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RACGAP1(Rac GTPase activating protein 1)は、ヒトではRACGAP1遺伝子にコードされているタンパク質である[1]。
Rasスーパーファミリーに属するRhoファミリーのGTPアーゼはさまざまな細胞過程を制御しており、Rho、Rac、Cdc42の3つのサブタイプが存在する。RACGAP1は活性化型Rho GTPアーゼに対するGTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)として機能し、GTPアーゼに結合しているGTPの加水分解を刺激する。この触媒機能によって、Rhoファミリーのシグナルを負に調節し、細胞質分裂、細胞成長、細胞分化の調節に関与している[2]。RACGAP1の過剰発現は、乳がん[3]、胃がん[4]、大腸がん[5]などヒトの複数のがんで観察されている。乳がんでは、RACGAP1はマイトファジーやミトコンドリア生合成を刺激することでミトコンドリアの品質管理を調節している場合がある[3][6]。In vitroでのCRISPR/Cas9を用いたRACGAP1のノックアウトは、細胞質分裂の欠陥をもたらす[3]。
RACGAP1は、ECT2[3]、RND2[7]、SLC26A8[8]と相互作用することが示されている。
細胞質分裂時には、RACGAP1はKIF23と相互作用してセントラルスピンドリン複合体を形成することが示されている[9]。この複合体は中央紡錘体の形成に必要不可欠である。RACGAP1はPRC1とも相互作用し、有糸分裂後期の進行とともに中央紡錘体を安定化し、維持する[10]。また後期にはECT2とも相互作用しており、RACGAP1の喪失は細胞質分裂の欠陥をもたらす[3]。
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