KOF MAXIMUM IMPACT

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『KOF MAXIMUM IMPACT』(ケーオーエフ マキシマムインパクト)は、SNKプレイモア(のちSNK)が発売した対戦型格闘ゲームのシリーズ。『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズから派生した作品群である。

2004年から2007年にかけて、主に家庭用ゲーム機向けに4タイトル『KOF MAXIMUM IMPACT』『KOF MAXIMUM IMPACT MANIAX』『KOF MAXIMUM IMPACT 2』『KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"』が発売された。略称は「MI」であり、SNKプレイモアの公式資料でも「KOF MIシリーズ」と表記されている[1]。『KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"』以降、続編の発売予定があったものの、開発中止となったため、ストーリー上は未完結となっている。

ゲームシステム

シリーズではキャラクターやステージが3Dグラフィックで描画される。当初は1対1の対戦を中心としていたが、『KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"』では従来の『KOF』シリーズと同様に、3対3のチーム戦を中心とする形式に変更された。

方向キーと弱パンチ・弱キック・強パンチ・強キックの4ボタンによる操作体系や、複数のジャンプ、緊急回避、ふっとばし攻撃など、従来の2D『KOF』シリーズのシステムをおおむね踏襲している。一方、サイドステップによる軸移動など、3D格闘ゲーム特有の要素も取り入れている。

従来のシリーズとの主な違いとして、連続攻撃を繰り出す「スタイリッシュアート(SA)」が導入されている。技の構成はキャラクターによって異なる。

『KOF MAXIMUM IMPACT 2』では、相手の攻撃を受け流す「さばき」が追加された。

多くのキャラクターには、通常とは外観の異なる「アナザーコスチューム」が用意されている。また、隠しカラーの一部には、別作品のキャラクターの姿を再現した衣装もある。

制作

『KOF MAXIMUM IMPACT 2』でプロデューサーを務めたFALCOON(英語版)は、3Dのゲームを制作するにあたって、バーチャファイターや鉄拳シリーズ、ストリートファイターEXなどを参考にしつつ、従来のKOFをプレイしてきたユーザーを意識して開発した[2]。

KOF MAXIMUM IMPACT

2004年8月12日にPlayStation 2向けに発売された。開発はノイズファクトリーが担当し、オリジナルキャラクターのデザインはFALCOONが手がけた。SNKプレイモアの作品としては初めてテレビCMが放映された。

あらすじ

サウスタウンでは、ストリートギャングの抗争を収めていたフェイトが殺害された後、デューク率いる組織「メフィストフェレス」が勢力を拡大する。幼いころにフェイトの世話になった双子の兄弟、アルバ・メイラとソワレ・メイラは、恩人の死をきっかけにデュークと対立する[3][4]。

アルバはフェイト殺害の真相を確かめるため、デュークの仲介役であるハイエナを通じて接触を図る。ソワレも兄をサウスタウンの新たな指導者にするため行動を起こす。やがて格闘大会「ザ・キング・オブ・ファイターズ」の決勝でアルバがデュークを破り、メフィストフェレスは街から姿を消す[5]。

登場キャラクター

開発

ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズの10周年を記念して、企画が立ち上げられ、従来の2Dから3Dに変更するにあたって、開発を外部に委託することになったが、SNKプレイモア所属のFALCOONに対して外注先からキャラクターデザインを依頼された[6]。

評価

GAME Watchの豊臣和孝は、2004年12月のレビューでキャラクターの3Dモデルの表現や対戦時の動作の速さを評価し、対人戦についても緊張感があると述べた。一方、キャラクター間の性能差やCPU戦の単調さ、登場人物ごとのストーリーの変化が乏しい点を問題として挙げた。細部には作り込みが不足する部分があるものの、全体としては完成度の高い3D対戦格闘ゲームと評価している。[7]

KOF MAXIMUM IMPACT MANIAX

2005年6月23日にXbox向けに発売された。第1作を基に対戦バランスを調整した作品で、Xbox版にはリプレイ保存、スクリーンショット撮影、Xbox Liveを利用したオンライン対戦の機能が搭載されている。

2006年3月23日にはPlayStation 2版が発売された。Xbox版に搭載されたオンライン対戦や保存機能には対応していない一方、カメラアングルの切り替え機能やボイス再生機能などを備え、次作『KOF MAXIMUM IMPACT 2』の特典映像も収録している。2015年2月18日からはPS2アーカイブスで配信された。

KOF MAXIMUM IMPACT 2

2006年4月27日にPlayStation 2向けに発売された。北米発売版の題名は『THE KING OF FIGHTERS 2006』である。開発はSNKネオジオが担当し、前作を基に内容が拡充された。マルチマッチングBBによるオンライン対戦に対応していた[8]が、サービスは2010年9月20日に終了した。2015年4月15日からはPS2アーカイブスで配信された。2006年2月には公式サイトが開設され[9]、同年3月にはプロモーション映像が公開された[10]。

あらすじ(MI2)

前作の大会を経てサウスタウンに平穏を取り戻したメイラ兄弟の前に、ある日、面識のない女性が現れる。女性の言葉を理解できないまま別れた兄弟は、それ以降、幼少期に見たシュヴァルツヴァルトの星空が現れる夢を見るようになる。やがて再び「ザ・キング・オブ・ファイターズ」の招待状が届き、兄弟はフェイトの死に関わった人物たちとの再会を予期して大会に参加する[5]。

大会の背後には「メフィストフェレス」の上位組織である「アデス」が存在し、その幹部ジヴァートマも関与している。父親を捜すルイーゼ・マイリンクも大会に参加し、メイラ兄弟との関係が示唆される。事件を経てソワレはアデスに拉致され、行方不明となる。

登場人物(MI2)

前作から以下のキャラクターが追加されている。初期状態から使用できるキャラクターとして4人が追加され[8]、残りは隠しキャラクターとして段階的に発表された[11][12][13]。

以下は隠しキャラクター

開発(MI2)

前作がSNK社内で予想していたよりも売り上げが好調であったため、本作の開発が検討され、キャラクターデザインを担当したFALCOONは部長からの指示でプロデューサーに就任した[6]。FALCOONは、前作で要望のあった隠し要素を増やす方針を示し、キャラクターだけでなく演出やステージなどにも追加要素を設けた。2006年4月の発売前イベントでは、隠し要素の総数が300以上に及ぶと説明している[14][15]。シナリオを担当した嬉野秋彦は、既存の『KOF』シリーズの小説を執筆していたことをきっかけに制作に参加し、ストーリーとキャラクター同士の会話を充実させる方針を説明している[16]。

発売直前のイベントでFALCOONは、登場キャラクター数の増加に伴い、対戦バランスの調整と各キャラクターの表現に重点を置いたと述べた。嬉野は、従来シリーズで形成されてきたキャラクターの人物像を損なわずに長い会話を作ることが難しかったと振り返っている。また、サウスタウンを舞台とする作品の物語を展開するため、『餓狼伝説』シリーズの登場人物を意図的に多く採用したことも明かされている。[15]

評価(MI2)

ITmediaの2006年5月19日付のレビューでは、新システムの追加と対戦バランスの調整により、対人戦が楽しめると評されている[17]。

KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"

シリーズ初のアーケードゲームで、2007年7月13日より順次稼働を開始した[18]。タイトルに含まれる「A」は、アッシュ(Ash)、アーケード(Arcade)、アレンジ(Arrange)の頭文字を表している。アーケード基板には「Taito Type X2」が採用されている。

『KOF MAXIMUM IMPACT 2』を基に、対戦形式を従来の『KOF』シリーズと同じ3対3のチーム戦を中心とする形式に変更し、対戦バランスの調整や技の追加が行われた。新たな登場キャラクターには、『KOF2003』以降の「アッシュ編」の主人公であるアッシュ・クリムゾンが含まれる。また、データイーストが開発したゲームのライセンスを取得したジー・モードとのクロスライセンス契約により、『ファイターズヒストリー』シリーズの溝口誠も登場する。『MI2』に登場したキャラクターはアーマーラルフを除いて引き続き登場する。

2007年7月26日にはPlayStation 2版が発売された。同版はアーケード版に準じた内容で、1対1の対戦や練習用の「プラクティス」、BGMや音声を再生できる「ジュークボックス」を搭載している。ジュークボックスには『MI2』で使用された音声のほか、同作では未採用となった音声も収録されている。一方、『MI2』のストーリーモードやチャレンジモードは収録されていない。オンライン対戦にも対応していたが、サービスは終了している。2015年5月20日からはPS2アーカイブスで配信された。

ジー・モードとのクロスライセンス契約に関連して、同社は2007年7月2日から携帯電話向けベルトアクションゲーム『餓狼伝説VS.ファイターズヒストリーダイナマイト』を配信した。同作の配信は終了している。

登場人物(MIA)

『KOF MAXIMUM IMPACT 2』に登場したキャラクターのうち、アーマーラルフを除く全員を初期状態から使用できる。3対3のチーム戦を採用しているが、最終ボスのチームを除いて既定のチーム編成は設けられていない。

前作から以下のキャラクターが追加されている。

通常の最終ボスはデューク、ギース、ジヴァートマがチームを組んで登場する。

開発(MIA)

2006年9月の発表会で、SNKプレイモアの細谷壮一郎は、本作の開発にあたり格闘ゲームの打撃時の感触を重視すると説明した。また、タイトルロゴの緑色には、参戦するアッシュ・クリムゾンの炎を意識した意匠が用いられた。[19]

プロデューサーのFALCOONによると、『2』からの変更点はダメージ量、攻撃動作、技のモーションなど1,500項目以上に及んだ。アッシュ・クリムゾンの参戦は『2』の開発チームが構想し、従来の2Dシリーズの開発チームに協力を求めて実現した。また、『ファイターズヒストリー』の溝口誠については、権利保有元との交渉を経て登場が決まったという。PlayStation 2版に搭載された「ジュークボックス」は、サウンドトラックCDに音声データを収録できなくなったことからFALCOONが提案した機能である。[20]

2006年12月22日夜から23日にかけて「KOF忘年会2006」が開催され[21]、声優による生アフレコのもと、嬉野秋彦の脚本によるサイドストーリーが公開された[22][23]。またSNKプレイモアはKDDIの協力を得て、2007年7月1日に本作と『ザ・キング・オブ・ファイターズ '98 アルティメットマッチ』を対象とする合同試遊イベントを開催した[24][25][20]。

発売中止になった作品

FALCOONは『KOF MAXIMUM IMPACT 2』でストーリーとしては中間地点で、次作で完結の予定と述べていた[2]。

以下の3作品はTGS2007で発表されたが、いずれも発売には至らなかった。『KOF MAXIMUM IMPACT 2』ではソワレの行方が不明となったままであり、シリーズの物語は完結していない。

KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION"A"2
アーケード(Taito Type X2)およびPlayStation 2向けに発売が予定されていた。タイトルロゴが公開され、TGS2007では複数の新キャラクターを追加する予定であると説明されていた。
KOF MAXIMUM IMPACT 3
PlayStation 3で発売が予定されていた。
KOF MAXIMUM IMPACT 360
Xbox 360で発売が予定されていた。

脚注

出典

  1. ↑ 「「PlayStation 2アーカイブス」に人気3タイトルを配信! (PDF)」(プレスリリース)、SNKプレイモア、2015年5月20日。2024年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)。2026年10月8日閲覧。
  2. 1 2 FALCOON「KOFマキシマムインパクト2:FALCOON氏インタビュー「MI2」のプロデューサーになぜ大抜擢されたのか?」『ITmedia』(インタビュー)、アイティメディア、2006年5月2日。2023年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  3. ↑ “KOF MAXIMUM IMPACT”. THE KING OF FIGHTERS SERIES SITE (英語). SNK. 2026年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2026年10月8日閲覧.
  4. ↑ 「KOF MAXIMUM IMPACT ストーリー紹介」『KOF MAXIMUM IMPACT 公式サイト』SNKプレイモア。2024年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  5. 1 2 “KOF MAXIMUM IMPACT 2”. THE KING OF FIGHTERS SERIES SITE (英語). SNK. 2026年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2026年10月8日閲覧.
  6. 1 2 FALCOON「KOFマキシマムインパクト2:FALCOON氏インタビュー「MI2」のプロデューサーになぜ大抜擢されたのか?」『ITmedia』(インタビュー)、アイティメディア、2006年5月2日。2025年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  7. ↑ 豊臣和孝「発掘レビュー「KOF MAXIMUM IMPACT」」『GAME Watch』インプレス、2004年12月27日。2023年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  8. 1 2 「ブロードバンド対応ネットワークゲームシステム「マルチマッチングBB (MMBB)」対応プレイステーション2版 "KOFマキシマムインパクト2" のリリースについて」(プレスリリース)、KDDI、2006年3月30日。2026年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  9. ↑ 「「KOFマキシマムインパクト2」公式サイトがついにオープン」『ITmedia』アイティメディア、2006年2月2日。2024年2月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  10. ↑ 「「KOFマキシマムインパクト2」プロモーション映像配信」『ITmedia』アイティメディア、2006年3月3日。2025年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  11. ↑ 「隠しキャラ3人が判明――「KOFマキシマムインパクト2」」『ITmedia』アイティメディア、2006年3月28日。2025年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  12. ↑ 「「KOFマキシマムインパクト2」プレミア映像Vol.2配信で隠しキャラ4体初公開」『ITmedia』アイティメディア、2006年4月14日。2025年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  13. ↑ 「「KOFマキシマムインパクト2」隠しキャラクター7体が判明」『ITmedia』アイティメディア、2006年4月28日。2025年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  14. ↑ 「隠し要素の情報も――「MMBBオンラインゲームフェスタ! KOF MI2 + KOF XI プレミアイベント」開催」『ITmedia』アイティメディア、2006年4月24日。2025年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  15. 1 2 石田賀津男「SNKプレイモア、「KOF MI2 + KOF XI プレミアイベント」開催」『GAME Watch』インプレス、2006年4月24日。2026年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  16. ↑ 石田賀津男「SNKプレイモア、徹夜イベント「KOF忘年会2005」開催」『GAME Watch』インプレス、2005年12月26日。2025年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  17. ↑ 「「KOF マキシマムインパクト2」レビュー:この爽快感はクセになる?――2D生まれの3D格ゲー」『ITmedia』アイティメディア、2006年5月19日。2025年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  18. ↑ 中野信二「SNKプレイモア、AC「KOF マキシマムインパクト レギュレーション“A”」」『GAME Watch』インプレス、2007年7月13日。2023年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  19. ↑ 「「第44回アミューズメントマシンショー」ブースレポート ~タイトー編~」『GAME Watch』インプレス、2006年9月15日。2026年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  20. 1 2 豊臣和孝「SNKプレイモア、「KOF MIA + KOF'98UM プレミアイベント」」『GAME Watch』インプレス、2007年7月2日。2025年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  21. ↑ 「今年ももちろん開催します――「KOF忘年会2006」」『ITmedia』アイティメディア、2006年11月22日。2025年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月12日閲覧。
  22. ↑ 石田賀津男「SNKプレイモア、年末恒例徹夜イベント「KOF忘年会2006」開催」『GAME Watch』インプレス、2006年12月25日。2025年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月13日閲覧。
  23. ↑ 「暮れの元気なご挨拶――お約束となった「KOF忘年会2006」も無事に3年目」『ITmedia』アイティメディア、2006年12月25日。2025年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月12日閲覧。
  24. ↑ 「先行体験できるMMBBオンラインゲームフェスタ!「KOF MIA+KOF'98UM プレミアイベント」開催」『ITmedia』アイティメディア、2007年6月11日。2023年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。
  25. ↑ 「MMBBオンラインゲームフェスタ!「KOF MIA + KOF '98UMプレミアイベント」の開催について」(プレスリリース)、KDDI、2007年6月11日。2026年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月8日閲覧。

関連項目

外部リンク