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1998年シーズンのインディアナポリス・コルツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
インディアナポリス・コルツ 1998
成績 3勝13敗
地区 AFC東地区5位
CON AFC14位
結果 レギュラーシーズン敗退
オールプロ 選出なし
プロボウル
組織
オーナー ジム・アーセイ(英語版)
GM ビル・ポリアン(英語版)
HC ジム・E・モーラ(英語版)
ホーム RCAドーム
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1998年シーズンは、インディアナポリス・コルツのNFL46年目のシーズン。ジム・E・モーラ・ヘッドコーチの1年目のシーズン[1]。この年のドラフト1巡目全体1位でQBペイトン・マニングを指名した。

概要

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運命を分けたドラフト

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前年、3勝13敗でリーグ最下位となったコルツは、1998年のNFLドラフトにおいて1巡目全体1位の指名権を有し、この年のドラフト全体1位の有力候補はテネシー大学のQBペイトン・マニングとワシントン州立大学のQBライアン・リーフ(英語版)であった。現時点でQBとして完成していて安定性がある一方で肩が弱く、肩の可動域に問題があり伸びしろが乏しいと考えられるマニングと、荒削りながらQBレーティングも高く強肩で伸びしろが大きいと考えられるリーフのいずれを指名するかで、専門家の評価は二分していた[2]。

コルツ首脳陣は当初、リーフを指名する予定であったが、マニングが逆質問をするほどの準備で面接に望んだのに対し、リーフは面接を無断欠席したことで、最終的にマニングを全体1位指名した[3][4]。伸びしろが乏しいと考えられていたマニングを、全体1位指名を消費して獲得したこの決断は全米を二分する議論を呼んだが、コルツはマニングの知性と、何百時間ものフィルム分析を苦にしない執念を信じた。

シーズンが開幕すると、マニングとリーフの歩む道は残酷なほどに対照的なものとなった。リーフがプロのスピードに適応できず、メディアやチームとの軋轢で自壊していったのに対し、マニングはどれほど負けが込んでも、常に前を向き続けた。第5週に実現した二人の直接対決で、マニングが冷静な采配でプロ初勝利を挙げたことは、この「史上最大のドラフト論争」に事実上の決着をつける象徴的な出来事となった[5]。

28インターセプトの裏にある指揮官の信念

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最終成績は3勝13敗。マニングのスタッツは、パス3,739ヤード、26TDに対し、リーグ最多の28インターセプトという、一見すれば「失敗」にも見える数字であった。しかし、この28個のミスこそが、後の大QBを育てるための「授業料」であった。

新ヘッドコーチのジム・E・モーラは、どんなにマニングがミスを重ねても決して彼をベンチに下げなかった。「経験こそが最高の教師である」という信念のもと、ルーキーに全権を委ね、失敗の全責任を背負わせることで、マニングの適応力を引き出した。マニングもまた、その期待に応えるように後半戦で急速に精度を上げ、当時の新人パス記録を次々と塗り替えていったのである。

「最強の盾」マーシャル・フォークの奮闘

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若き司令塔が苦戦する中、攻撃の軸を支えたのはRB マーシャル・フォークだった。この年のフォークは、ランで1,319ヤード、レシーブで908ヤードを稼ぎ、合計2,227スクリメージヤードでリーグ1位を記録。マニングの短いパスのターゲットとして、また頼れる地上戦の主役として、ルーキーQBが潰れないための防波堤となった。

また、WRマービン・ハリソンとのホットラインもこの年に産声を上げた。まだ爆発前夜ではあったが、マニングの正確なリードとハリソンの超人的なキャッチ能力は、すでにリーグの脅威になりつつあった。

ペイトン・マニングの入団

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リーフは全体2位指名でサンディエゴ・チャージャーズに入団したが、マニングがシーズンMVP5回選出、スーパーボウル2度制覇、プロフットボール殿堂入りしたのに対し、リーフは成績不振、素行不良で3シーズンしかプレーしておらず、明暗が分かれることとなった。リーフはNFL史上最大のバースト(期待外れ)とされている[6]。

直近のチーム成績

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コルツ の当年及び近年のシーズン成績
年成績Con地区勝敗分率地区ConSOSSOV平均得点平均失点
1998 レギュラーシーズン敗退14位5位3130.1881-73-9.547.41719.427.8
1997 レギュラーシーズン敗退15位5位3130.1882-62-10.543.64619.625.1
1996 ワイルドカード敗退6位3位970.5624-46-6.488.41719.820.9
1995 AFC決勝敗退4位2位970.5626-27-5.453.40320.719.8
1994 レギュラーシーズン敗退8位3位880.5004-48-6.449.36719.220.0
1993 レギュラーシーズン敗退13位5位4120.2502-64-8.508.35911.823.6
1992 レギュラーシーズン敗退7位3位970.5625-37-7.469.36813.518.9
1991 レギュラーシーズン敗退14位5位1150.0621-71-11.504.5008.923.8
1990 レギュラーシーズン敗退9位3位790.4383-55-7.531.47317.622.1
1989 レギュラーシーズン敗退7位2位880.5004-47-5.482.40218.618.8
1988 レギュラーシーズン敗退6位2位970.5625-37-5.535.44822.119.7

ドラフト

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殿堂入りプロボウル選出

インディアナポリス・コルツ 1998 ドラフト
巡全体選手Pos.大学備考
1 1 ペイトン・マニング QB テネシー大学
2 32 ジェローム・パソン WR ワシントン大学
3 62 IND>CAR
71 E・G・グリーン WR フロリダ州立大学 BAL>IND
4 93 スティーブ・マッキニー C テキサス農工大学 IND>BAL>IND
103 IND>BAL>TB>ATL
5 124 IND>BAL
135 Antony Jordan LB ヴァンダービルト大学 CIN>IND
6 154 IND>BAL
7 190 アーロン・テイラー C ネブラスカ大学
231 Cory Gaines S テネシー大学 FA補償
主なドラフト外入団選手
巡全体選手Pos.大学備考
外 - ラリー・チェスター DT テンプル大学
外 - ラリー・ムーア G ブリガムヤング大学
外 - マイク・バンダージャット K ウェストバージニア大学

プレシーズン

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インディアナポリス・コルツ 1998(プレシーズン)
週米国日本対戦相手スコア開催地備考
P18/8(土)8/9(日)@シアトル・シーホークス21-24
P28/17(月)8/18(火)@シンシナティ・ベンガルズ30-27
P38/22(土)8/23(日)サンディエゴ・チャージャーズ3-33
P48/27(木)8/28(金)デトロイト・ライオンズ20-17

レギュラーシーズン

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1998年シーズンのコルツの対戦相手
AFCNFC
前年西地区中地区東地区西地区中地区東地区
1位 チーフス スティーラーズ ペイトリオッツ 49ers パッカーズ ジャイアンツ
2位 ブロンコス ジャガーズ ドルフィンズ パンサーズ バッカニアーズ レッドスキンズ
3位 シーホークス オイラーズ ジェッツ ファルコンズ ライオンズ イーグルス
4位 レイダース ベンガルズ ビルズ セインツ バイキングス カウボーイズ
5位 チャージャーズ レイブンズ コルツ ラムズ ベアーズ カージナルス

 :1度対戦  :2度対戦

インディアナポリス・コルツ 1998
週米国日本対戦相手スコア勝敗開催地備考
19/6(日)9/7(月)マイアミ・ドルフィンズ (1-0)15-240-1
29/13(日)9/14(月)@ニューイングランド・ペイトリオッツ (1-1)6-290-2
39/20(日)9/21(月)@ニューヨーク・ジェッツ (1-2)6-440-3
49/27(日)9/28(月)ニューオーリンズ・セインツ (3-0)13(OT)190-4
510/4(日)10/5(月)サンディエゴ・チャージャーズ (2-3)17-121-4
610/11(日)10/12(月)バッファロー・ビルズ (2-3)24-311-5
710/18(日)10/19(月)@サンフランシスコ・49ers (5-1)31-341-6
8Bye Week
911/1(日)11/2(月)ニューイングランド・ペイトリオッツ (5-3)16-211-7
1011/8(日)11/9(月)@マイアミ・ドルフィンズ (6-3)14-271-8
1111/15(日)11/16(月)ニューヨーク・ジェッツ (6-4)24-232-8
1211/22(日)11/23(月)@バッファロー・ビルズ (7-4)11-342-9
1311/29(日)11/30(月)@ボルチモア・レイブンズ (5-7)31-382-10
1412/6(日)12/7(月)@アトランタ・ファルコンズ (11-2)21-282-11
1512/13(日)12/14(月)シンシナティ・ベンガルズ (2-12)39-263-11
1612/20(日)12/21(月)@シアトル・シーホークス (8-7)23-273-12
1712/27(日)12/28(月)カロライナ・パンサーズ (4-12)19-273-13

順位表

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AFC東地区 1998
チーム勝敗分勝率DIVCON総得点総失点平均得点平均失点SOVSOS
(2)ニューヨーク・ジェッツ1240.7507-110-241626626.016.6.531.496
(4)マイアミ・ドルフィンズ1060.6254-47-532126520.116.6.425.531
(5)バッファロー・ビルズ1060.6254-47-540033325.020.8.431.473
(6)ニューイングランド・ペイトリオッツ970.5624-47-533732921.120.6.458.555
インディアナポリス・コルツ3130.1881-73-931044419.427.8.417.547
タイブレーク
・ ビルズ・ドルフィンズ:得失点順位の和(Conf)によりドルフィンズが上位

[7]

AFC 1998
順位チーム地区勝敗分勝率DIVCONSOVSOS
地区優勝
1デンバー・ブロンコス西1420.8758-011-1.438.453
2ニューヨーク・ジェッツ東1240.7507-110-2.531.496
3ジャクソンビル・ジャガーズ中1150.6886-28-4.381.473
ワイルドカード
4マイアミ・ドルフィンズ東1060.6254-47-5.425.531
5バッファロー・ビルズ東1060.6254-47-5.431.473
6ニューイングランド・ペイトリオッツ東970.5624-47-5.458.555
7テネシー・オイラーズ中880.5007-17-5.398.492
8オークランド・レイダース西880.5004-45-7.438.508
9シアトル・シーホークス西880.5003-55-7.359.492
10ピッツバーグ・スティーラーズ中790.4383-55-7.473.461
11カンザスシティ・チーフス西790.4384-44-8.455.543
12ボルチモア・レイブンズ中6100.3752-65-7.354.473
13サンディエゴ・チャージャーズ西5110.3121-74-8.425.496
14インディアナポリス・コルツ東3130.1881-73-9.417.547
15シンシナティ・ベンガルズ中3130.1882-62-10.396.539
タイブレーク
・ ビルズ・ドルフィンズ(同地区):得失点順位の和(Conf)によりドルフィンズが上位
・ レイダース・シーホークス(同地区):直接対決の成績によりレイダースが上位
・ レイダース・オイラーズ:カンファレンス内勝率によりオイラーズが上位
・ スティーラーズ・チーフス:カンファレンス内勝率によりスティーラーズが上位
・ ベンガルズ・コルツ:カンファレンス内勝率によりコルツが上位

[8]

参照

[編集]

脚注

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出典

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  1. ↑ “1998 Indianapolis Colts Rosters, Stats, Schedule, Team Draftees”. 2025年2月14日閲覧。
  2. ↑ Silver, Michael (November 22, 1999). “Thoroughbred”. Sports Illustrated. オリジナルのFebruary 26, 2021時点におけるアーカイブ。 2016年2月12日閲覧。.
  3. ↑ “1998 NFL Draft Analysis: Indianapolis Colts”. Sports Illustrated. (June 7, 1998). オリジナルのApril 30, 2006時点におけるアーカイブ。 2008年1月6日閲覧。.
  4. ↑ Farrar, Doug (January 21, 2014). “Agent: Manning was first pick in '98 draft because Ryan Leaf sabotaged the process” (英語). Sports Illustrated. オリジナルのJanuary 29, 2022時点におけるアーカイブ。 2021年10月13日閲覧。.
  5. ↑ “COLTS SEASON IN REVIEW: 1998”. Colts.com. 2026年2月8日閲覧。
  6. ↑ Edward Sutelan (2023年4月26日). “What happened to Ryan Leaf? The story of NFL Draft bust's prison sentence & where he is now”. スポーティングニューズ. 2023年12月22日閲覧。
  7. ↑ “1998 NFL Division Standings”. 2025年2月14日閲覧。
  8. ↑ “1998 NFL Conference Standings”. 2025年2月14日閲覧。

外部リンク

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