シャブデーズ
| 生物 | ウマ |
|---|---|
| 性別 | 牡 |
| 国籍 | サーサーン朝 |
| 飼い主 | ホスロー2世 |
| 外見 | 黒 |
| 名の由来 | 「真夜中」[2] |
シャブデーズ(ペルシア語: شبديز, ラテン文字転写: Shabdēz[1])は、サーサーン朝ペルシアで最も著名な王の一人、ホスロー2世(在位:590年 - 628年)が所有していた伝説的な黒馬。「シャブデーズ」は「真夜中」の意であり、古代ペルシア文学においては「世界で最も足の速い馬」として伝えられた[2]。
ペルシアの音楽家バールバド(バフラバド)は、王の不興を買うことを恐れず、伝えるべきことを歌によって知らせたと言われる[3]。これに関連して、以下のような美談が語られている。シャブデーズはどの馬よりも美しく賢かったため、ホスロー2世はシャブデーズの死を知らせた者を殺すと誓っていた。しかし馬が死んだ時、そのことを王に知らせてもらうため、主馬頭がバールバドに頼み事をした。これを聞いて事態を悟ったホスロー2世は「災いあれ! シャブデーズは死んだ!」と叫んだ。これに対し、バールバドは「それを告げたのは、王よ、あなたです」と言って難を逃れ、王の誓言を無効にしたという[3]。この逸話は、ホスロー2世の死からおよそ1世紀の後、アラブの詩人であるハーリド・ビン・ファイヤードによって語られた[4][5]。同じ話がサアーリビー、擬ジャーヒズ、ザカリーヤー・カズウィーニーの著作においても形を変えて語られている[5]。
ニザーミーの恋愛叙事詩『ホスローとシーリーン』では、ホスローの未来の妃たるシーリーンが彼の肖像画を見て恋に落ちると、ホスロー「最愛の」シャブデーズが彼女を背に乗せ、彼のいるペルシアへと連れ去る[6]。
出典
- 1 2 Shepherd 1993, p. 1087.
- 1 2 Renard 1999, p. 208.
- 1 2 Browne 1908, p. 17.
- ↑ Browne 1908, pp. 17–18.
- 1 2 Tafażżolī, Aḥmad (1988年12月15日). “BĀRBAD”. Encyclopaedia Iranica. doi:10.1163/2330-4804_EIRO_COM_6641.
- ↑ Renard 1999, p. 67.
参考文献
- Browne, Edward Granville (1908). A Literary History of Persia: From the Earliest Times until Firdawsí. London: T. Fisher Unwin Ltd.
- Renard, John (1999) [1993]. Islam and the Heroic Image: Themes in Literature and the Visual Arts. Mercer University Press. ISBN 0-86554-640-1.
- Shepherd, Dorothy (1993) [1983]. “Sasanian Art”. In Yarshater, Ehsan (ed.). The Cambridge History of Iran. Vol. 3. Cambridge University Press. pp. 1055–1112. ISBN 978-0-521-24693-4.