さどやん

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さどやん
生誕 1968年(57 - 58歳)
日本の旗 日本・沖縄県那覇市
職業 紙芝居作家、絵本作家
著名な実績 沖縄の文化・言葉・歴史を題材とする創作紙芝居
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さどやん(1968年 - )は、日本の紙芝居作家、絵本作家。本名は佐渡山 安博(さどやま やすひろ)。沖縄県那覇市出身[1][2]。

沖縄の言葉であるしまくとぅば、民話、伝承、地域の歴史、沖縄戦、海外移民などを題材とした創作紙芝居を制作し、学校、図書館、書店、公民館などで口演している[2]。商業出版した著作の一部でも「さどやん」を著者名として使用している[3][4]。

来歴

長女が通う小学校で読み聞かせボランティアに参加したことをきっかけに、物語を伝えることに関心を持ち、自作の紙芝居を制作するようになった[2][5]。

初期には組踊「銘苅子」を題材にした『めかるっちの大冒険』を制作した[2]。2010年から、街頭紙芝居の様式を取り入れた口演活動を本格的に開始し、自作の紙芝居やクイズを携えて沖縄県内各地の学校、図書館、書店、イベントなどで活動した[1][2]。

2013年から約2年間、NHK沖縄放送局の番組『うちなーであそぼ』に出演した[1]。

2015年には、自作の紙芝居をもとにした『GO! GO! ウチナーたんけん隊』シリーズをボーダーインクから「さどやん」名義で刊行した[3][4]。同年には北大東島を舞台とする絵本『健太とおんな天狗』を本名の佐渡山安博名義で刊行した[6]。

2017年には、ペルー在住の日系3世の紙芝居・絵本作家ペペ・カバナ・コハチとの交流をきっかけに、ペルーのリマで開催された国際的な紙芝居イベントに参加した[7]。同年にはカバナ・コハチが沖縄を訪れ、「世界のウチナーンチュの日」に関連する催しなどで共演した[8]。

2018年には「第7回ニッポン全国街頭紙芝居大会 in ぬまづ」に参加した[1][2]。

2020年代には、従来の紙芝居をリングノート形式にした自主制作の絵本の制作や、動画による作品の公開にも取り組んでいる[1][2]。

2024年10月には、軽トラックを利用した移動書店「おでかけほんや・さどやんブックス」を開始した[9]。絵本や沖縄に関する書籍などを積み、出店先で紙芝居や読み聞かせも行っている[9][5]。

作風・活動

沖縄文化としまくとぅば

作品は沖縄を主題とするものが多く、しまくとぅば、民話、怪談やマジムン、地域史、伝統行事、沖縄戦、移民史などを題材としている[2][10]。

口演では街頭紙芝居の様式を取り入れ、紙芝居の上演だけでなく、クイズや観客との掛け合い、しまくとぅばなどを組み合わせている[2][5]。作品の画面では遠くからでも見やすい太い線や明瞭な色彩を用い、紙を途中まで見せたり抜く速度を変えたりするなど、紙芝居特有の演出を用いている[5]。

沖縄本島地方のしまくとぅばであるうちなーぐちについては、子どもが理解できるよう日本語の物語の中に語句を組み込んだり、クイズ形式にしたりする手法を用いている[2][5]。

民話・伝承

沖縄各地の民話や怪異譚を扱う活動も行っている。那覇市若狭公民館の社会教育事業「わかさマジムン紙芝居」では、小原猛の解説とともに、「ザン」「鄭大夫と牛マジムン」「飴買い幽霊」「ヨナタマ」「耳切坊主」などを題材とした紙芝居の朗読を担当した[11]。

このうち、宮古・下地島の津波伝承を題材とする「ヨナタマ」は、同館が実施した防災講座でも取り上げられた[12]。

教育・社会活動

沖縄県立図書館の読書推進事業にも参加し、2011年度には「お父さんのための読みきかせ講座」、2012年度には「さどやんの読み聞かせ講座&お話会」で講師を務めた[13][14]。

沖縄県立博物館・美術館では、2016年の展覧会「宮良瑛子展 いのち」の関連催事で読み聞かせ講師を務めた[15]。

2018年には、沖縄県と沖縄市が主催した「レッツスタディーウチナーネットワーク出前講座」で、沖縄市立コザ小学校の児童に沖縄移民の歴史や、戦後に海外の沖縄県系人から寄せられた支援について紙芝居で紹介した[16]。

伊藤忠記念財団の電子図書「わいわい文庫」では、那覇市立銘苅小学校の読み聞かせボランティア「てのひら」が構成した作品に、絵、語り、沖縄語訳で参加している[17]。

沖縄戦・移民を題材とした活動

沖縄戦や移民の歴史を紙芝居で伝える活動も行っている。

2014年には宜野湾市の慰霊の日関連事業で創作紙芝居を上演した[18]。

北大東村教育委員会制作の『北大東島 こどもたちの沖縄戦』では文と絵を担当した[10]。また、沖縄県の「世界のウチナーンチュの日」に関する紙芝居を制作し、沖縄から海外への移民の歴史や世界各地の沖縄県系人とのつながりを題材とした[10][19]。

2025年には、戦後80年にあたる年の企画として、戦時中に制作された国策紙芝居「銃後貯金だより」「フクちゃんと怪人物」を、当時の社会状況についての解説を交えながら上演した[20]。同年には自身の母親の沖縄戦体験をもとにした紙芝居の制作にも取り組んだ[5]。

著作

商業出版

  • 『GO! GO! ウチナーたんけん隊 ターンムマジムン、あらわる!の巻』ボーダーインク、2015年1月。ISBN 978-4-89982-267-7。さどやん名義[3][21]。
  • 『GO! GO! ウチナーたんけん隊 怒りのハナモー 大パニック!の巻』ボーダーインク、2015年3月。ISBN 978-4-89982-273-8。さどやん名義[4][22]。
  • 『健太とおんな天狗 うふあがりじま絵本』ボーダーインク、2015年7月。ISBN 978-4-89982-280-6。佐渡山安博名義[6][23]。

自主制作

2020年代には、それまで制作した紙芝居をリングノート形式にした絵本を自主制作している[1]。『みんなでうちなーぐち』『うちなーまーさむんクイズ』『おきなわいきものクイズ』『うちなーじゃんけん』などがある[1][24]。

主な紙芝居作品

  • 『めかるっちの大冒険』[2]
  • 『GO! GO! ウチナーたんけん隊 ターンムマジムン、あらわる!の巻』[10]
  • 『GO! GO! ウチナーたんけん隊 怒りのハナモー 大パニック!の巻』[10]
  • 『健太とおんな天狗』[10]
  • 『金丸こそわれらが王なり』 - ニシバル歴史の会制作[10]
  • 『世界のウチナーンチュの日』 - 沖縄県制作[10]
  • 『北大東島 こどもたちの沖縄戦』 - 北大東村教育委員会制作[10]
  • 『ちむじゅらさん』[20]
  • 『がんじゅーさん』[20]

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 7 “「さどやん」ってどんな人?”. 沖縄の紙芝居屋さどやん. 2026年6月21日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 “テーマはすべて沖縄!紙芝居で「しまくとぅば」を広げる伝道師 沖縄の紙芝居屋 さどやん 佐渡山安博さん”. 琉球新報. 2020年12月23日. 2026年6月21日閲覧.
  3. 1 2 3 “GO! GO! ウチナーたんけん隊 ターンムマジムン、あらわる! の巻”. 版元ドットコム. 版元ドットコム. 2026年10月4日閲覧。
  4. 1 2 3 “怒りのハナモー 大パニック! の巻 GO! GO! ウチナーたんけん隊”. 版元ドットコム. 版元ドットコム. 2026年10月4日閲覧。
  5. 1 2 3 4 5 6 “うちなーの心を紙芝居にのせて《紙芝居作家 さどやん》”. 沖縄CLIP (2025年9月18日). 2026年10月4日閲覧。
  6. 1 2 “『健太とおんな天狗』佐渡山安博 さく・え”. ボーダーインク. 2026年6月21日閲覧。
  7. ↑ “うちなー紙芝居、世界へ 沖縄県系人尽力で参加”. 琉球新報. 2017年7月18日. 2026年10月4日閲覧.
  8. ↑ “ペルー県系 紙芝居で交流 ルーツの地 温かく 3世ぺぺさん 県人作家と共演”. 琉球新報. 2017年10月29日. 2026年10月4日閲覧.
  9. 1 2 “紙芝居の移動本屋が始動!?【島ネタCHOSA班】”. 琉球新報. 2024年12月16日. 2026年10月4日閲覧.
  10. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 “沖縄の紙芝居屋さどやん 作品リスト”. 沖縄の紙芝居屋さどやん. 2026年6月21日閲覧。
  11. ↑ “わかさマジムン紙芝居”. 若狭公民館 (2014年7月22日). 2026年6月21日閲覧。
  12. ↑ “沖縄伝説紙芝居「ヨナタマ」”. 若狭公民館 (2013年11月25日). 2026年6月21日閲覧。
  13. ↑ “平成23年度 沖縄県立図書館要覧”. 沖縄県立図書館. 2026年6月21日閲覧。
  14. ↑ “平成24年度 沖縄県立図書館要覧”. 沖縄県立図書館. 2026年6月21日閲覧。
  15. ↑ “平成28年度 美術館教育普及報告書”. 沖縄県立博物館・美術館. 2026年6月21日閲覧。
  16. ↑ “コザ小で移民史学ぶ 世界のウチナーンチュの日関連事業”. 琉球新報. 2018年10月31日. 2026年6月21日閲覧.
  17. ↑ “わいわい文庫 作品詳細”. 伊藤忠記念財団. 2026年6月21日閲覧。
  18. ↑ “市報ぎのわん 2014年7月号”. 宜野湾市. 2026年6月21日閲覧。
  19. ↑ “「WUN映像コンテンツ」&「紙芝居」”. WUN|世界のウチナーネットワーク. 2026年10月4日閲覧。
  20. 1 2 3 “紙芝居で戦争考える 「さどやん」さん、14日に那覇のジュンク堂 沖縄”. 琉球新報. 2025年6月11日. 2026年6月21日閲覧.
  21. ↑ “『GO!GO!ウチナーたんけん隊 ターンムマジムン、あらわる!の巻』さどやん 作・絵”. ボーダーインク. 2026年6月21日閲覧。
  22. ↑ “『怒りのハナモー 大パニック!の巻 GO! GO! ウチナーたんけん隊』さどやん 作・絵”. ボーダーインク. 2026年6月21日閲覧。
  23. ↑ “健太とおんな天狗”. 楽天ブックス. 2026年10月4日閲覧。
  24. ↑ “沖縄の紙芝居屋さどやん:ネット販売部”. BASE. 2026年10月4日閲覧。

外部リンク