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2-ニトロアニリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2-ニトロアニリン
Skeletal formula of 2-nitroaniline
Ball-and-stick model of the 2-nitroaniline molecule
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.001.687 ウィキデータを編集
EC番号
  • 201-855-4
RTECS number
  • BY6650000
UNII
国連/北米番号 1661
性質
C6H6N2O2
モル質量 138.126 g·mol−1
外観 橙色の固体
密度 1.442 g/ml
融点 71.5 °C (160.7 °F; 344.6 K)
沸点 284 °C (543 °F; 557 K)
0.117 g/100 ml (20°C) (SIDS)
酸解離定数 pKa −0.3 (アニリニウム塩)
磁化率 −66.47·10−6 cm3/mol
危険性
GHS表示:
急性毒性(高毒性)経口・吸飲による有害性
Danger
H301, H311, H331, H373, H412
P260, P261, P264, P270, P271, P273, P280, P301+P310, P302+P352, P304+P340, P311, P312, P314, P321, P322, P330, P361, P363, P403+P233, P405, P501
引火点 168 °C (334 °F; 441 K)
関連する物質
関連物質 3-ニトロアニリン
4-ニトロアニリン
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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2-ニトロアニリン(英: 2-Nitroaniline)は芳香族アミンの一種。オルトニトロアニリンとも呼ばれ、ベンゼン環にニトロ基とアミノ基が隣り合った位置に結合する。標準状態では橙色の固体である[1]。 主にo-フェニレンジアミンの前駆体として利用される。

合成

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染料、医薬品、農薬の原料となる。工業的には2-クロロニトロベンゼンと濃アンモニア水との反応[2]

ClC6H4NO2 + 2 NH3 → H2NC6H4NO2 + NH4Cl

もしくはスルファニル酸をニトロ化したのち加水分解して製造する[3]。アニリンを五酸化二窒素でニトロ化すると酸触媒の作用でニトラミン転移が生じ、ニトロ基が位置特性的にオルト位に転移する[4]。

本化合物の合成法は他にも多数存在する。アニリンを直接ニトロ化する方法は、アニリニウム塩が生成してしまうため効率が悪い。アセトアニリドのニトロ化では、アミド基の大きな立体障害の影響により、2-ニトロ異性体はわずかしか得られない。通常はスルホン化によって4位を保護(ブロック)することで、収率を56%まで向上させる手法が用いられる[5][6]

2-ニトロアニリンを合成する実験室的経路

用途と反応

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2-ニトロアニリンは、フェニレンジアミン類の主要な前駆体であり、これらは医薬品の重要な構成要素である複素環式化合物の一群である、ベンゾイミダゾールに転換される[2]。

分子内水素結合により、2-ニトロアニリンの塩基性は極めて低くなっている。

フェニレンジアミンへの還元以外にも、2-ニトロアニリンは芳香族アミンに予想される他の反応を起こす。プロトン化されてアニリニウム塩を与える。ニトロ基の置換基効果により、このアミンの塩基性はアニリンそのものよりも約10万倍低い。ジアゾ化を行うと、一部のアゾ染料の前駆体であるジアゾニウム誘導体を与える[7]。アセチル化により2-ニトロアセトアニリドが得られる。

脚注

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  1. ↑ Safety data for o-nitroaniline
  2. 1 2 Gerald Booth (2007). “Nitro Compounds, Aromatic”. Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Weinheima: Wiley-VCH. doi:10.1002/14356007.a17_411. ISBN 978-3-527-30673-2.
  3. ↑ 『窒素酸化物の事典』p364
  4. ↑ 『窒素酸化物の事典』p375
  5. ↑ T. W. Grahan, Solomons; Craig, B. Fryhle; Scott, A. Snyder (2011). Organic chemistry (11 ed.). John Wiley & Sons. pp. 606–607. ISBN 978-1119077251
  6. ↑ Louis Ehrenfeld, Milton Puterbaugh (1929). “o-Nitrianiline”. Organic Syntheses 9: 64. doi:10.15227/orgsyn.009.0064.
  7. ↑ G. Wittig; R. W. Hoffmann (1967). “1,2,3-Benzothiadiazole 1,1-Dioxide”. Org.Synth. 47: 4. doi:10.15227/orgsyn.047.0004.

参考文献

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