Damsel in distress

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Damsel in distress

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランク・ディックシー「騎士道」(1885)に描かれた囚われの乙女

Damsel in distress(ダムゼル・イン・ディストレス)または囚われの姫(君)[1]・捕らわれの姫君[2]・苦難の乙女[2]は、映画・小説などで多用される「作中で危機に陥る女性」のキャラクター類型・モチーフ。略称はDID。複数形で表記する場合もある。英語のdamselは“若い未婚女性”の意。

概要

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ギュスターヴ・ドレの絵画『アンドロメダ』(1869年)

神話類型は、アンドロメダ型神話の英雄譚に多く登場する。DID(※作中で危機に瀕するヒロイン)は若い未婚の女性である場合が多く、英雄が救出する対象としてのモチーフとして機能する。

代表的な例としては、ギリシア神話のアンドロメダーや、日本神話のヤマタノオロチ退治におけるクシナダヒメなどが存在する。この類型は、中世の物語から現代の小説・映画・マンガ・アニメに至るまで幅広く引き継がれている。

特徴

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フィクション作品において、DIDは若く魅力的な人物として描かれることが多く、悪漢や怪物、宇宙人などに連れ去られて窮地に陥るのが定番のプロットとなっている。

縄やその他の拘束具で縛られる、檻に入れられる、あるいは監視下での軟禁状態に置かれるなどして、身体的な自由を大きく制限される描写が多用される。

無事に主人公によって救出された後、その恩義や極限状態での共有体験を経て、主人公と恋愛関係に発展する展開も少なくない。

古典的なヒロイン像や救出劇の構図は、西部劇における定番のモチーフを経て、現代の様々な冒険活劇やエンターテインメント作品受け継がれている。

コメディ作品

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ホイット・スティルマン監督の2011年のアメリカ映画『ダムゼル・イン・ディストレス バイオレットの青春セラピー(英語版)』(原題:Damsels in Distress)は、大学を舞台に女子大生たちを主人公にしたコメディ作品である。

男性的英雄の到来や救出に対し、ヒロインは受動的に待つだけの客体として機能してきた作品は少なくない。しかし、同作の主人公である女子大生グループは、自らを「助けを求めるかよわき存在」としてではなく、傷ついた周囲の男子学生や停滞したキャンパス社会を自らの理論で救済・治療する「主体」として位置づけている。この設定は、受動的な記号であったヒロイン像を能動的な存在へとアップデートしている。

現実世界

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その典型例は、イラク戦争におけるジェシカ・リンチの救出劇である。アメリカ国内ではメディアによる報道が過熱し、DID的な構図を強調したテレビ映画("Saving Jessica Lynch")が制作されるなど、大きな社会的関心を集めた。

フェティッシュ

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ゲオルギウスのドラゴン退治

人物類型としてのDamsel in distressおよび、危機に陥った女性というシチュエーションに対し、著しい興味を引かれる人々が存在している。

多くの映画やテレビドラマなどでこうした場面が登場するが、ジョン・ウィリーやアービング・クロウらが出版した多くのボンデージマガジン、ボンデージコミックはこうした嗜好をよりフェティッシュなものへと昇華させた。1950年代に彼らの出版した雑誌『Bizarre』などには衣服を着たままで拘束される美女(出版規制もありNo Nude No Sexであった)が多く載せられ、Damsel in distressのみを切り出していた。

脚注

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出典

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  1. ↑ Glosbe 2019, p. "damisela".
  2. 1 2 EDP 2019, p. "damsel in distress".

参照文献

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  • EDP (2019年). “damsel in distress”. 英辞郎 on the WEB. 2019年7月31日閲覧。
  • Glosbe (2019年). “damisela”. ja.glosbe.com. 2019年12月2日閲覧。

関連項目

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