速度
| 速度 velocity | |
|---|---|
| 量記号 | v, u |
| 次元 | L T −1 |
| 種類 | ベクトル |
| SI単位 | メートル毎秒 (m/s) SI組立単位 |
| CGS単位 | センチメートル毎秒 (cm/s) |
| FPS単位 | フィート毎秒 (ft/s) |
| プランク単位 | 光速度 (c) |
| 古典力学 | ||||||||||
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| 歴史 | ||||||||||
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定義
[編集]を時間、 を物体の位置とする。時刻 における物体の速度 は、
この定義は、微小時間 の間におきた の微小変位 を考え、 を で割って時間変化率に換算したうえで の極限を取っていると解釈される[5][3]。つまり平均速度の極限であり、このことから速度は瞬間速度とも呼ばれる。
単位
[編集]国際単位系(SI)における、一貫性 (単位系)のある単位は、メートル毎秒(m/s)である。国際単位系国際文書においては、組立量は、「速さ、速度」[6](英語版では、speed, velocity[7])としている。
ただし、日本の計量法では、「速さ」のみを物象の状態の量(物理量と考えてよい。)としており、「速度」は採用していない[8][9]。
例
[編集]例として東向きを正に取ると、自動車が一定速度で東の方向に走り、1 時間で 60 km 移動した場合、車の速度は「東向きに(+)時速 60 km」となり、車の速さは「時速 60 km」となる。また例えば、マラソン選手が西向きに 40 km を 2 時間で走った場合、そのマラソン選手の速さは 20 km/h、または時速 20 km と表されるが、速度は「西向きに(-)20 km/h」となる。
性質
[編集]大きさと方向を持つベクトル量
[編集]位置はベクトル量であるため、位置の時間微分である速度もベクトル量である。そのため速度は「速度ベクトル」とも呼ばれる[4]。ベクトルは大きさと方向を持つため[11]、ベクトル量である速度も大きさと方向を持つ[10]。大きさをスカラー 、大きさが非ゼロのときの方向を単位ベクトル とすると、速度は次で表現できる:
なお であり、 のとき である。
大きさが速さ
[編集]速度は位置の時間微分 で定義されるため(詳細は #定義)[1][3]、その大きさ は単位時間あたりの移動距離になる。これは速さ(英: speed)の定義であり[13]、速度の大きさは運動の速さとなる[12]。
方向が軌道の接線方向
[編集]軌道の による媒介変数表示 を用いると、接線の定義より が接線の方向になる。これは の定義そのものであるため(詳細は #定義)[1][3]、軌道の接線の方向と速度の方向 は常に一致する。
大きさが接線成分の大きさ
[編集]速度の大きさ(運動の速さ)は速度の接線成分の大きさと一致する。
時刻 における運動の軌道の単位接線ベクトル と 2 つの単位法線ベクトル 、それぞれのスカラー成分 を用いると、速度は次のように分解できる:
このとき速度は軌道の接線方向を常に向くため(詳細は #方向が軌道の接線方向)[14]、逆に、法線方向を全く向かない。つまり法線成分がゼロで が常に成立する。よって速度は次で表現できる:
このとき は速度の接線成分(英: tangential component of velocity)とも言う。速度の大きさ は運動の速さであるため(詳細は #大きさが速さ)[12]、次が常に成立する:
すなわち速度の大きさ(運動の速さ)は接線成分の大きさと一致する。逆に、速度の接線成分は「向きを持った速さ」と解釈できる。
平均速度
[編集]時間区間 において物体が位置 から に変化したとする。この変位を とすると、時間区間 における平均速度 は、
で定義される。このとき平均速度の大きさを平均の速さという[要出典]。
類似の概念
[編集]着目する現象が時間的に変化している場合に、その現象の単位時間あたりの変化量(時間微分)に対して「速度」という言葉が用いられることがある。
など種々の速度の概念が定義される。各種物理量の速度には特別な名称が付けられていることがあり、馬力、仕事率、躍度などがある。
物体の運動やその安定性を記述する際、最初の状態における速度がしばしば問題になる(初期値問題)。この初めの速度のことを初速度(initial velocity)という。
速度に対して抵抗を受けて変化するとき、平衡となって一定となった速度を終端速度という。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- 1 2 3 4 5
... この を速度という.
(小出 1997, p. 6) - ↑
位置 を時間で微分したものが速度
(戸田 1982, p. 11) - 1 2 3 4 5 6
微小時間 ... は ... 変位ベクトル (displacement vector) ... 3次元の場合も ... を限りなく小さくした極限 を時刻 における速度 (velocity) という.
(戸田 1982, pp. 8–10) - 1 2 3
速度は ... ベクトル (速度ベクトル) である.
(戸田 1982, p. 10) - ↑
運動している質点 ... だけあと ... 変位 ... を と表す ... とした極限を考えると ... ... この を速度という.
(小出 1997, p. 6) - ↑ 国際単位系(SI)第9版(2019)、p.108 表5
- ↑ The International System of Units p.139、Table 5.、Derived quantityとして、「speed, velocity」とある。
- ↑ 計量法 第2条第1項第1号
- ↑ 計量単位令 別表第1、項番14。
- 1 2 3
速度は,大きさ(速さ)とともに向きをもっている
(戸田 1982, p. 10) - ↑
大きさと方向によって指定され,その合成が平行四辺形の法則にしたがうものをベクトルという.
(小出 1997, p. 2) - 1 2 3
運動している質点がある時刻 に を通過 ... を通る瞬間の速さを大きさとするベクトル ... この を速度という.
(小出 1997, p. 6) - ↑ Wilson, Edwin Bidwell (1901). Vector analysis: a text-book for the use of students of mathematics and physics, founded upon the lectures of J. Willard Gibbs. pp. 125
- 1 2
軌道の接線の方向をもち ... この を速度という.
(小出 1997, p. 6) - 1 2
時刻が から に移る ... 間に物体の位置が から に変わったとすると, はこの間の平均の速度 (mean velocity) である.
(戸田 1982, p. 7)
参考文献
[編集]- 戸田, 盛和『力学』岩波書店〈物理入門コース〉、1982年。ISBN 4-00-007641-8。
- 小出, 昭一郎『物理学(三訂版)』(58版)裳華房、1997年。ISBN 978-4-7853-2074-4。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- BIPM 著、産業技術総合研究所 計量標準総合センター 訳『国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版』産業技術総合研究所 計量標準総合センター、2020年3月。
- 等速度運動速度計算|高精度計算サイト
- 速度計算ナビ
- 速度と時間・距離の関係|実務の友
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- 速度換算|オリエンタルモーター株式会社