エレキシード
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| エレキシード | |
|---|---|
| ジャンル | ファンタジー、アクション |
| 漫画 | |
| 原作・原案など | SJH |
| 作画 | ZHENA |
| 出版社 | |
| 掲載サイト | |
| 発表期間 | |
| アニメ | |
| 原作 | SJH |
| 監督 | 錦織博 |
| シリーズ構成 | 黒田洋介 |
| キャラクターデザイン | 佐倉みなみ |
| 音楽 | 岩崎琢 |
| アニメーション制作 | ダンデライオンアニメーションスタジオ |
| 製作 | 「ELECEED」製作委員会 |
| 放送局 | 未発表 |
| 放送期間 | 2027年4月 - |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画・アニメ |
| ポータル | 漫画・アニメ |
『エレキシード』(原題: Eleceed、ハングル: 일렉시드)は、SJH(原作)とZHENA(作画)による韓国のウェブトゥーン作品。
本作は、2018年より韓国の「NAVER WEBTOON」および英語版「WEBTOON」にて連載を開始した人気ウェブトゥーン作品。毎週火曜日に更新されており、英語版「WEBTOON」では10点満点中9.9点という極めて高い評価を得ている。
日本では「LINEマンガ」などで翻訳配信されており、2026年2月19日時点で292話まで公開されている。バトル・アクションカテゴリーのランキングで1位にランクインした。
タイトル「Eleceed」は、カイドの能力である電気(Electricity)と勇羽の能力であるスピード(Speed / Exceed)を掛け合わせた造語とされる。
世界各国のカテゴリー別ランキングにおいて、本作は極めて高い順位を記録している。特にアクションカテゴリーでは、インドネシア語版が1位、中国語版が2位、英語版が3位と、複数の主要言語圏でトップ3にランクインした。次いで、スペイン語版および韓国語版で4位、ドイツ語版で5位、タイ語版で9位を記録するなど、広範な地域で上位を占めており、言語の壁を越えてグローバルな人気を博している。
本作は、原語である韓国語のほか、英語、日本語、中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、タイ語、インドネシア語など多岐にわたる言語に翻訳され、世界各地のプラットフォームを通じて広く普及している。
世界的な人気を背景に、紙媒体による単行本の出版も本格化しており、トルコ語版は既に出版されている。また、2026年からはさらなる多国語展開が予定されており、英語版は同年秋の刊行が計画されており、デジタル配信から物理的な出版媒体へとメディアミックスが加速している。
あらすじ
超人的な力を持つ「覚醒者」たちが秘密裏に存在する現代社会を舞台に、心優しい猫好きの高校生風早勇羽(かざはや ゆう)と、世界最強クラスの覚醒者でありながら太った猫の姿になってしまったカイドの奇妙な共同生活と成長を描くアクション・ファンタジー。
この世界では、常人離れした身体能力や超能力を持つ「覚醒者」たちが潜んでおり、彼らは「神話協会」や「覚醒者協会」といった組織や独自のルールに従って生きていたーー。
カイドとの出会い(原作:第1話 - 第2話)
高校生の風早勇羽は、超高速で移動できる特殊能力を持ちながらも、その力を恐れて周囲と距離を置き、孤独に生きていた。野良猫たちに餌を与える時間だけが、彼にとって唯一の心休まるひとときだった。ある日、勇羽はペットショップからの帰り道、車に轢かれそうになった子供を思わず能力を使って助けてしまい、足早にその場を後にする。帰宅後、いつも世話をしている野良猫たちに導かれるまま路地裏へ向かった勇羽は、そこで傷つき倒れている太った猫を発見し、自宅で介抱した。目を覚ました猫のために餌を準備し、不意にその体を持ち上げた瞬間、室内を野太い怒鳴り声が震わせる。喋る猫という異様な現実に混乱する勇羽だったが、その抗いがたい威圧感に押され、言われるがままに従うことになる。この太った猫の正体は、世界的に指名手配されている最強の覚醒者の一人、カイドであった。敵対する覚醒者集団の奇襲から逃れるため、やむなく野良猫へと姿を変えていたのだ。カイドはふてぶてしく部屋に陣取るものの、自身の不甲斐なさや、醜いブタ猫のような姿になってしまった事実に愕然とする。怪我の影響で余力のないカイドは、正体を最低限明かすことで、体力が回復するまで勇羽の家に身を寄せることを決めた。こうして、勇羽の善良さと、猫の本能で抗えない猫缶の味に戸惑うカイドとの、奇妙な同居生活が始まるのだった。
覚醒者としての自覚(原作:第2話 - 第4話)
カイドを動物病院に連れて行った帰り道、突如として巨大で凶暴な姿に変貌した灰猫が現れ、二人に襲いかかる。勇羽は咄嗟に持っていた猫じゃらしで灰猫の気を逸らし、その隙にカイドを抱きかかえて無我夢中で駆け出した。勇羽は、その猫の額にある傷跡から、以前自分が世話をしていた温厚な灰猫であることに気づく。変わり果てた姿になっても放っておくことができない勇羽に対し、カイドは無謀な行動を厳しく諌める。だが、決して意思を曲げない勇羽の姿に呆れつつも、カイドは自身の力を一部分け与えることを決断した。勇羽は高速移動の能力にカイドから付与された電気能力を掛け合わせ、巨大灰猫を瞬時に無力化した。目にも止まらぬ速さで強敵に肉薄した勇羽の姿を目の当たりにし、カイドは彼が自分と同じ覚醒者であることを確信する。騒動が落ち着いた後、カイドは超常的な力を持つ人間が覚醒者と呼ばれていること、勇羽もその一人であることを説いた。これまで自身の力を恐れ、孤独に正体を隠し続けてきた勇羽は、カイドの言葉に救われ、初めて涙を流すのだった。
デレイン博士との接触(原作:第4話 - 第7話)
街ではデレイン博士が、強制覚醒実験のサンプルとして逃走した灰猫を捜索していた。博士の放つ不穏なオーラに当てられ、パニックに陥った灰猫が勇羽の家から飛び出してしまう。灰猫を救わんと焦る勇羽をカイドは再度引き留めるが、彼の固い決意に押し切られ、オーラの正体への興味を建前に同行を決める。不気味な気配を辿った路地裏で、二人は博士に虐げられる灰猫を発見した。カイドは格上の覚醒者である博士との対峙の危険性を伝えるが、憤る勇羽はその制止を振り切り、高速移動を全開にして博士の手から鮮やかに灰猫を奪還する。予期せぬ強襲を受けた博士は、勇羽を自分を狙う組織の追跡者だと誤認し、警戒を強めていく。時を同じくして、勇羽の高校には博士の弟子である龍岡仁が編入しており、灰猫の行方を追っていた。廊下で偶然すれ違った龍岡に対し、勇羽はクラスメイトとして親しげに声をかけるが、龍岡は一切の反応を見せることなくその場を立ち去るのだった。
特訓と龍岡との衝突(原作:第7話 - 第12話)
灰猫が禁忌とされる「強制覚醒実験」の被検体であることを見抜いたカイドは、勇羽に迫る危機を危惧し、能力の制御と成長を促す技術「フォースコントロール」を伝授する。本来、覚醒能力の習得には膨大な時間と鍛錬を要するが、勇羽はカイドをも驚愕させる非凡な才能を発揮し、通常では考えられないほどの短期間でその基礎を習得してしまった。ある日、学校で不良たちに絡まれていた龍岡を勇羽が助けたことで、2人の接点が増えていく。龍岡は勇羽をただの親切な同級生だと思っていたが、彼が灰猫を動物病院に連れていく様子を目撃し、デレイン博士から灰猫を奪った人物が勇羽であることを確信してしまう。翌日、龍岡は博士が放った、灰猫を奪った能力者と再会した際は必ず殺すという冷酷な決意を耳にする。博士の本気の殺意を察知した龍岡は、勇羽と博士の接触を回避すべく独断で動き、灰猫が自身の飼い猫であると偽って勇羽へ返還を迫った。その言葉を信じた勇羽は灰猫を連れて現れるが、龍岡を激しく威嚇し怯える灰猫の姿を見て、引き渡しを拒否する。灰猫を守るために能力を駆使して食い下がる勇羽に対し、龍岡は念動力を行使して勇羽を圧倒し、灰猫を奪い去る。戦いの中で勇羽の覚醒者としての未熟さと敵意のなさに戸惑いを覚えた龍岡は、すべてを忘れるよう警告を残して彼を見逃した。自分の安易な行動で再び灰猫を危険に晒してしまった勇羽は、深い後悔とともに、自らの手で灰猫を再救出することを強く決意するのだった。
デレイン博士との決戦(原作:第13話 - 第15話)
灰猫を奪われた勇羽は、龍岡の後を追って研究所へ辿り着くが、運悪くデレイン博士に見つかってしまう。博士は勇羽を組織からの追跡者だと決めつけ、容赦ない攻撃で捕らえると、所属を吐かせるべく足を破壊し、凄惨な拷問を加える。その光景を目の当たりにした龍岡は、勇羽は単なる覚醒者に過ぎず、組織の追跡者ではないことを必死に訴えかける。しかし、かつて勇羽を独断で見逃していた事実が露呈すると、博士の怒りの矛先は龍岡へと向けられ、激しく当たり散らすのだった。龍岡は師に反抗してでも勇羽を助けようとするが、圧倒的な力の前に返り討ちに遭ってしまう。一方、なかなか帰宅しない勇羽に痺れを切らしたカイドは、灰猫の件もあり彼の身を案じて、行方を捜索していた。やがてカイドは、ボロボロになって倒れている勇羽を発見し、心配そうに声をかける。博士は現れたカイドを新たな実験材料として狙うが、重傷の勇羽は己の身を顧みず、カイドに逃げるよう必死に促した。心を動かされたカイドは、勇羽を救うため残された力を振り絞り、猫の姿から一時的に本来の人間としての姿へと戻る。伝説の覚醒者カイド・ブレイクとして降臨した彼は、圧倒的な力で博士を蹂躙し、格の違いを見せつける。カイドは博士にトドメを刺そうとするが、龍岡がその身を挺して盾となり、師を助けてほしいと必死に懇願する。それでもなお攻撃の手を緩めようとしないカイドだったが、自分のために殺生が行われることを拒み、友人である龍岡を助けてほしいという勇羽の切実な願いをしぶしぶ聞き入れ、二人を見逃すことに決めた。その後、逃走を図ろうとした博士と龍岡だったが、覚醒者協会の幹部・高杉将(たかすぎ しょう)らに包囲され、拘束されてしまう。帰宅後、カイドによる迅速な治療を受けた勇羽は、初めて対面する人間としての彼との会話を穏やかに楽しんだのも束の間、突然カイドの体が光り出し、再び猫の姿に戻ってしまうのだった。
神話協会との出会い(原作:第16話 - 第20話)
デレイン博士の事件後、国内でもトップに君臨する神話協会の代表・柳天音(やなぎ あまね)の命により幹部・伊吹暖(いぶき だん)が勇羽の自宅を訪れる。博士との一戦で注目を集めてしまった勇羽に対し、伊吹は覚醒者としての保護とサポートを提案した。学校では、龍岡を襲っていた不良たちが骨折中の勇羽を標的にいじめを行っていた。勇羽は能力を使わずに彼らを制圧し、その様子を見守っていたカイドは勇羽の成長を称賛する。カイドは改めて、力が異常なものではなく特別な才能であることを説き、立ちはだかる敵を打ち破って進めと勇羽を諭した。カイドの指導のもと、勇羽は本格的な戦闘訓練を開始し、強力な打撃技を驚異的な速さで習得していく。そんな折、柳颯太が勇羽の前に現れる。同じ神話協会に属する覚醒者である颯太は、勇羽の実力を試すべく戦いを挑む。初めての対人戦で追い詰められる勇羽だったが、颯太は勇羽の足が完治していないことに気づくと興味を失い、一方的に戦いを中断した。格上との壁を痛感した勇羽は、渇望にも似た向上心を抱くようになる。
柳颯太との戦闘(原作:第21話 - 第27話)
颯太との戦いに敗れ、自責の念を抱く勇羽に対し、カイドは無意識に力を抑制していた事実と、速度面では既に相手を凌駕していることを指摘する。これを受け、勇羽は過酷な猛特訓を開始。「能力の全開放」と「打撃エネルギーの爆発」という高度な技術習得と短期間で実戦的な戦闘技術を肉体に刻み込んでいった。
特訓に集中するあまり、連絡が取れず学校も休んでいた勇羽を心配した伊吹が様子を見に訪れる。しかし勇羽から颯太との再戦を望む申し出を聞き衝撃をうける。危険すぎると制止する伊吹だったが、勇羽の覚醒者として生きる意志を悟り、ついに再戦を許可。神話協会の代表である天音もその覚悟に興味を示し、五日後の模擬戦を承認した。特訓を通じて己の力を肯定できた喜びを噛み締め、導き手であるカイドへ深く感謝する勇羽。そして当日、彼はカイドと共に決戦の地、神話協会ビルの訓練場へと向かう。戦いの開始と同時に颯太は容赦ない攻撃を仕掛け、勇羽に重い打撃を与える。勝負ありと思われたが、勇羽は軽傷のみで起き上がる。最初は勇羽を軽んじていた颯太だったが、特訓によって洗練された勇羽の動きに驚愕し、表情を変える。
勇羽の予想外の善戦に苛立ちを覚えた颯太は、徐々に風能力を増幅させ本気を出し始める。圧倒的な破壊力を持つ風弾の嵐が吹き荒れ、勇羽はボロボロになりながらも、決して諦めずに何度も立ち上がる。その執念深い姿に伊吹が幾度か命の危険と判断して止めようとするが諦めようとしない勇羽。颯太が最大級の奥義を繰り出し、勝敗を決しようとした刹那、カイドが勇羽へ授けていた秘策が発動した。これは相手の意識が攻撃に向いた一瞬の隙を突くという教えであった。勇羽は温存していた全ての力を集中させ、超高速で颯太の懐へと潜入。電気を帯びた一撃を腹部へ叩き込んだ。颯太は壁際まで吹き飛ばされたが、同時に勇羽も全エネルギーを使い果たしてその場に倒れた。結果は勇羽の戦闘不能による敗北となったが、格上の颯太を相手にみせた勇羽の潜在能力は、観戦していた天音や伊吹に強烈な驚愕を与えた。戦闘後、カイドは勇羽の死闘に満足気な笑みを浮かべた。そして勇羽は死力を尽くして対峙した颯太に対し、深い感謝を表した。
龍岡 VS 颯太(原作:第28話 - 第33話)
病院で目を覚ました勇羽を見舞いに来た天音は、勇羽が放った最後の一撃に微量の「電気」を帯びていたことに気がつきカイドとの関連を疑っていた。常に勇羽のそばにいる太った猫の名前を尋ねられ、焦る勇羽とカイドだったが、とっさに「カゼインナトリウム」という珍名を名乗りその場を誤魔化す。しかし天音の疑念は消えないままだった。
一方、デレイン博士と覚醒者協会に拘束された後、覚醒者協会管理下で元の生活に戻ることになった龍岡は登校してこない勇羽を案じていた。そして勇羽が不良たちにイジメられたと知り彼らを襲撃する。龍岡にひるんだ不良たちは首謀者を颯太にしたことで、龍岡は颯太へ怒りを燃やす。その後、颯太と遭遇し、問答無用で攻撃を仕掛ける。颯太も売られた喧嘩を買う形で応戦し、街中で戦闘をし始めるがそこに伊吹と高杉が介入する。能力を使っての戦闘を望む2人を止め、場所を神話協会ビルの訓練場に移して決着をつけることになった。
訓練場で対峙する龍岡と颯太。龍岡は颯太と互角以上の戦いを繰り広げる。
しかし善戦していた龍岡だったが、実力差により徐々に颯太に追い詰められていく。龍岡が倒されかけたその時、車椅子に乗った勇羽が現れる。ボロボロになった龍岡を見た勇羽は驚くが、龍岡は自分のせいで勇羽が自力で歩けないほどの大怪我を負わされたと、さらに誤解を深め、怒りのオーラを爆発させる。怒りで覚醒した龍岡は凄まじい攻撃を繰り出して颯太を追い詰めるが、建物への被害を懸念した伊吹と高杉によって強制的に戦闘が止められる。その後、勇羽からは颯太に怪我をさせられたのではなく、自分が頼んで戦ってもらった経緯を説明したことで、ようやく龍岡の誤解が解け、事態は収束するのだった。
不器用な友情と忍び寄る影(原作:第33話 - 第38話)
伊吹と天音の計らいにより、勇羽、颯太、龍岡の3人は同じ病室で入院生活を送ることになった。裏表のない天真爛漫な勇羽のペースに巻き込まれ、トランプをしたり言い争ったりと賑やかな時間を過ごしていた。
勇羽の提案により、3人は一時外出許可を得て猫たちの待つ彼の家へと向かう。そこにはかつてデライン博士の実験体として扱われていた「灰猫」の姿もあった。元気に回復した灰猫を見て、龍岡は過去の罪悪感から複雑な表情を浮かべる。そんな彼の心情を察した勇羽は、龍岡がかつて動物病院の前に治療費を添えて猫を置き、密かに助けていたことに触れた。実験に使われていた他の猫たちも今は無事であると伝えた勇羽は、龍岡が抱えていた重荷を優しく解き放った。
その夜、勇羽の家で過ごす3人。勇羽は「友達が家に来てくれたのは初めてだ」と心底嬉しそうに微笑む。孤独の中で生きてきた龍岡や颯太も、勇羽の飾らない言葉に心を動かされ、3人の間には不器用ながらも確かな友情が芽生え始めていた。
退院後、学校に通い始めた3人。ある日、颯太は「友達」だと思っていた不良たちが、自分の名前を騙って悪事を働き、単なる「金づる」として利用している陰口を校舎の裏手で聞いてしまう。ショックを受ける颯太だったが、偶然通りかかった勇羽がその話を聞き、自分のこと以上に激昂して、颯太の代わりに不良たちと口論を始めた。自分のために本気で怒っている勇羽の姿を陰から見ていた颯太は、冷徹に状況を受け入れながらも、何も言わずにその場を立ち去るのだった。
その後、勇羽の家には颯太たちが頻繁に入り浸るようになり、騒がしい日常が続いていた。一方、協会には、凶悪な覚醒者「クライン兄弟」が国内で目撃されたという情報が入る。金のためなら誘拐や殺人も厭わない彼らは、デライン博士のアジト周辺を嗅ぎ回っていた。路地裏で協会の監視員を無慈悲に殺害し、隠れ家へと近づくクライン兄弟。新たな強敵が迫りつつあった。
クライン兄弟襲撃(原作:第39話 - 第46話)
デレイン博士の行方を追うクライン兄弟は、その居場所を突き止めるべく、かつての研究所跡を執拗に嗅ぎ回っていた。そこに偶然居合わせた龍岡は、運悪く待ち伏せしていた兄弟と接触してしまう。龍岡は念動力を駆使して離脱を試みるも、兄弟の連携攻撃の前に沈み、重傷を負って拉致されてしまった。
龍岡との連絡が途絶えたことに異変を感じた高杉は、神話へ捜索を要請する。伊吹からの知らせを受けた颯太は平然としていたが、事態を重く見た勇羽はカイドを伴い、渋る颯太も引き連れて現場へ急行した。そこには激しい戦闘の痕跡と、生々しい血痕を見つけた勇羽達。カイドは龍岡の匂いを辿り、追跡を開始する。
その頃、クライン弟は逃走先で龍岡へ博士の所在を吐かせようと、凄惨な拷問を繰り返していた。しかし、追手を察知し移動を開始しようとしたその瞬間、勇羽たちの奇襲が炸裂する。颯太が風の槍で敵の車を大破させ、その混乱を突いて勇羽が超高速移動により龍岡の奪還に成功した。颯太は、ここは自分が引き受けるから先に逃げろと告げ、クライン兄の猛攻を一身に受ける。
一方、救助された龍岡の傷は深く、逃げ切ることは絶望的だった。自分を捨てて生き延びろと促す龍岡に対し、勇羽は独りきりで死なせはしないと固く決意。二人は迫りくるクライン弟を前に覚悟を決め、身を構えた。颯太はクライン兄の暴力的な力の前に防戦を強いられ、勇羽と龍岡はクライン弟の変則的な攻撃に翻弄されて満身創痍となっていく。カイドは勇羽の危機を察しながらも、温存していた力の発動を躊躇っていた。だが、死の淵にありながらも自分を逃がそうとする颯太の叫びが、カイドの傍観を終わらせた。カイドは猫の姿のままクライン兄を強烈な電撃で貫く。呆然とする颯太に対し、カイドは自分の能力について一切の口外を禁じて、勇羽の元へ急ぐのだった。入れ替わるように現れた天音は、空間分離によってクライン兄を圧倒的な力でねじ伏せ、その場を制圧した。
同時刻、クライン弟に追い詰められ、残虐な拷問に耐えていた勇羽と龍岡。人質にされた龍岡は、デレイン博士の行方だけでなく自分を売りたいのであれば素直に従うから、勇羽を傷つけるのはやめてほしいと涙ながらに懇願した。しかし、勇羽はそれを断固として拒否する。自分のせいで龍岡が危機に晒されること、そして何より、龍岡にデレイン博士を裏切るような真似をさせるわけにはいかないという強い意志によるものだった。そんなボロボロの二人の前についに人間の姿を取り戻したカイドが降臨する。カイドはクライン弟の腕を軽々とへし折り、勇羽の受けた苦痛を倍にして返し始めた。勇羽がその惨状に殺生を拒む声を上げると、カイドは忌々しげに舌打ちをし、電撃で敵を沈黙させた。天音の接近を察知したカイドは、龍岡にも口止めをして夜の闇に紛れる。そして神話協会がクライン兄弟を捕縛し、この事件は終幕した。
後日、入院した勇羽たちはカイドとの密約をそれぞれの胸に秘め、真実を言い出せないジレンマを抱えながらも療養に努めるのだった。勇羽の家に戻ったカイドは、力を使い果たして猫の姿に戻り、また回復が遠のいたことを独りごちていた。しかし、これまでの人生で自分を利用しようとした者たちとは違い、己の身を案じてくれた勇羽の純粋な言葉を思い出し、力はまた貯めればよいかと、まんざらでもない様子で溜息をつくのだった。
登場人物
- 風早 勇羽(かざはや ゆう、韓国語:서지우、英語:Jiwoo Seo)
- 声 - 榎木淳弥[1]
- 能力:超高速移動(Super Speed) / 所属:無所属
- 本作の主人公。大人しく、猫を愛する平凡な高校生だが、実は「超高速移動」を操る覚醒者。幼少期のトラウマから力を隠して孤独に過ごし、自己評価は低いが、根底には強い正義感を持つ。傷ついたカイドを保護したことで覚醒者の世界へ足を踏み入れ、その指導で才能を開花させる。戦闘スタイルは俊足を生かした一撃必殺の近接打撃。
- カイド(韓国語:카이든、英語:Kayden Break)
- 能力:電気操作(Electrokinesis) / 所属:無所属
- 「ブレイク」の異名を持つ、世界最強の覚醒者の一人。「電気」を自在に操り、その破壊力は一国を壊滅させるほどと言われる。敵対組織の襲撃を受け、緊急避難的に猫の体に精神を転移させたが、元の姿に戻れなくなり、勇羽の家で居候することになる。 性格は傲慢不遜で自信家。猫特有の生理現象に悩まされるなど、コミカルな一面も多い。
- 龍岡 仁(たつおか じん、韓国語:우인、英語:Woo In)
- 声 - 畠中祐[1]
- 能力:念動力(Telekinesis) / 所属:無所属
- 過去に人体実験をされるところをデレイン博士に拾われ、デレイン博士の弟子として育てられた覚醒者。空間を歪め、爆発を引き起こすという極めて攻撃的な能力を持つ。感情を排した教育を受けてきたため、登場時は言葉数が少なく、表情も乏しい「人形」のような少年だった。 デレインが覚醒者協会に拘束された後は、勇羽の優しさに触れ、彼と同じ高校に通いながら「普通の生活」を学んでいくことになり、戸惑いながらも次第に人間らしい感情を取り戻していく。勇羽に対しては深い恩義を感じており、不器用ながらも熱い友情を育んでいる。
- デレイン博士(韓国語:델레인 박사、英語:Dr. Delein)
- 声 - 佐藤せつじ[1]
- 能力:念動力(Telekinesis) / 所属:無所属
- 覚醒能力の人工的な強化や抽出に執着するマッドサイエンティスト。自らの野心のためなら他者の命を犠牲にすることも厭わない歪んだ思想の持ち主で、その闇は弟子の龍岡仁の心にも深い影を落とした。エネルギーを操作して広範囲を索敵・追跡する精密な技術を持つ。勇羽とカイドに敗れて拘束された後も、彼が残した研究データや裏組織との繋がりがその後の物語の大きな火種となっていく。
- 柳 天音(やなぎ あまね、韓国語:유지영、英語:Jiyoung Yoo)
- 声 - 伊藤静[1]
- 能力:風(Aerokinesis) / 所属:神話協会
- 国内最強の覚醒者組織「神話協会」の代表を務める、国内ランキング1位の実力者。風を操る能力は弟の颯太を遥かに凌ぎ、あのカイドからも一目置かれている。冷静かつ論理的なカリスマだが、身内には優しい一面も併せ持つ。勇羽の異質な強さと背後のカイドの気配をいち早く察知するが、勇羽を敵視せず「育てる」対象として見守るなど、リーダーとしての懐の深さがある。
- 柳 颯太(やなぎ そうた、韓国語:유지석、英語:Jisuk Yoo)
- 声 - 堂島颯人[1]
- 能力:風(Aerokinesis) / 所属:神話協会
- 「神話協会」の次世代を担うエリート覚醒者であり、柳天音の実弟。「風」を操る能力を持ち、その実力は同年代の中で群を抜いている。プライドが高く血気盛んな性格で、負けず嫌いだが根は純粋で、次第に勇羽の家に頻繁に出入りするようになり、龍岡仁も含めた三人組のような関係になっていく。実家が裕福で世間知らずな面があり、勇羽の質素な生活や、猫カイドの傍若無人な振る舞いに翻弄されることが多い。
- 伊吹 暖(いぶき だん、韓国語:구인혁、英語:Inhyuk Goo)
- 能力:風(Aerokinesis) / 所属:神話協会
- 「神話協会」の幹部であり、主に柳颯太の教育や組織の外渉を担当する男性。常に丁寧な物腰で、物静かな紳士としての振る舞いを崩さないが、その正体は組織内でも一、二を争う実力者である。柳天音の右腕として、彼女の意図を汲み取りつつ、勇羽に対しても好意的に接する。 覚醒者の世界に不慣れな勇羽に対し、助言を与えたり窮地を救ったりと、兄貴分のような役割を果たす。一方で、主である天音に対しては絶対的な忠誠を誓っており、彼女の利益に反する存在には容赦のない冷徹さも見せる。柳颯太にとっては頭の上がらない師のような存在でもある。実はカイド(猫)の熱狂的なファンであり、勇羽の家の猫がカイドだとは気づかずに可愛がっている。
- 高杉 将(たかすぎ しょう、韓国語:박성하、英語:Seongha Park)
- 能力:氷(Cryokinesis) / 所属:覚醒者協会
- 「覚醒者協会」の管理官を務める男性で、法を犯した覚醒者の取り締まりや、覚醒者の登録管理を職務としている。非常に規律に厳しく、冷静な判断を下すプロフェッショナル。 国内ランクのトップ20に入るとされる覚醒者である。常に冷静で感情を表に出すことはない。真面目で口数が少ない。
- クライン兄弟(韓国語:크라인 형제、英語:Klein Brothers)
- 海外からやってきた指名手配の覚醒者の兄弟。
- クライン兄は弟の主導権を握る実力者。残酷な性格。
- クライン弟は兄からはデュランと名前で呼ばれ、共に破壊活動を行う。勇羽たちの前に立ちはだかる強敵。エネルギーを球に変化させたり、地雷のようなものを設置して地面から爆発させて攻撃する。
テレビアニメ
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スタッフ
脚注
注釈
出典
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 “アニメ「エレキシード」主人公・風早勇羽役は榎木淳弥、キャストを一挙解禁”. コミックナタリー. ナターシャ (2026年7月3日). 2026年7月5日閲覧。
- ↑ “「エレキシード」来年4月に放送 公式ストアではセールを実施、原作には購入特典も”. コミックナタリー. ナターシャ (2026年10月21日). 2026年10月22日閲覧。
- ↑ “全世界が熱狂!大人気バトルアクションwebtoon「エレキシード(ELECEED)」2026年アニメ化決定!!最強と最弱が世界を変えるーーー覚醒者達の能力バトル開幕!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2025年7月1日). 2026年3月17日閲覧。
- ↑ “アニメ「エレキシード」新キービジュアル公開 公式オンラインストアなどオープン”. コミックナタリー. ナターシャ (2026年6月26日). 2026年6月26日閲覧。
外部リンク
- LINEマンガ公式
- Naver Webtoon公式(韓国語)
- Webtoon公式(英語)
- TVアニメ「ELECEED」公式
- 「エレキシード(ELECEED)」アニメ公式 (@Eleceed_pr) - X(旧Twitter)