GPM J1839-10
GPM J1839-10[1]は、太陽系から見てたて座の方向約1万5000 光年の距離にある、他に類を見ない超長周期マグネターと目される天の川銀河内の天体である[2][3]。カーティン大学の研究者チームによって、マーチソン広視野アレイ (Murchison Widefield Array, MWA) を用いた観測で発見された[4]。その特異な特徴は現在の理論に反しており、巨大メートル波電波望遠鏡 (Giant Metrewave Radio Telescope, GMRT) やVLA (Very Large Array) といった他の電波望遠鏡のアーカイブの検索によって1988年まで遡る観測記録が見つかった[4]。この天体の特異な挙動を探す術を知らなかったため、この天体が示すシグネチャーは見過ごされていた[4]。
これまでの中性子星の理解では、「デスライン」と呼ばれる一定の自転速度以下になると天体からの放出が止まる、とされていた。GPM J1839-10は、自転が約22分と極端に遅いだけでなく、5分にも及ぶ電波バーストを放射しており、その原理は未知のままである[3][4]。
脚注
参考文献
- Hurley-Walker, N. et al. (2022-01-26). “A radio transient with unusually slow periodic emission”. Nature (Springer Science and Business Media LLC) 601 (7894): 526–530. Bibcode: 2022Natur.601..526H. doi:10.1038/s41586-021-04272-x. ISSN 0028-0836. PMID 35082416.
- Ronchi, M. et al. (2022-08-01). “Long-period Pulsars as Possible Outcomes of Supernova Fallback Accretion”. The Astrophysical Journal (American Astronomical Society) 934 (2): 184. Bibcode: 2022ApJ...934..184R. doi:10.3847/1538-4357/ac7cec. ISSN 0004-637X.