裏表
本項表と裏では、表(おもて。表側・表面もしくは正面)と裏(うら。裏側・裏面もしくは背面)について説明する。
「表」は、人にとって目立つ側を指す(広辞苑第五版[1])。物事[注 1]の、人の目にふれる部分[2]。「裏」はその対語であり、目立たない側。人の目にふれない部分。
物の場合、通常は、前面、正面、あるいは上面がそれに当たる。「裏」はその逆であるから、通常は、後面、下面がこれに当たる。
衣服などでは、見える側の生地(布地)を表地(おもてじ)、見えない側を裏地(うらじ)という。仕立て職人(テーラー)は略して表、裏ということがある。
地理関連では、かつては「表日本 / 裏日本」という用語が使われ、「表日本」は日本の本州の太平洋に面する地域を、「裏日本」は本州の日本海に面する地域を指すが、「裏」には日陰になっているイメージなど、かなり否定的な意味がある、とされるようになり、現在では、「本州の太平洋側 / 本州の日本海側」が、教科書やNHKや新聞などで使われる表現であり、こちらを使うことが望ましい。
石垣島では南部に人口が集中し住宅街の北側に於茂登岳があるので、「裏石垣」は、その裏側(向こう側)という意味で石垣島の北東部や北部を指す。
歴史については、教科書に書かれているような歴史を「正史」などと言い、物事の隠れた面や世間に知られていない事情に重点を置いて記述する歴史を裏面史と言う[3]。ほかに、若干ニュアンスが異なるが、表の歴史 / 裏の歴史 という言い方もある。
茶道の世界では表千家、裏千家をそれぞれ、表(おもて)、裏(うら)と略す。
人については、裏表が無い人と、裏表がある人、がいる。人に関して「裏表が無い」とは人前での振る舞いと心のうちが一貫していて嘘がないさま、である[4]。「裏表がある」とは、人の見ているところと見ていないところとで、態度・行動が違うこと[5]。こちらは悪い意味である。裏の顔を持つ人、とか、嘘が多い人、などとも言える。
入口については、表口 / 裏口 という対語がある。目立つ入口が表口で、目立たないよう配置された入口が裏口である。
ラテン語の場合
ラテン語では、1葉の紙葉(本の紙)の表裏を成す2つのページは、それぞれ(単数形で)「フォリウム・レクトゥム (folium rēctum)」と「フォリウム・ヴェルスム (folium versum)」と呼ばれた。
それがフランス語などに継承され、recto / versoと言うようになった。
- →「レクトとヴェルソ」も参照
英語の場合
英語ではfront / back が、日本語の 表 / 裏 に相当する対語のひとつである。
コインやメダルなどの表と裏は「Obverse and reverse」と表現される。
裏を英語で表現するとき、単語の前に「the」(定冠詞)を付けた場合は、「裏側が表側に対して一つしかない状況」(紙やコインなど)を示す。対して「a」(不定冠詞)を付けると、「裏側が表側に対して複数ある状況でその中の一つ」を示唆する(サイコロなどの多面体で真裏以外を含める場合など)[7]。
ギャラリー
- 10円玉の表・裏
- メダルの表・裏
- 蝶の表・裏
- 葉の裏側
- 刺繍の裏側
- ジャンパーの表地と裏地の例(表地が黒で裏地が派手な赤のチェックの例)
脚注
- 注
- ↑ モノやコト
- 出典
関連項目
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