T.38とは、「IPネットワーク上のリアルタイムグループ3ファクシミリ通信手順 (Procedures for real-time Group 3 facsimile communication over IP networks)」として、ITU-Tで1998年6月勧告された通信プロトコルである。音声のリアルタイム通信であるVoIPと同様に、FoIPとも呼ばれる。

概要

T.30の公衆交換電話網ファクシミリ間をT.38ゲートウェイで変換しインターネットプロトコルで中継するために定められた。2000年代より、T.38を直接送受信できるファクシミリ装置も製造されるようになった。

G3ファクシミリからの電話番号による発信をゲートウエイで中継するものが内線電話のIP網化に使用されている。また、ホスト名・IPアドレスで送信先指定するものが、業務用複合機やPCのファクシミリ送信ソフトウェアで利用可能である。2010年2月1日に、NGN網の電話番号でのFAXサービスのインプリメント仕様を、ソフトフロントが発表した。[1]

通信方式

T.38対応装置間では、CNG信号・CED信号・画像信号をIFP (internet facsimile protocol)で定められた形式で、UDPもしくはTCPで中継する。また、網の遅延、パケット消失・間隔や順序の乱れを保障する処理が行なわれる。[2]

T.38ゲートウェイによるG3ファクシミリ間中継

  1. G3ファクシミリから発信されたDTMFまたはダイヤルパルス信号を発信側ゲートウェイが解釈し、SIPサーバにIPアドレスを問い合わせて、着信先ゲートウェイに送信先電話番号を通知する。
  2. 着信先ゲートウェイが送信先G3ファクシミリをDTMFまたはダイヤルパルスで呼び出し、送信先G3ファクシミリとの呼が確立する。
  3. 発信元G3ファクシミリからのCNG信号をIFP (internet facsimile protocol) バケットで送信先G3ファクシミリへ中継する。
  4. 送信先G3ファクシミリからのCED信号をIFP バケットで発信元G3ファクシミリへ中継する。
  5. 発信元G3ファクシミリからのモデムによる画像信号をIFPで送信先G3ファクシミリへ中継し再びモデム信号とする。
  6. 発信元または送信先が終話動作をすると呼を終わらせる。

関連するIETFのRFC

関連するIETFのRFCには、次のものがある。

関連項目

脚注

  1. ↑ http://www.softfront.co.jp/tech/lib/100201_specification-IPFAX.pdf
  2. ↑ http://www.floreatinc.com/ja/%E3%81%AE%E8%A3%BD%E5%93%81/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%BBip/t-38-foip%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2

外部リンク

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