キャンディコーン

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キャンディコーン
Candy corn
別名 Chicken Feed
種類 菓子
発祥地 アメリカ合衆国
地域 フィラデルフィア, ペンシルバニア州
主な材料 砂糖, コーンシロップ, カルナウバロウ(英語版), 人工着色料および結合剤
派生料理 cupid corn, bunny corn, harvest corn, reindeer corn
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キャンディコーン(Candy corn)は、一般に異なった色の3つの部分に分かれているキャンディである[1][2]。北米では秋になってハロウィンで供される定番菓子である[2]。

歴史

ゴーリッツ社製キャンディコーンの初期の広告

最初は「チキンフィード」と呼ばれたキャンディで、1880年代後半に作られ始めた[3]。最初に考案したのは、フィラデルフィアにあるヴンダーレ・キャンディ会社の従業員ジョージ・レニンガーだった[4][5]。ヴンダーレ・キャンディ会社は1888年にこのキャンディの生産を開始した[6]。1898年には、後にジェリーベリー社として知られるゴーリッツ製菓会社が製造を始めた[7]。

ジェリーベリー社もキャンディコーンを製造しているが、最大の製造者はフェラーラ・キャンディ会社(英語版)傘下のブラークス(英語版)のブランドである[7] 。ブラークス社は年間におよそ70億個のキャンディコーンを製造し、ハロウィンシーズンのキャンディコーン市場で85%のシェアを占めている[7]。

19世紀後半に農産物をモチーフにした菓子が登場する中で、アメリカ合衆国の製菓業者はキャンディコーンを主に農村部に提供しようとした[8]。当時は、栗や蕪やクローバーの葉の形をした「バタークリーム」キャンディが人気だったが、キャンディコーンの鮮やかで象徴的な3色カラーは出色だった[9]。

今でこそ秋には定番だが、キャンディコーンは秋とハロウィンシーズンに結び付けられてはいなかった。20世紀前半には、キャンディコーンは「ペニーキャンディ」または量り売り菓子(英語版)として知られていた。それは年間を通じて売られる、安価な菓子だった[9]。

キャンディコーンが秋とハロウィンの定番になったのは1950年代で、当時トリック・オア・トリートで訪れる子どもたちのために、キャンディを個包装する習慣が広まってからだった。収穫を思わせる色と10月の販促活動促進により、キャンディコーンは秋の定番となっていった[9]。キャンディコーンの黄色、オレンジ色、そして白という伝統的な配色は、秋の収穫[2]や軸付きトウモロコシの色であり[10]、特に幅広の黄色はトウモロコシの実の色である[1]。

全米菓子協会(英語版)はハロウィン前日の10月30日を、「キャンディコーンの日」と定めている[5]。

販売

2016年現在、アメリカ合衆国では年間3,500万ポンドあるいは90億個が製造されている[11]。キャンディコーンの販売はハロウィンシーズンに集中している[1]。

製造

元来は、キャンディコーンは手作りだった[12]。製造者は最初に砂糖とコーンシロップと水を混ぜ、それに熱を加えて泥漿にした。食感をだすのにフォンダンを加え、マシュマロを混ぜて柔らかい嚙み心地にした[12]。

作り方は今日でも同じである。製造方法は、「コーンスターチモデリング」と呼ばれ[13]、人手の代わりに機械が同様の作業をしている[14]。

原料

キャンディコーンの原料は、砂糖、コーンシロップ、塩、ごま油、ハチミツ、人工香料、着色料、ゼラチン、そして樹脂釉薬(英語版)である。樹脂釉薬はラックカイガラムシが分泌する樹脂状の物質である[15]。キャンディコーンは蝋のような食感で、ハチミツ、砂糖、バニラを基調とした風味がある[1][2]。

種類

イースター・キャンディコーン
キャンディコーン風味のオレオ

もっとも知られているのは、ココアパウダーを加えた「ハーベストコーン」である[16]。それは土台がチョコレート色、真ん中はオレンジ色、そして先端は白である。このタイプは感謝祭のころによく売り出されている[3]。ハロウィンシーズンでは、ブラックベリー色のキャンディコーンがカナダ東部に見られ、カボチャのような形のものもある。製菓業者は他の休日に合わせた様々な色合いのものを製造している[13]。

クリスマスの時期には、「トナカイ・コーン」というのがあり[11]、赤の土台と緑が中にある。バレンタインデーには、「キューピッド・コーン」というのが売られ[17]、土台は赤、中はピンクである。合衆国独立記念日には、土台が青、中が白、先端が赤の「フリーダム・コーン」が売られ、野外行事や祝賀会でよく見られる。イースターには、「子うさぎ・コーン」と呼ばれる2色キャンディが売られ、ピンク、緑、黄色、紫のパステルカラーと白の先端のキャンディが1つの箱に詰められている[18]。

その他にもキャラメルアップルやグリーンアップル、スモア、かぼちゃ味、キャロット・コーン(緑とオレンジで、キャロットケーキ味)、誕生日ケーキ・キャンディコーン味、などがある[19]。2022年にブラークス社は、フルーツポンチ、バニラアイスクリーム、ポップコーン、ホットドッグ、そしてハンバーガー風味を盛り込んだ「テールゲート」バージョンを販売した[20]。また、オレオやM&M's、マシュマロなどのスナック菓子においては、キャンディコーン風味のものが販売されている[5]。

評判

キャンディコーンは賛否が分かれることで知られていて、「ハロウィンで最も議論の種となる菓子」とか、人々が「好き」か「嫌い」かがはっきり分かれるものとして取り上げられている[2][21][9]。

また、ライターのメレンダ千春は、『ナショナルジオグラフィック』日本版に寄せた記事の中で、アメリカに居住経験のある友人が、東京都内を探してもキャンディコーンを取り扱う店がなくて困っていたという話を紹介している[22]。

その友人が取り寄せた[22]キャンディコーンの実物について、メレンダは、バニラの香りが強く、やや弾力のある砂糖菓子のような食感だったと述べている[23]。以上のことからメレンダは、これになじみのない日本人にとってはどうしても食べたくなる味ではないが、ハロウィンに相応しい色合いとトウモロコシの粒のような形状は愛らしいと評している[23]。

関連項目

脚注

  1. 1 2 3 4 Pai, Tanya (2015年10月29日). “Candy corn: Halloween's most contentious sweet, explained” (英語). Vox. 2023年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月12日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 Hartel, Richard W.; Hartel, AnnaKate (2014), “National Candy Corn Day”, in Hartel, Richard W.; Hartel, AnnaKate (英語), Candy Bites: The Science of Sweets, New York, NY: Springer, pp. 101–104, doi:10.1007/978-1-4614-9383-9_26, ISBN 978-1-4614-9383-9, オリジナルの2024-05-30時点におけるアーカイブ。 2020年10月12日閲覧。
  3. 1 2 “Broek, Sara. "The History of Candy Corn: A Halloween Candy Favorite", Better Homes and Gardens”. 2023年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月29日閲覧。
  4. ↑ Fiorillo, Victor (October 31, 2013). “The Halloween History of Candy Corn”. Philadelphia Magazine. 2026年10月3日閲覧.
  5. 1 2 3 Waxman, Olivia B. (2013-10-30). “A brief history of candy corn for Nat'l Candy Corn Day” (英語). Time. ISSN 0040-781X. オリジナルの2020-10-07時点におけるアーカイブ。 2020年10月12日閲覧。.
  6. ↑ “Wunderle's Candy: Our claim to fame”. Wunderle's Candy. 2020年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月3日閲覧。
  7. 1 2 3 Schmidt, Ann (2019年10月30日). “Candy corn sales expected to top $73M: How Halloween's controversial treat got its start” (英語). FOXBusiness. 2020年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月12日閲覧。
  8. ↑ “Candy Corn Hasn't Changed Since the 19th Century”. Smithsonian.com. Smithsonian Institution. 2023年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月21日閲覧。
  9. 1 2 3 4 Kawash, Samira (2010年10月30日). “Where Our Love/Hate Relationship With Candy Corn Comes From” (英語). The Atlantic. 2020年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月12日閲覧。
  10. 1 2 “5 strange facts about candy corn”. CNN (2016年10月10日). 2022年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月31日閲覧。
  11. 1 2 “What is Candy Corn and How is it Made?”. howstuffworks.com. 2023年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月15日閲覧。
  12. 1 2 Saeger, Natalie (29 October 2007). “History of candy corn. With new colors and flavors, it is a treat for all seasons”. Showcase. The Spectator. 2020年9月20日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2012年10月5日閲覧.
  13. ↑ “Candy Corn Bulk Candy”. Candyfavorites.com. 2010年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月4日閲覧。
  14. ↑ Snider, Mike (2023年10月15日). “The origins of candy corn: A divisive delicacy, destined to be a Halloween tradition”. USA Today. 2023年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2023年10月15日閲覧.
  15. ↑ “Brach Harvest Corn product description”. 2021年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
  16. ↑ “Jacques, Renee. "10 Things You Never Knew About Candy Corn, The Candy You Love To Hate", Huffington Post, October 17, 2014”. HuffPost (2014年10月17日). 2018年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月29日閲覧。
  17. ↑ “Candy Corn | Local Confectionery From United States of America”. www.tasteatlas.com. 2025年11月17日閲覧。
  18. ↑ Martinez, Erica (2024年10月1日). “The Flavors That Make Up The Iconic Taste Of Candy Corn” (英語). The Takeout. 2025年11月17日閲覧。
  19. ↑ “Hot Dog-Flavored Candy Corn Is Part of This New 'Tailgate' Mix” (英語). Food & Wine. 2022年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月1日閲覧。
  20. ↑ Taylor, Elise (2017年10月20日). “Candy Corn: You Either Love It or Hate It, There Is No In-Between” (英語). Vogue. 2023年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月13日閲覧。
  21. 1 2 “第118回 日本でなぜ受けない?欧米の人気菓子”. natgeo.nikkeibp.co.jp. p. 1 (2014年11月14日). 2026年10月10日閲覧。
  22. 1 2 “第118回 日本でなぜ受けない?欧米の人気菓子”. natgeo.nikkeibp.co.jp. p. 2 (2014年11月14日). 2026年10月10日閲覧。

外部リンク