8格子であることを証明した。彼女はこの功績などにより、2022年にフィールズ賞を受賞している。

7次元球面の平行化

8次元空間に浮かぶ7次元球面()は、平行化可能(tangent bundle が自明)な数少ない球面の一つである。これは八元数の乗法構造が存在することに起因する。

物理学における8次元

超弦理論

超弦理論(スーパーストリング理論)は通常、10次元の時空(9次元の空間+1次元の時間)で記述される。このうち、時間の1次元を除いた空間部分は9次元であるが、理論の特定の定式化や、ある種のコンパクト化の議論において、8次元的な構造(例:8次元横方向空間)が物理的対称性の解析に用いられる。

万物の理論との関連

例外型リー群を用いて、既知のすべての素粒子と力を統一しようとする「例外的に単純な万物の理論」などの試みにおいて、8次元的な数学構造が中心的な役割を果たす。

8次元の図形

  • 8次元正ポリトープ(正多胞体): 8次元空間には、以下の3つの正多胞体が存在する。
    • 8次元正単体(9胞体)
    • 8次元正軸体(16胞体)
    • 8次元超立方体(256胞体)
  • このほか、準正多胞体であるポリトープ(240個の頂点を持つ)が $E_8$ 格子と密接に関係している。

関連項目