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1986年のワールドシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1986年のワールドシリーズ

2016年5月の優勝30周年記念式典に集まった、当時のメッツの選手やその遺族たち
チーム 勝数
ニューヨーク・メッツ(NL) 4
ボストン・レッドソックス(AL) 3
シリーズ情報
試合日程 10月18日–27日
観客動員 7試合合計:32万1774人
1試合平均:04万5968人
MVP レイ・ナイト(NYM)
ALCS BOS 4–3 CAL
NLCS NYM 4–2 HOU
殿堂表彰者 ゲイリー・カーター(NYM捕手)
ウェイド・ボッグス(BOS内野手)
ジム・ライス(BOS外野手)
チーム情報
ニューヨーク・メッツ(NYM)
シリーズ出場 13年ぶり3回目
GM フランク・キャッシェン
監督 デービー・ジョンソン
シーズン成績 108勝54敗・勝率.667
NL東地区優勝
分配金 選手1人あたり8万6254.00ドル[1]

ボストン・レッドソックス(BOS)
シリーズ出場 11年ぶり9回目
GM ルー・ゴーマン
監督 ジョン・マクナマラ
シーズン成績 095勝66敗・勝率.590
AL東地区優勝
分配金 選手1人あたり7万4985.65ドル[1]
全米テレビ中継
放送局 NBC
実況 ビン・スカリー
解説 ジョー・ガラジオーラ・シニア
平均視聴率 28.6%(前年比3.3ポイント上昇)[2]
ワールドシリーズ
 < 1985 1987 > 

1986年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第83回ワールドシリーズ(英語: 83rd World Series)は、10月18日から27日にかけて計7試合が開催された。その結果、ニューヨーク・メッツ(ナショナルリーグ)がボストン・レッドソックス(アメリカンリーグ)を4勝3敗で下し、17年ぶり2回目の優勝を果たした。

メッツは2勝3敗で迎えた第6戦の延長10回表に2点を勝ち越され、その裏あとストライク1球で敗退という状況に2度も追い込まれたものの、そこから同点に追いつき、最後は相手一塁手ビル・バックナーのトンネルでサヨナラ勝利を収めた。そして雨天順延を挟んで2日後の第7戦でも3点差を逆転し優勝を決めた。あと1球からの逆転優勝はシリーズ史上初である[3]。一方のレッドソックスは、1918年以来68年ぶりの優勝を逃した。1946年・1967年・1975年に続き、今回もまた最終第7戦までもつれた末に敗れている[4]。このときの『ニューヨーク・タイムズ』掲載記事がきっかけで、1990年に『ボストン・グローブ』記者ダン・ショーネシーが著書The Curse of the Bambinoを出版、それ以降 "バンビーノの呪い" という都市伝説がファンの間で広まっていく[5]。シリーズMVPには、第6戦でサヨナラのホームを踏み第7戦で勝ち越し本塁打を放つなど、6試合で打率.391・1本塁打・5打点・OPS 1.005という成績を残したメッツのレイ・ナイトが選出された。

ワールドシリーズでは1976年から指名打者(DH)制度が導入され、1985年までの10年間は、偶数年は全試合で採用、奇数年は全試合で不採用とされていた。今シリーズから規則が変更され、年度にかかわらずアメリカンリーグ球団の本拠地では採用、ナショナルリーグ球団の本拠地では不採用となった[6]。DHありの試合となしの試合が混在するのは、ワールドシリーズでは今シリーズが初めてである。

試合結果

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1986年のワールドシリーズは10月18日に開幕し、途中に移動日と雨天順延を挟んで10日間で7試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付試合ビジター球団(先攻)スコアホーム球団(後攻)開催球場
10月18日(土)第1戦ボストン・レッドソックス1-0ニューヨーク・メッツシェイ・スタジアム
10月19日(日)第2戦ボストン・レッドソックス9-3ニューヨーク・メッツ
10月20日(月)移動日
10月21日(火)第3戦ニューヨーク・メッツ7-1ボストン・レッドソックスフェンウェイ・パーク
10月22日(水)第4戦ニューヨーク・メッツ6-2ボストン・レッドソックス
10月23日(木)第5戦ニューヨーク・メッツ2-4ボストン・レッドソックス
10月24日(金)移動日
10月25日(土)第6戦ボストン・レッドソックス5-6xニューヨーク・メッツシェイ・スタジアム
10月26日(日)第7戦雨天順延
10月27日(月)第7戦ボストン・レッドソックス5-8ニューヨーク・メッツ
優勝:ニューヨーク・メッツ(4勝3敗 / 17年ぶり2度目)

第1戦 10月18日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
6回裏一死一・二塁、ブルース・ハーストがレイ・ナイトを三ゴロ併殺に片付けメッツの先制を阻止、試合は0-0のまま7回へ(28秒)
7回表、リッチ・ゲドマンの二ゴロをティム・タフェルがトンネルし二塁走者が生還、レッドソックスが先制点を挙げる(1分39秒)
9回表、デーブ・ヘンダーソンの左前打で二塁走者ドワイト・エバンスが生還を狙うも、メッツ左翼手ケビン・ミッチェルの送球が阻止(1分5秒)
9回裏、カルビン・シラルディがダニー・ヒープを空振り三振に仕留めて試合終了、レッドソックスが初戦を制す(1分4秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ボストン・レッドソックス 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 5 0
ニューヨーク・メッツ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 1
  1. 勝利:ブルース・ハースト(1勝)  
  2. セーブ:カルビン・シラルディ(1S)  
  3. 敗戦:ロン・ダーリング(1敗)  
  4. 審判
    [球審]ジョン・キブラー(NL)
    [塁審]一塁: ジム・エバンス(AL)、二塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)、三塁: ジョー・ブリンクマン(AL)
    [外審]左翼: エド・モンタギュー(NL)、右翼: デイル・フォード(AL)
  5. 夜間試合 試合時間: 2時間59分 観客: 5万5076人 気温: 50°F(10°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックスニューヨーク・メッツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1三W・ボッグス左1左M・ウィルソン両
2二M・バレット右2中L・ダイクストラ左
3一B・バックナー左3一K・ヘルナンデス左
4左J・ライス右4捕G・カーター右
5右D・エバンス右5右D・ストロベリー左
6捕R・ゲドマン左6三R・ナイト右
7中D・ヘンダーソン右7二T・タフェル右
8遊S・オーウェン両8遊R・サンタナ右
9投B・ハースト左9投R・ダーリング右
先発投手投球先発投手投球
B・ハースト左R・ダーリング右

第2戦 10月19日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
ビリー・ジョエルによる試合前のアメリカ合衆国国歌『星条旗』独唱(2分4秒)
4回表、デーブ・ヘンダーソンがドワイト・グッデンからソロ本塁打を放ちレッドソックスが2点差に突き放す(58秒)
5回表、レッドソックス先頭打者ジム・ライスが左前打で出塁(43秒)
次打者ドワイト・エバンスの2点本塁打でレッドソックスが6点目を奪う(57秒)
9回裏、ボブ・スタンリーがキース・ヘルナンデスを中飛に打ち取り試合終了、レッドソックスが2連勝(41秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ボストン・レッドソックス 0 0 3 1 2 0 2 0 1 9 18 0
ニューヨーク・メッツ 0 0 2 0 1 0 0 0 0 3 8 1
  1. 勝利:スティーブ・クロフォード(1勝)  
  2. セーブ:ボブ・スタンリー(1S)  
  3. 敗戦:ドワイト・グッデン(1敗)  
  4. 本塁打
    BOS:デーブ・ヘンダーソン1号ソロ、ドワイト・エバンス1号2ラン
  5. 審判
    [球審]ジム・エバンス(AL)
    [塁審]一塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)、二塁: ジョー・ブリンクマン(AL)、三塁: エド・モンタギュー(NL)
    [外審]左翼: デイル・フォード(AL)、右翼: ジョン・キブラー(NL)
  6. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時30分 試合時間: 3時間36分 観客: 5万5063人 気温: 57°F(13.9°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックスニューヨーク・メッツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1三W・ボッグス左1中L・ダイクストラ左
2二M・バレット右2二W・バックマン両
3一B・バックナー左3一K・ヘルナンデス左
4左J・ライス右4捕G・カーター右
5右D・エバンス右5右D・ストロベリー左
6捕R・ゲドマン左6左D・ヒープ左
7中D・ヘンダーソン右7三H・ジョンソン両
8遊S・オーウェン両8遊R・サンタナ右
9投R・クレメンス右9投D・グッデン右
先発投手投球先発投手投球
R・クレメンス右D・グッデン右

第3戦 10月21日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
メッツが初回表、レニー・ダイクストラの先頭打者本塁打やゲイリー・カーターの適時二塁打、レッドソックス内野陣の挟殺プレイ失敗などで4点を先制(4分30秒)
7回表、カーターの2点適時打でメッツのリードが5点に拡大(39秒)
8回表、レイ・ナイトの適時二塁打でメッツが7点目を挙げる(34秒)
9回裏、ロジャー・マクダウェルがリッチ・ゲドマンを二ゴロに打ち取って試合終了、メッツが今シリーズ初勝利(18秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・メッツ 4 0 0 0 0 0 2 1 0 7 13 0
ボストン・レッドソックス 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 5 0
  1. 勝利:ボブ・オヘーダ(1勝)  
  2. 敗戦:オイルカン・ボイド(1敗)  
  3. 本塁打
    NYM:レニー・ダイクストラ1号ソロ
  4. 審判
    [球審]ハリー・ウェンデルステット(NL)
    [塁審]一塁: ジョー・ブリンクマン(AL)、二塁: エド・モンタギュー(NL)、三塁: デイル・フォード(AL)
    [外審]左翼: ジョン・キブラー(NL)、右翼: ジム・エバンス(AL)
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時35分 試合時間: 2時間58分 観客: 3万3595人 気温: 60°F(15.6°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・メッツボストン・レッドソックス
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1中L・ダイクストラ左1三W・ボッグス左
2二W・バックマン両2二M・バレット右
3一K・ヘルナンデス左3一B・バックナー左
4捕G・カーター右4左J・ライス右
5右D・ストロベリー左5DHD・ベイラー右
6三R・ナイト右6右D・エバンス右
7DHD・ヒープ左7捕R・ゲドマン左
8左M・ウィルソン両8中D・ヘンダーソン右
9遊R・サンタナ右9遊S・オーウェン両
先発投手投球先発投手投球
B・オヘーダ左O・ボイド右

第4戦 10月22日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
メッツのゲイリー・カーターが4回表に先制2点本塁打、8回表にソロ本塁打を放つ(1分20秒)
7回表、レニー・ダイクストラが2点本塁打を放ち、メッツがリードを5点差に広げる。右翼手ドワイト・エバンスは打球をグラブに当てるもこぼす(1分4秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・メッツ 0 0 0 3 0 0 2 1 0 6 12 0
ボストン・レッドソックス 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2 7 1
  1. 勝利:ロン・ダーリング(1勝1敗)  
  2. セーブ:ジェシー・オロスコ(1S)  
  3. 敗戦:アル・ニッパー(1敗)  
  4. 本塁打
    NYM:ゲイリー・カーター1号2ラン・2号ソロ、レニー・ダイクストラ2号2ラン
  5. 審判
    [球審]ジョー・ブリンクマン(AL)
    [塁審]一塁: エド・モンタギュー(NL)、二塁: デイル・フォード(AL)、三塁: ジョン・キブラー(NL)
    [外審]左翼: ジム・エバンス(AL)、右翼: ハリー・ウェンデルステット(NL)
  6. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時25分 試合時間: 3時間22分 観客: 3万3920人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・メッツボストン・レッドソックス
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1中L・ダイクストラ左1三W・ボッグス左
2二W・バックマン両2二M・バレット右
3一K・ヘルナンデス左3一B・バックナー左
4捕G・カーター右4左J・ライス右
5右D・ストロベリー左5DHD・ベイラー右
6三R・ナイト右6右D・エバンス右
7DHD・ヒープ左7捕R・ゲドマン左
8左M・ウィルソン両8中D・ヘンダーソン右
9遊R・サンタナ右9遊S・オーウェン両
先発投手投球先発投手投球
R・ダーリング右A・ニッパー右

第5戦 10月23日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
スモーキー・ロビンソンによる試合前のアメリカ合衆国国歌『星条旗』独唱(3分4秒)
レッドソックスファンがダリル・ストロベリーをからかうように「ダーリール、ダーリール」とチャントを送り、ストロベリーが帽子を振って応える(1分15秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・メッツ 0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 10 1
ボストン・レッドソックス 0 1 1 0 2 0 0 0 X 4 12 0
  1. 勝利:ブルース・ハースト(2勝)  
  2. 敗戦:ドワイト・グッデン(2敗)  
  3. 本塁打
    NYM:ティム・タフェル1号ソロ
  4. 審判
    [球審]エド・モンタギュー(NL)
    [塁審]一塁: デイル・フォード(AL)、二塁: ジョン・キブラー(NL)、三塁: ジム・エバンス(AL)
    [外審]左翼: ハリー・ウェンデルステット(NL)、右翼: ジョー・ブリンクマン(AL)
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時45分 試合時間: 3時間9分 観客: 3万4010人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・メッツボストン・レッドソックス
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1中L・ダイクストラ左1三W・ボッグス左
2二T・タフェル右2二M・バレット右
3一K・ヘルナンデス左3一B・バックナー左
4捕G・カーター右4左J・ライス右
5右D・ストロベリー左5DHD・ベイラー右
6三R・ナイト右6右D・エバンス右
7DHK・ミッチェル右7捕R・ゲドマン左
8左M・ウィルソン両8中D・ヘンダーソン右
9遊R・サンタナ右9遊S・オーウェン両
先発投手投球先発投手投球
D・グッデン右B・ハースト左

第6戦 10月25日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
ポール・サイモンによる試合前のアメリカ合衆国国歌『星条旗』独唱(1分54秒)
初回表途中、上空からファンが「ゴー・メッツ」と書かれた旗をなびかせながらパラシュートで降下してフィールドに乱入(1分5秒)
8回裏一死二・三塁からレッドソックスはキース・ヘルナンデスを敬遠。次打者ゲイリー・カーターの犠牲フライでメッツが同点に追いつく(1分5秒)
10回裏、レイ・ナイトの中前打で二塁走者カーターが生還、メッツが1点差に追い上げる(21秒)
続くムーキー・ウィルソンの打席でボブ・スタンリーが暴投し同点、そしてウィルソンの一ゴロをビル・バックナーがトンネルしてメッツが逆転サヨナラ勝ち(32秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
ボストン・レッドソックス 1 1 0 0 0 0 1 0 0 2 5 13 3
ニューヨーク・メッツ 0 0 0 0 2 0 0 1 0 3x 6 8 2
  1. 勝利:リック・アギレラ(1勝)  
  2. 敗戦:カルビン・シラルディ(1敗1S)  
  3. 本塁打
    BOS:デーブ・ヘンダーソン2号ソロ
  4. 審判
    [球審]デイル・フォード(AL)
    [塁審]一塁: ジョン・キブラー(NL)、二塁: ジム・エバンス(AL)、三塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)
    [外審]左翼: ジョー・ブリンクマン(AL)、右翼: エド・モンタギュー(NL)
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時30分 試合時間: 4時間2分 観客: 5万5078人 気温: 53°F(11.7°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックスニューヨーク・メッツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1三W・ボッグス左1中L・ダイクストラ左
2二M・バレット右2二W・バックマン両
3一B・バックナー左3一K・ヘルナンデス左
4左J・ライス右4捕G・カーター右
5右D・エバンス右5右D・ストロベリー左
6捕R・ゲドマン左6三R・ナイト右
7中D・ヘンダーソン右7左M・ウィルソン両
8遊S・オーウェン両8遊R・サンタナ右
9投R・クレメンス右9投B・オヘーダ左
先発投手投球先発投手投球
R・クレメンス右B・オヘーダ左

サヨナラの場面で使用された実際のボール。セス・スワースキーがチャーリー・シーンから購入して2010年にメッツへ貸し出し、当時の本拠地球場シティ・フィールド内にある球団博物館で展示された[7]。このボールは2012年に競売に出品され、匿名の人物によって41万8250ドルで落札された[8]

先発投手は、メッツがボブ・オヘーダ、レッドソックスがロジャー・クレメンス。試合は、初回表にレッドソックスがドワイト・エバンスの適時二塁打で1点を先制し、3回表にはマーティー・バレットの適時打でもう1点を追加する。しかし5回裏、メッツは1点を返しなおも無死一・三塁という場面で、ダニー・ヒープが二ゴロ併殺に打ち取られたものの、その間に三塁走者が生還し同点に追いつく。7回にレッドソックスがエバンスのニゴロで1点を勝ち越すが、メッツも8回裏にゲイリー・カーターの犠牲フライで再度同点とし、試合は3-3のまま延長戦に突入した。

10回表、メッツは4番手リック・アギレラをマウンドへ送る。レッドソックスは先頭打者デーブ・ヘンダーソンが本塁打を放ち再び勝ち越す。さらにバレットの適時打でもう1点を追加し、1918年以来68年ぶりの優勝まで2点リードであとアウト3つとした。その裏、レッドソックスはクローザーのカルビン・シラルディが登板し、あっさり2アウトを奪う。しかしメッツはここから粘りを見せ、2アウトからカーターと代打ケビン・ミッチェルの連打で一・二塁とする。6番レイ・ナイトは2球で2ストライクに追い込まれたが、3球目を中前へ運び、3連打で1点差に詰め寄った。

ここでレッドソックスはシラルディを諦め、ボブ・スタンリーへ継投する。スタンリーは7番ムーキー・ウィルソンを2ストライクに追い込み、優勝まであとストライク1球とするが、ウィルソンはそこからファウルで粘る。すると7球目が暴投となり、三塁走者ミッチェルが生還して5-5の同点となった。ウィルソンは8球目と9球目もファウルとしたあとの10球目をフェアゾーンへ打ち返す。打球は一ゴロだったが、一塁手ビル・バックナーが捕り損ねたため股の間を抜けて外野へ転がった。バックナーは途中まで追ったがやがて諦め、その間に二塁走者ナイトが生還してメッツがサヨナラ勝ちを収めた。

第7戦 10月27日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
2回表、ドワイト・エバンスとリッチ・ゲドマンの連続ソロ本塁打でレッドソックスが先制(1分26秒)
そのゲドマンの打席でファウルが一塁線に飛んだ際、最前列の複数の観客がフェンスに身を乗り出し、荷重でフェンスが崩落する(28秒)
3回表、レッドソックス先頭打者ジム・ライスが長打性の打球を放つも、左翼手ケビン・ミッチェルの送球で二塁タッチアウト(53秒)
6回表、メッツ先発投手シド・フェルナンデスがスパイク・オーウェンを見逃し三振に仕留め、三者凡退でイニングを終わらせる(26秒)
6回裏、キース・ヘルナンデスの2点適時打でメッツが1点差に追い上げる(48秒)
7回裏、先頭打者レイ・ナイトのソロ本塁打でメッツが勝ち越し(1分20秒)
8回裏、先頭打者ダリル・ストロベリーの本塁打でメッツが1点を追加(1分3秒)
さらに一死一・二塁で、救援投手ジェシー・オロスコが自ら適時打を放ちメッツのリードが3点に拡大(1分3秒)
オロスコは8回表途中から登板、6打者を完璧に抑えて最後まで投げ切り、メッツの優勝が決定(1分36秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ボストン・レッドソックス 0 3 0 0 0 0 0 2 0 5 9 0
ニューヨーク・メッツ 0 0 0 0 0 3 3 2 X 8 10 0
  1. 勝利:ロジャー・マクダウェル(1勝)  
  2. セーブ:ジェシー・オロスコ(2S)  
  3. 敗戦:カルビン・シラルディ(2敗1S)  
  4. 本塁打
    BOS:ドワイト・エバンス2号ソロ、リッチ・ゲドマン1号ソロ
    NYM:レイ・ナイト1号ソロ、ダリル・ストロベリー1号ソロ
  5. 審判
    [球審]ジョン・キブラー(NL)
    [塁審]一塁: ジム・エバンス(AL)、二塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)、三塁: ジョー・ブリンクマン(AL)
    [外審]左翼: エド・モンタギュー(NL)、右翼: デイル・フォード(AL)
  6. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時15分 試合時間: 3時間11分 観客: 5万5032人 気温: 53°F(11.7°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックスニューヨーク・メッツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1三W・ボッグス左1中M・ウィルソン両
2二M・バレット右2二T・タフェル右
3一B・バックナー左3一K・ヘルナンデス左
4左J・ライス右4捕G・カーター右
5右D・エバンス右5右D・ストロベリー左
6捕R・ゲドマン左6三R・ナイト右
7中D・ヘンダーソン右7左K・ミッチェル右
8遊S・オーウェン両8遊R・サンタナ右
9投B・ハースト左9投R・ダーリング右
先発投手投球先発投手投球
B・ハースト左R・ダーリング右

この試合は当初10月26日の開催を予定していたが、雨天順延により27日へずれ込んだ。先発投手は、メッツがロン・ダーリング、レッドソックスがブルース・ハースト。ダーリングは第4戦から中4日、ハーストは第5戦から中3日での登板だった。

2回表、レッドソックスがドワイト・エバンスとリッチ・ゲドマンの連続本塁打などで3点を先制する。レッドソックスは4回表にも二死二塁と走者を得点圏へ進め、ダーリングを降板させる。しかし2番手シド・フェルナンデスの前にマーティー・バレットが右飛に倒れ、4点目を奪えなかった。6回裏、メッツ打線がハーストを攻めたて、キース・ヘルナンデスの2点適時打とゲイリー・カーターの右ゴロで3-3の同点とした。

7回裏、レッドソックスはクローザーのカルビン・シラルディを登板させるが、メッツの先頭打者レイ・ナイトが勝ち越しのソロ本塁打を放つ。最終第7戦で7回以降の勝ち越し本塁打は、1960年シリーズでピッツバーグ・パイレーツのハル・スミスが8回裏に逆転本塁打、ビル・マゼロスキーが9回裏にサヨナラ本塁打を打って以来、これがシリーズ史上26年ぶり4本目である[9]。さらにラファエル・サンタナの適時打で1点が加わり、シラルディは1アウトしか奪えない間に2点を失ってマウンドを降ろされた。メッツは3番手ジョー・サンビートからもヘルナンデスが適時打を放ち、リードを3点に広げた。

レッドソックスは8回表、3番手ロジャー・マクダウェルに対し先頭打者ビル・バックナーからの3連打で2点を奪い、1点差に追い上げる。しかしその後、ジェシー・オロスコの前に後続が3者連続アウトに打ち取られ、同点とできず。その裏にはダリル・ストロベリーの本塁打とオロスコの適時打でメッツが2点を取り返して8-5とした。9回表、オロスコが三者凡退でレッドソックスの反撃を断ち、メッツが17年ぶり2度目の優勝を果たした。

評価

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WCBS-TV(CBSニューヨーク)のスティーブ・シルバーマンは2017年のワールドシリーズ期間中に、自身が観てきた1964年以降のシリーズ全52回を順位づけし、今シリーズを3位とした[10]。MLB.comのジョー・ポズナンスキーは2019年3月、シリーズの総得失点差や1点差試合および延長戦の多さなどを基準に最終第7戦までもつれたシリーズ全39回を順位づけし、今シリーズを10位とした[11]。ESPNのサム・ミラーは2020年5月、出場2チームの実力がどれほど伯仲していたかやどれほど記憶に残るシリーズとなったかなどを基準に全115回のシリーズを順位づけし、今シリーズを4位とした[12]。

『ハードボール・タイムズ』のクリス・ジャフは2011年10月、歴代のポストシーズン各シリーズについて、面白さの数値化を試みた。「1点差試合は3ポイント、1-0の試合ならさらに1ポイント」「サヨナラゲームは10ポイント、サヨナラが本塁打によるものならさらに5ポイント」「7試合制のシリーズが最終戦までもつれれば15ポイント」などというように、試合経過やシリーズの展開が一定の条件を満たすのに応じてポイントを付与することで、主観的ではなく定量的な評価を行った。その結果、今シリーズは69.8ポイントとなった。2011年の両リーグ優勝決定戦終了時点での全262シリーズ中47位で、全シリーズ平均の45ポイントは上回る一方、同じ年のナショナルリーグ優勝決定戦(132ポイント)やアメリカンリーグ優勝決定戦(103ポイント)は下回った[13]。

脚注

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  1. 1 2 "World Series Gate Receipts," Baseball Almanac. 2019年8月24日閲覧。
  2. ↑ "World Series Television Ratings," Baseball Almanac. 2019年8月24日閲覧。
  3. ↑ Tom Verducci, "Hail to the champs! Comeback Cards gave us a Series to treasure," SI.com, October 29, 2011. 2019年8月24日閲覧。
  4. ↑ George Vecsey, "SPORTS OF THE TIMES; Babe Ruth Curse Strikes Again," The New York Times, October 28, 1986. 2019年8月24日閲覧。
  5. ↑ Michael Silverman / Boston Herald 「連載企画 レッドソックスファン養成講座 "バンビーノの呪い" の真実」 『月刊スラッガー』2007年6月号、日本スポーツ企画出版社、2007年、雑誌15509-6、64-65頁。
  6. ↑ John Cronin, "The Historical Evolution of the Designated Hitter Rule," Society for American Baseball Research, 2016. 2019年8月24日閲覧。
  7. ↑ Arthur Staple, "'Buckner ball' a special part of Mets' Hall of Fame," Newsday, April 4, 2010. 2020年5月10日閲覧。
  8. ↑ Associated Press, "Bill Buckner ball sells for $418,250," ESPN.com, May 5, 2012. 2020年5月10日閲覧。
  9. ↑ Matt Bonesteel, "The 12 crazy stats that define the Nationals’ World Series title," The Washington Post, October 31, 2019. 2020年8月16日閲覧。
  10. ↑ Steve Silverman, "Silverman: Astros-Dodgers Not Yet An All-Time Great World Series," CBS New York, October 31, 2017. 2020年5月10日閲覧。
  11. ↑ Joe Posnanski, "Ranking every 7-game World Series," MLB.com, March 12, 2019. 2020年5月10日閲覧。
  12. ↑ Sam Miller, "Ranking every World Series in MLB history," ESPN.com, May 4, 2020. 2020年5月10日閲覧。
  13. ↑ Chris Jaffe, "The top ten postseason series of all-time," The Hardball Times, October 24, 2011. 2020年5月10日閲覧。

外部リンク

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