ケルンクラフト400

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「Kernkraft 400」
ゾンビ・ネイションのsingle
収録アルバム『Leichenschmaus』
リリース1999年
ジャンル電子音楽[1]
時間4:46
レーベルGigolo
作詞者
  • エマニュエル・ギュンター
  • フロリアン・ゼンフター
  • デヴィッド・ウィテカー
プロデュースゾンビ・ネイション
ミュージックビデオ
"Kernkraft 400" on YouTube

「ケルンクラフト400」(独:Kernkraft 400)は、ゾンビ・ネイションというドイツのテクノグループによって発表された楽曲で、彼らのアルバム『Leichenschmaus』から出た最初のシングル曲。1999年にリリースされると、2000年2月にドイツで最高22位となった。ベルギーやオランダではトップ10入りしたほか、イギリスでは初登場2位となり、その後40万枚以上を売り上げて英国レコード産業協会からゴールドディスク認定を受けた。

この楽曲は、世界中のスポーツ競技場(野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケーなど)で応援曲として広く使われており、2014年のスポーツ・イラストレイテッド誌による「スタジアム応援歌(Stadium Anthem)トップ10」では第8位に入った[2]。 日本では、横浜DeNAベイスターズの山﨑康晃投手がマウンドに上がる際の曲に採用されたことや[3]、バスケットボール日本代表の八村塁選手が当時在籍していたゴンザガ大学の名物チーム応援などから[4]、広く知られるようになった。

リリース

「ケルンクラフト400」は、ドイツで1999年にGigoloレコードからリリースされた。イギリスでは、2000年9月18日にDataレコードからリリースされた。

ミュージックビデオ

曲名のケルンクラフト(Kernkraft)とは「原子力」という意味のドイツ語で、同ミュージックビデオは原子力発電所の室内で始まる。そこには70年代ディスコの衣装を着た通販番組司会者(フロリアン・ゼンフター)がいて、後から女性モデル2人が踊りながら登場する。1人のモデルが商標登録されたKernkraft400™の電子レンジに食品プレートを入れると、もう一方のモデルの従来型電子レンジよりも遥かに速くかつ高温で食品を調理する。続いて標準的な日焼けマシーンとKernkraft400™のマシーンに彼女たちが入ると、前者が皮膚の赤いサンバーン日焼けで、後者には完璧な日焼けが施される。最後に、司会者はスタジオのソファに座ってカメラを切り、標準的なバイブレータとKernkraft400™のものを審査する。カメラが引き画面になると、双方の女性モデルが司会者に向かって駆け寄るところが映り、一方でビデオ制作スタッフが化学防護服を着ている様子も映される。

評判

英Select誌は、このシングル曲の幅広い人気に着目して「パチャ[注釈 1]でも歓迎されている」「DJ達からの評価も悪くない」との批評を出した[6]。

英ラジオ局のミックスアルバム『Kiss House Nation 2001』付属の解説冊子にて、音楽編集者のMatthew Kershawは「子供向けテレビ番組から最もアンダーグラウンドなテクノ系クラブのどこでもこれが首位に選ばれた。ただテクノ、トランス、エレクトロ、ハウスのどれなのか誰も知らず、正直なところ誰も気にしていなかった」と述べて、ジャンル「分類不能」なクラブ系の楽曲に位置付けた[7]。

大衆文化

アメリカ合衆国のラジオでは、2001年にシカゴ (イリノイ州)で「ケルンクラフト400」が初めて流された。全年齢層で人気を博したため、最初はアリーナフットボールの試合でシカゴ・ラッシュ (Chicago Rush) のファン向けに導入された。この曲は選手紹介時の目立つ楽曲ではなかったが、ホーム競技場のオールステート・アリーナではタイムアウトやコマーシャルの中断時間に定期的に演奏され、屋内フットボールファンを大声で応援させ続けるのに役立っていた。

日本では、2009年にフジテレビ系で放送された「FNS26時間テレビ」における「笑っていいとも!」のコーナーで、この曲がメンバー入れ替えのBGMで用いられた際、山口智充がこの曲に♪君の家まで 君の家まで チャリンコ乗ってさ~と適当に歌詞をつけて歌ったのが話題となり、一般的な知名度を得るに至っている。

「ケルンクラフト400」は、ゲームほか[8]様々なアーティストによって音源サンプリングされている。米国プロアイスホッケーでは、ボストン・ブルーインズのホーム試合で得点が決まった時にこの曲が流れており[9]、ブルーインズは楽曲リリース当初から19年にわたってこの曲を使用している。アメリカンフットボールでは、ピッツバーグ・スティーラーズが2010年以前からキックオフの試合前にこの曲を演奏している。ペンシルベニア州立大学アメフト部は早くも2005年から「ケルンクラフト400」を使用しており、曲の合間にはファン達が「ウィー・アー・ペン・ステイト(We Are Penn State)」と唱和する[10]。野球のメジャーリーグでは、シアトル・マリナーズがホーム球場のT-モバイル・パークで大量得点のヒットを打った時などにこの曲を演奏している[11][12]。ロサンゼルス・ドジャースはホームランの後にこの曲を演奏する[13]。サッカーでは、UEFA EURO 2016の予選大会中にこの曲がウェールズ代表ファン達の半公式な応援歌(アンセム)となった。これは対ベルギー戦で引き分けた際、敵地スタジアムのボードゥアン国王競技場で流れていた同曲に合わせてウェールズファン達が熱狂的に踊ったのが始まりとされている[14]。英トレンメア・ローヴァーズFCもまた選手たちの登場前テーマ曲に使っており、観客達が雄叫びをあげる。米プロバスケットボールのNBAでは、大部分のチームが試合前のメンバー紹介時や応援を盛り上げる際の音楽としてこの曲を使っていた[15][16]。日本プロバスケットボールのB.LEAGUEでもレバンガ北海道や横浜ビー・コルセアーズなど同様に使用されている[17][18]。

この曲に合わせて飛び跳ねるタイプの応援も見られる。米大学アメフトリーグのUCFナイツ(セントラルフロリダ大学)は、少なくとも2007年のホーム開幕戦でこの曲を応援賛歌として使っていた[19]。曲が演奏されると、UCFファンは曲の合間に「U・C・F・ナイツ」と唱和して飛び跳ねる。スタジアムの反響や揺れから「バウンス・ハウス」との異名が付いたこの応援は物議を醸した。スタジアムが古いため大学関係者は当初この楽曲演奏を終わらせたい意向だったが、安全検査で構造上問題がないことが判明し、この曲の短いバージョンを試合中に幾度か流すことで決着した[20]。日本のプロ野球では、横浜DeNAベイスターズの山崎康晃投手がマウンドに上がる際の登場曲として使われており、ファン達が飛び跳ねながら曲の合間に「ヤ・ス・ア・キ」と唱和する大応援が「康晃ジャンプ」と名付けられている[21]。

ゲーム業界では、北米で販売された(アイスホッケーが題材の)PlayStation 3用ゲーム『NHL 13』のサウンドトラックに、この曲の「Stadium Chant Mix」版が収められている[22]。

チャート順位

認定

国/地域 認定認定/売上数
イギリス (BPI)[45] Gold 400,000double-dagger

double-dagger 認定のみに基づく売上数と再生回数

脚注

注釈

  1. ↑ 夜のレジャーに特化した事業を欧米で多国籍展開しているスペインのグループ企業。サクランボのロゴでよく知られている[5]。詳細は英語版en:Pacha Groupを参照。

出典

  1. ↑ Dancing Astronaut staff (19 March 2019). “Zombie Nation released their beloved, inescapable jock jam 'Kernkraft 400' 20 years ago”. Dancing Astronaut. 5 March 2020閲覧。
  2. ↑ Mustard, Extra (29 September 2015). “Ranking the Top 10 Stadium Anthems”. SI.com 14 December 2016閲覧。
  3. ↑ BASEBALL KING「DeNA・山崎康が明かす登場曲のキッカケ」2020年1月14日
  4. ↑ YouTube「〔大迫力〕八村所属 ゴンザガ大名物「zombie nation ~We are GU!!~」」
  5. ↑ 地球の歩き方「パチャ、オンライン・チャリティーパーティー開催!」2020年5月20日
  6. ↑ “tracks of the month reviews”. Select (EMAP Metro): 99. (October 2000). ISSN 0959-8367.
  7. ↑ Kiss House Nation 2001 (tray insert). various artists. Universal Music TV. 2000.
  8. ↑ “Game f. Lil Wayne - Red Nation [Prod. Cool & Dre] | New Hip Hop Music & All The New Rap Songs 2011”. HipHop DX (17 March 2011). 3 October 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。9 September 2012閲覧。
  9. ↑ “Boston Bruins 2015-2016 Goal Horn {HQ} - YouTube”. YouTube (10 September 2011). 24 August 2016閲覧。
  10. ↑ “Zombie song will fade out”. Daily Collegian. 2021年10月10日閲覧。
  11. ↑ “Seattle Mariners Ballpark Music | Mariners.com: Fan Forum”. Seattle.Mariners.MLB.com (7 August 2014). 7 August 2014閲覧。
  12. ↑ Pentis, Andrew (2 August 2012). “Stadium Songs: Seattle Mariners”. ESPN.com. 2 August 2012閲覧。
  13. ↑ “Los Angeles Dodgers Ballpark Music”. Los Angeles Dodgers. 2021年10月10日閲覧。
  14. ↑ Rogers, Gareth (18 November 2014). “Watch Wales fans enjoy the best two minutes of their Belgium trip as they dance to Zombie Nation”. Wales Online. 15 June 2015閲覧。
  15. ↑ YouTube「Memphis Grizzlies - Zombie Nation」2011年5月14日
  16. ↑ YouTube「OKC Thunder vs. Utah Jazz Game 2 Tip-Off Feat. Kernkraft 400 by Zombie Nation」2018年4月19日
  17. ↑ 横浜ビーコルセアーズの試合開始の直前の様子です。
  18. ↑ レバンガ北海道setlist2017-2018
  19. ↑ “Jumpy Fans Worry UCF”. Orlando Sentinel. (30 November 2007) 30 November 2007閲覧。
  20. ↑ “New Knightmare Song Gains Popularity Amongst UCF Football Fans - UCF”. UCF Athletics. 2021年10月10日閲覧。
  21. ↑ Youtube「3万人の康晃ジャンプ!! 8/20 山﨑康晃投手の登場から、新人最多セーブ記録更新まで」DeNAベイスターズ、2015年8月29日
  22. ↑ “NHL 13 Soundtrack Replicates Authentic In-Arena Hockey Experience”. EA Sports (30 August 2012). 7 September 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。4 September 2012閲覧。
  23. ↑ Ryan, Gavin (2011). Australia's Music Charts 1988-2010. Mt. Martha, VIC, Australia: Moonlight Publishing
  24. ↑ "Ultratop.be – Zombie Nation – Kernkraft 400" (in Dutch). Ultratop 50.
  25. ↑ “Zombie Nation Chart History (Canadian Digital Songs)”. Billboard 23 September 2019閲覧。.
  26. ↑ "Top RPM Dance/Urban: Issue 7160." RPM. Library and Archives Canada.
  27. ↑ “Eurochart Hot 100 Singles”. Music & Media 17 (42): 10. (14 October 2000) 27 June 2020閲覧。.
  28. ↑ "Lescharts.com – Zombie Nation – Kernkraft 400" (in French). Les classement single.
  29. ↑ "Musicline.de – Zombie Nation Single-Chartverfolgung" (in German). Media Control Charts. PhonoNet GmbH.
  30. ↑ “Top National Sellers”. Music & Media 18 (4): 20. (20 January 2001) 24 May 2020閲覧。.
  31. ↑ "The Irish Charts – Search Results – Kernkraft 400". Irish Singles Chart. Retrieved 23 September 2019.
  32. ↑ “Top 10 Dance Singles, Week Ending 21 September 2000”. GfK Chart-Track. 29 May 2019閲覧。[リンク切れ]
  33. ↑ "Nederlandse Top 40 – week 22, 2000" (in Dutch). Dutch Top 40
  34. ↑ "Dutchcharts.nl – Zombie Nation – Kernkraft 400" (in Dutch). Single Top 100.
  35. ↑ "Official Scottish Singles Sales Chart Top 100". Scottish Singles Top 40.
  36. ↑ "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart.
  37. ↑ "Official Dance Singles Chart Top 40". Official Charts Company.
  38. ↑ "Zombie Nation Chart History (Hot 100)". Billboard.
  39. ↑ "Zombie Nation Chart History (Dance Club Songs)". Billboard.
  40. ↑ “Zombie Nation Chart History (Dance Singles Sales)”. Billboard 23 September 2019閲覧。.
  41. ↑ “Jaaroverzichten 2000” (オランダ語). Ultratop. 12 October 2018閲覧。
  42. ↑ “Top 100-Jaaroverzicht van 2000”. Dutch Top 40. 18 March 2020閲覧。
  43. ↑ “Jaaroverzichten 2000” (オランダ語). MegaCharts. 12 October 2018閲覧。
  44. ↑ “Best Sellers of 2000: Singles Top 100”. Music Week (London, England: United Business Media): 25. (20 January 2001).
  45. ↑ "British single certifications – Zombie Nation – Kernkraft 400". British Phonographic Industry. 2021年8月4日閲覧。

外部リンク

The Story of the Biggest Sports Stadium Hit: "Kernkraft 400" by Zombie Nation - VICE Video