T軸

ウィキペディアから、無料の百科事典

T軸(ティーじく、英: T-axis)は、数学、物理学、およびグラフ作成において、時間(英: Time)を割り当てるための座標軸である。

一般に、デカルト座標系における横軸(x軸)や縦軸(y軸)と同様の役割を果たすが、変数が時間であることを明示するために記号「t」が用いられる。

概要

多くの動的な現象において、状態の変化を記述するために時間は独立変数として扱われる。このとき、時間の経過を視覚化あるいは計算するために設定される数直線がT軸である。

数学的なプロットでは、多くの場合横軸(水平軸)に割り当てられ、左から右へ時間が経過するように描かれる。これは、因果関係において時間が原因(入力)、状態が結果(出力)となることが多いためである。

各分野における用法

物理学

力学や電磁気学において、物体の運動や波形の変化を記述する際に用いられる。

  • s-tグラフ: 横軸に時間(t)、縦軸に位置(s)をとったグラフ。
  • v-tグラフ: 横軸に時間(t)、縦軸に速度(v)をとったグラフ。傾きは加速度、面積は移動距離を表す。
  • 時空図: 相対性理論において、空間の次元(x, y, z)に時間の次元(t)を加えたミンコフスキー空間を考える。この際、光速 c を乗じた ct を1つの軸として扱うことが多い。

制御工学・信号処理

システムの応答を解析する「時間領域(タイムドメイン)」の解析において、横軸をT軸として波形を表示する。対照的な概念として、周波数を軸にとる「F軸(周波数軸)」がある。

統計学・経済学

時系列分析において、データの推移を示すために用いられる。株価チャートや人口動態グラフなどの横軸がこれに該当する。

幾何学的表現

通常、時間軸は一方向(過去から未来へ)の半直線として扱われることが多いが、数学的なモデル化においては負の実数を含む直線全体を指すこともある。

3次元空間(x, y, z)にT軸を加えたものは4元ベクトルや4次元時空の基礎となり、物理現象を4つの座標の組 $(t, x, y, z)$ で特定する。

関連項目