ELF OpenGo

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ELF OpenGo
作者
  • 田渊栋(Yuandong Tian)
  • Jerry Ma
  • Qucheng Gong
  • Shubho Sengupta
  • 陈卓远(Zhuoyuan Chen)
  • C. Lawrence Zitnick
[1]
初版 v0(2018年5月2日 (6年前) (2018-05-02))
最新評価版
v2 / 2019年2月13日 (5年前) (2019-02-13)[2]
リポジトリ github.com/pytorch/elf
プログラミング
言語
C++、Python、C言語
種別 コンピュータ囲碁
ライセンス BSDライセンス
公式サイト ai.facebook.com/tools/elf-opengo
テンプレートを表示

ELF OpenGo(エルフオープン碁)はFacebook AI Researchチーム(FAIR)が開発したオープンソースのコンピュータ囲碁ソフトウェア[3]。

概要

ELF OpenGoはFacebook AI Researchチーム(FAIR)により開発されたソフトウェア。DeepMindが科学雑誌Natureで発表した「AlphaGo Zero」と「AlphaZero」についての論文[4][5]により作られたオープンソースの囲碁思考エンジン(囲碁AI)[6]。定石や手筋などのヒューリスティクス(経験則)はプログラムに書き込まれず、囲碁の基本的なルールのみがプログラムされている。また、一種類のニューラルネットワークのみを持ち、自己対戦の対局で学習が行われる(AlphaGoはポリシーネットワークとバリューネットワークの2種類で設計されている)。

強化学習には20ブロックx 224フィルターのニューラルネットワークを使用し[6]、2000個のGPUで2週間トレーニングされた。これは、AlphaGo Zeroが使用する20ブロックx 256フィルターよりわずかに小さい(AlphaGo Zeroには40ブロックx 256フィルターのバージョンも存在する)。

Facebookが保有する高い計算資源により、高レベルの棋譜が作られ、それによりニューラルネットワークが強化されている[7][注 1]。AlphaGoの論文と同種のアルゴリズムが使われている[8][9]。

成績

コンピュータ囲碁との対局

Leela Zero

Leela Zeroはオープンソースでニューラルネットワークも公開されている数少ないコンピュータ囲碁ソフトで、コミュニティーによりニューラルネットワークが常時強化されているため、他の囲碁ソフトとの強さの比較がよく行われる。

Facebookによるテスト対局では、ELF OpenGoがLeela Zeroに対して198勝2敗の成績であったとしている(2018年5月時点)[3][注 2]。Leela Zeroの公式サイトでもELF OpenGoとの比較が行なわれている[10]。

CGOS

有志者により、CGOSに登録され、対局が行われている。ELF OpenGoのプログラムがそのままでは動作しなかったこともあり、ELF OpenGoのニューラルネットワークをLeela Zeroの形式に変換したものが使われている(ハッシュ値が62b5417b的で登録名がLZ_62b541_ELF_1600)[11]、2018年5月30日 (2018-05-30)現在、1000対局以上が行われ、イロレーティングが約3940点となっている[12]。

プロ棋士との対局

Facebookは韓国棋院の協力で韓国のトップ棋士との対局を行った。コミ7目半の中国ルールで、ELF OpenGoは秒読み50秒(NVIDIA Tesla V100を使用)、人間側は時間制限なしで、ELFが14戦全勝した[7]。人間の対局者は金志錫、申眞諝、朴永訓、崔哲瀚であった[3]。

打ち筋

プロ棋士の上野愛咲美と大橋拓文はインタビューで「ELF OpenGoは囲碁AIの中でも打ち筋が奇抜で特に2019年2月に公開された『v2』は人間には理解しにくい」と語った[13]。

市販ソフトでの採用

2019年11月29日に発売された『入神の囲碁』にELF OpenGoが搭載されている[14]。入神の囲碁ではELF OpenGoを含め5種類の囲碁思考エンジン(囲碁AI)が搭載されている。

関連項目

脚注

注釈

  1. ↑ 人間と対局者した14局のうちの2局は対局者の要望で名前と棋譜が未公開となっている[7]。
  2. ↑ Leela Zeroのニューラルネットワークは、2018年4月25日の128番目であり、ハッシュ値158603ebのものがテスト対局で使われた。

出典

  1. ↑ “pytorch/ELF: ELF: a platform for game research”. 2018年5月7日閲覧。
  2. ↑ “Release pretrained-go-19x19-v2 · pytorch/ELF” (2019年2月13日). 2020年1月10日閲覧。
  3. 1 2 3 “Facebook Open Sources ELF OpenGo” (2018年5月2日). 2018年5月8日閲覧。
  4. ↑ “Mastering the game of Go without human knowledge”. ネイチャー (2017年10月18日). 2018年5月6日閲覧。
  5. ↑ “Mastering Chess and Shogi by Self-Play with a General Reinforcement Learning Algorithm” (2017年12月5日). 2018年5月6日閲覧。
  6. 1 2 “ELF | Game Research Platform | Facebook AI”. 2018年5月6日閲覧。
  7. 1 2 3 “Releases · pytorch/ELF”. 2018年5月6日閲覧。
  8. ↑ “Releases · gcp/leela-zero”. 2018年5月9日閲覧。
  9. ↑ “Releases · zakki/Ray”. 2018年5月7日閲覧。
  10. ↑ “Leela Zero”. 2018年5月6日閲覧。
  11. ↑ “Crosstable for LZ_62b541_ELF_1600”. 2018年5月7日閲覧。
  12. ↑ “19x19 All Time Ranks”. 2018年5月30日閲覧。
  13. ↑ xTECH(クロステック), 日経. “女流囲碁トップ棋士が語る、「相棒AI」との付き合い方”. 日経 xTECH(クロステック). 2020年1月10日閲覧。
  14. ↑ Inc, Aetas. “PC用囲碁ソフトの新シリーズ「入神の囲碁」が本日発売。棋力を6級から十段まで実装し,初級者から高段者まで幅広く対局が楽しめる”. www.4gamer.net. 2019年12月7日閲覧。

外部リンク