GUILTY GEAR X
『GUILTY GEAR X』(ギルティギア ゼクス)は、サミー(経営統合後はセガ〈後のセガ・インタラクティブ〉に移管)が2000年に発売したアーケードゲームである。副題込みのタイトルは『GUILTY GEAR X [BY YOUR SIDE]』(ギルティギア ゼクス バイ・ユア・サイド)。ジャンルは対戦型格闘ゲーム。使用基板はNAOMI。開発はアークシステムワークス。
『GUILTY GEARシリーズ』2番目の作品であり『GUILTY GEAR XX』と合わせてアーケードでの展開は「ゼクスシリーズ」と括られる。2007年に発売された家庭用ゲーム『GUILTY GEAR 2 OVERTURE』では本作から5年後の世界が描かれている。
副題の「BY YOUR SIDE」はハードロックジャムバンド、ブラック・クロウズが1999年にリリースした同名のアルバムに由来する。
2001年8月25日、東京浜松町のニューピアホールにて『ギルティギアゼクスフェスティバル2001夏』が開催され、物販コーナーやコスプレ大会の他、PlayStation2版「Plus」を先駆けて体験できるイベントが行われた[1]。
概要
プレイステーション専用で発売された対戦型格闘ゲームである『GUILTY GEAR』の続編・アーケードゲーム版として製作された作品。個性的な容姿や性能を持つ14人のキャラクター、NAOMIの性能を生かしたセル画による明細なキャラグラフィックや派手なエフェクト、家庭用版を洗練した多彩なゲームシステムが搭載され、カプコンとSNKの作品が中心であったアーケードの2Dの対戦型格闘ゲームに新たなムーブメントを起こした。
操作は8方向レバーと4つの攻撃ボタンで構成されている。攻撃ボタンは、パンチ、キック、斬り、大斬りとなっており、その順番で威力と行動が大きくなる[2]。
テクニック
本作には足払いフォルトレスディフェンスキャンセル(通称フォルキャン)というテクニックがある。内容は足払いの出始め2フレーム(1フレームは約1/60秒)はフォルトレスディフェンスでキャンセルできるということを利用し、「足払いにガトリングコンビネーションできる通常技→足払い→フォルトレスでキャンセル」とすることで通常技の硬直をほぼ0にするというもの(成功すると足払いのモーションが一瞬で中断される)。これを活かし、「通常技フォルキャン→ダッシュ通常技フォルキャン…」と繋いで半永久的に連続技を決めることが出来る。このテクニックは後の『GUILTY GEAR XX』の家庭用でも一部モードで再現されている。
- テンションゲージ
- 画面の下に表示されているゲージ。このゲージを使って覚醒必殺技やロマンキャンセルなどを使用することができる。ゲージは、プレイヤーが積極的な戦いを進めることによって上昇、消極的な行動を取ると減少するようになっている。また、ゲージの増加速度は各キャラクターによって異なる。
- ガードゲージ
- 相手の攻撃をガードすることでゲージが増加していき、増加した量に応じて防御力が下がってしまい、通常より受けるダメージが多くなる。また、ゲージが点滅している時に攻撃を喰らうと、のけぞり時間が長くなる。
- ロマンキャンセル
- 通常技、必殺技、覚醒必殺技、ガトリングコンビネーションの動作の途中で次の行動が発動させるシステム。発動後の技の隙を減らしたり、連続技を強化したりと様々な用途が図れるが、一定量のテンションゲージが必要となる。
- ガトリングコンビネーション (連続技)
- 通常技を特定の組み合わせで連続的に繰り出すシステム。単発で攻撃を出すよりもリスクが少なく、固めが速い攻めを展開できる[2]。
- フォルトレスディフェンス
- 必殺技の利点にはガードされた時にも相手の体力を削り落とすという要素がある。そのため削り倒される結果をもたらす事もあったが、その打開策としての防御手段となり得るシステム。使用にはテンションゲージを消費するが、どんな状況でも発動が可能で、削りダメージを無効化できない攻撃がない。
- 一撃必殺技
- 体力やテンションゲージを犠牲にすることで発動できる一撃必殺技。ヒットすればそのラウンドで勝利を納めることが可能。反面にテンションゲージを消費するので、その後の展開を考慮するとリスクの伴う技となる。
- ダストアタック
- 空中連続技の布石となるダストアタック。ヒットすると相手は上空へと吹き飛ぶが、このときレバーを上へ入れておくと自動的に追跡することができ、相手がダウン回避するまで攻撃を継続することができる。空中でもガトリングコンビネーションが可能になっているので、通常技を連続的に決めることが可能[2]。
| テンションゲージの増減 | |
|---|---|
| ゲージが増加する行動 | ゲージが減少する行動 |
| 相手に向かって歩く | 相手から後退する |
| ダッシュで接近する | バックステップする |
| 空中ダッシュで接近 | 空中バックダッシュ |
| 前方にジャンプする | 後方にジャンプする |
| 攻撃をヒットさせる | 一定時間、相手に攻撃を当てない |
| 直前ガードする | 画面端に一定時間とどまる[3] |
キャラクター
ストーリーとその結末
ジャスティスが倒されてから1年後。とある国で「人に危害を加えないギアが現れる」と言う情報が流れた。カイはそれを確かめる為、そのギアがいると言われている「悪魔の住む地」と呼ばれる森へ向かう。
そこにいたのは、人間とギアの間に生まれたハーフの少女・ディズィーであった。カイは戦いを挑むが圧倒的な力の前に敗北する。
その後ギアを狩る目的で来たソルもディズィーと戦い、勝利したものの、ソルはディズィーに止めを刺さずその場を後にした。その後空賊のジェリーフィッシュ快賊団のリーダー・ジョニーがディズィー保護の為に彼女を快賊団へと迎え入れた。
その事を知ったカイとツェップのガブリエル大統領はこれを黙認、500万ワールド$の賞金目当てでディズィーの元へ来た紗夢は「自分が例のギアを倒した」事にして賞金を獲得し、記録上ディズィーは存在しない事となった。
基板バージョンによる差異
- 初期バージョンの基板には大会モード(1試合でゲームオーバーになるモード)がない。
- ミリアのジャンプHSの縦の攻撃範囲が無限になるバグ(通称「バグミリア」)がある。
- 新バージョンの基板は上記の問題が修正されたバージョンで、サミーズカップ予選店舗への貸し出しや、店舗側からの要求による交換以外では流通しなかった。
- 家庭用は新バージョンをベースに作られており、「バグミリア」は発生しない。
家庭用
- 2000年12月14日 - ドリームキャスト版が発売。販売本数は131,761本[4]。
- 2001年
- 11月10日 - PC(Windows)版が発売。
- 11月29日 - プレイステーション2版『GUILTY GEAR X PLUS』(ギルティギア ゼクス プラス)として発売。ストーリーモードなどが用意されている。特徴の1つとしてワンダースワンカラー版『GUILTY GEAR PETIT 2』とのリンクが可能。片方のハードで表示されたパスワードを、もう片方のハードに入力することで隠し要素を出現させる効果をもっている[1]。
- 2002年1月25日 - ゲームボーイアドバンス版『GUILTY GEAR X ADVANCE EDITION』[5](ギルティギア ゼクス アドバンス エディション)として発売。オリジナル必殺技や3対3といったチーム戦を楽しめる。
エグゼクティブディレクターでもある石渡太輔は、アーケード版には関わるが、コンシューマ版はほぼノータッチである。
ドリームキャスト版トレーニングモードのバグ
- ガードバランスゲージをマイナスの状態で「ポチョムキンバスター」などを決めると体力ゲージが回復してしまう。
(トレーニングモード限定ではなく、通常でもわざと受け身を取らずにガードバランスゲージを低下させた状態でヘブンリーポチョムキンバスターを受けると同じ現象が起こる)
- ジャンプ中にトレーニングを初期状態に戻したあと、チップのレバー入れKやアクセルの「陽舞」を出すと軌道が低くなる。
GUILTY GEAR X ver1.5
『GUILTY GEAR X ver1.5』(ギルティギア ゼクス バージョンワンポイントファイブ)は2003年にアーケードで登場した。この作品は『GUILTY GEAR X』の廉価版としてATOMISWAVEで発表されたが、日本国内では既に『GUILTY GEAR XX』が稼動しており、ATOMISWAVE基板を日本国外の市場に普及させるのが目的だった為、日本国内では正式に発売される事はなかった作品である(ROMデータ内に日本版のデータも入っているので、基板上の設定次第では日本語表記で稼動出来る)。ゲーム自体は『GUILTY GEAR X』の家庭用を元に『GUILTY GEAR XX』から追加された必殺技の一部を使用可能にしてバランスを再調整した内容となっており、テスタメント及び、ディズィーはデフォルトで使用可能になっている。なお難易度は『GUILTY GEAR X』より若干高めに調整されている。
脚注
- 1 2 『ザ・プレイステーション』ソフトバンクパブリッシング、2001年9月7日、130,131,頁。
- 1 2 3 『ザ・プレイステーション』ソフトバンクパブリッシング、2000年7月21日、62-65頁。
- ↑ 『ファミ通』 No.678、エンターブレイン、2001年12月14日、130-133頁。
- ↑ 『週刊ファミ通』2018年12月6日号、KADOKAWA、2018年、45頁。
- ↑ https://www.arcsystemworks.jp/official/home/other.html