ファイヤー・ガーデン

ウィキペディアから、無料の百科事典
『ファイヤー・ガーデン』
スティーヴ・ヴァイ の スタジオ・アルバム
リリース
録音 カリフォルニア州ロサンゼルス マザーシップ・スタジオ
ジャンル ハードロック、ヘヴィメタル、プログレッシブ・ロック、インストゥルメンタル
時間
レーベル エピック・レコード
プロデュース スティーヴ・ヴァイ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 18位(日本[1])
  • 22位(フィンランド[2])
  • 30位(フランス[3])
  • 41位(イギリス[4])
  • 85位(オランダ[5])
  • 106位(アメリカ[6])
スティーヴ・ヴァイ アルバム 年表
エイリアン・ラヴ・シークレッツ
(1995年)
ファイヤー・ガーデン
(1996年)
G3ライヴ(with ジョー・サトリアーニ、エリック・ジョンソン)
(1997年)
テンプレートを表示

『ファイヤー・ガーデン[7]』(Fire Garden)は、スティーヴ・ヴァイが1996年に発表したスタジオ・アルバム。アルバム前半の「フェイズ1」は大部分がインストゥルメンタル、後半の「フェイズ2」は大部分がボーカル入りの楽曲という構成になっている[8]。ヴァイ自身は『Guitar World』1996年10月号のインタビューにおいて「2枚組のアルバムとしてリリースしたら高価になってしまう。だからアルバム2枚分の曲を1枚のアルバムに押し込んで、2相を表現することにした」と説明している[9]。

背景

「ダイイン・デイ」は、ヴァイがオジー・オズボーンと「マイ・リトル・マン」(アルバム『オズモシス』に収録)を共作していた頃に作られた曲である[10]。

ヴァイの説明によれば、「ファイアー・ガーデン組曲」は少年時代に観たリターン・トゥ・フォーエヴァーのライヴに影響されているという[11]。組曲のうち「プサ・ロード」では、エレクトリック・シタールを4つのアンプで鳴らして、4本のシタールが同時に演奏されているような効果を得た[11]。また、続く「エンジェル・フッド」におけるピアノ演奏は、サンプリング音源を使ってヴァイ自身がシーケンサーに入力した[11]。

「バンコク」はミュージカル『チェス』の楽曲「ワン・ナイト・イン・バンコック」をインストゥルメンタルとしてカヴァーしたもの。ヴァイ自身は、当初は自分の古いテープを聴き返して、自分のアイディアだと思い込み「ファイアー・ガーデン組曲」の一部に組み込んだが[12]、マネージャーのボーイフレンドから『チェス』の曲だという指摘があり[12][13]、最終的にはティム・ライスら原作者の許諾を得て「ファイアー・ガーデン組曲」の前に収録した[12]。ヴァイは1997年のインタビューで、この件について「デイヴィッド・リー・ロスのバンドにいた頃にテープを渡されて、奴は中身も言わないで『これを採譜してくれ。この曲を覚えてセット・チェンジの間に演奏してくれ』って言ってきた。それで採譜して、ほんの何回かだけ演奏したんだ」「曲名も何も知らなかった。それで10年経って、そいつを引っ張り出して聴き返しても思い出せなかったから、俺が書いたと思い込んでしまった。素晴らしいメロディで、俺が作ったにしては良すぎると思ったよ」と語っている[13]。

「フェイズ2」ではヴァイ自身がリード・ボーカルを担当した。ヴァイはそのことについて「いつもステージではもっと歌いたいって思っていたから、楽しい時間が過ごせるだろうと感じている」「ギターと歌を同時にこなすのは、とても難しいってことが分かった。それができれば、一生の仕事にするだろうね」と語っている[9]。

「バンコク」と「ファイアー・ガーデン組曲」のレコーディングに参加したマイク・マンジーニ(元アナイアレイター〜エクストリーム)は、1996年から2000年にかけて、ヴァイのツアーでもドラムスを担当した[14]。その他、ヴァイと共にデイヴィッド・リー・ロスのバンドで活動していたグレッグ・ビソネットや、ヴァイの旧作にも参加したスチュアート・ハム、デヴィン・タウンゼンド、ディーン・カストロノヴォ等も参加している。

評価

Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「他の多くのギター・ヒーローと違い、ヴァイは音楽を、自分のテクニックを誇示する手段とはみなしていない。むしろ、驚異的なテクニックで音風景を生み出すことに注力して、自分の名人芸を披露している。その結果、ギター・フリークでなくても楽しめるギター・アルバムになった」と評している[8]。

収録曲

特記なき楽曲はスティーヴ・ヴァイ作。15.は日本盤ボーナス・トラック。

フェイズ1

  1. ゼアズ・ア・ファイアー・イン・ザ・ハウス - There's a Fire in the House - 5:26
  2. ザ・クライング・マシーン - The Crying Machine - 4:50
  3. ダイイン・デイ - Dyin' Day - 4:29
  4. フーカム - Whookam - 0:36
  5. ブローフィッシュ - Blowfish - 4:03
  6. ザ・ミステリアス・マーダー・オブ・クリスチャン・ティエラズ・ラバー - The Mysterious Murder of Christian Tiera's Lover - 1:02
  7. ハンド・オン・ハート - Hand on Heart - 5:25
  8. バンコク - Bangkok (Benny Andersson, Björn Ulvaeus, Tim Rice) - 2:46
  9. ファイアー・ガーデン組曲 - Fire Garden Suite - 9:55
    1. ブル・ホイップ - Bull Whip
    2. プサ・ロード - Pusa Road
    3. エンジェル・フッド - Angel Food
    4. トーラス・ブルバ - Taurus Bulba

フェイズ2

  1. ディープネス - Deepness - 0:47
  2. リトル・アリゲーター - Little Alligator - 6:12
  3. オール・アバウト・イヴ - All About Eve - 4:37
  4. エイキング・ハンガー - Aching Hunger - 4:45
  5. ブラザー - Brother - 5:05
  6. ザ・マーダー - The Murder - 3:22
  7. ダム・ユー - Damn You - 4:31
  8. ホエン・アイ・ワズ・ア・リトル・ボーイ - When I Was a Little Boy - 1:18
  9. ジェネサイド - Genocide - 4:11
  10. ウォーム・リガーズ - Warm Regards - 4:07

参加ミュージシャン

脚注

  1. ↑ ORICON STYLE
  2. ↑ finnishcharts.com - Steve Vai - Fire Garden
  3. ↑ lescharts.com - Steve Vai - Fire Garden
  4. ↑ STEVE VAI songs and albums | full Official Chart history
  5. ↑ dutchcharts.nl - Steve Vai - Fire Garden
  6. ↑ “Steve Vai - Awards”. AllMusic. 2016年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月29日閲覧。
  7. ↑ 日本盤CD(SRCS-8137)帯に準拠
  8. 1 2 Fire Garden - Steve Vai | AllMusic - Review by Stephen Thomas Erlewine
  9. 1 2 From the Archive: Steve Vai Discusses His 1996 Album, 'Fire Garden' | Guitar World - 2014年5月30日閲覧
  10. ↑ Black Sabbath: The Ozzman Cometh Again - gibson.com - article by Peter Hodgson - 2014年5月30日閲覧
  11. 1 2 3 “From the Archive: Steve Vai Discusses His 1996 Album, 'Fire Garden' - Page 3”. Guitar World. NewBay Media (2011年11月16日). 2015年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月10日閲覧。
  12. 1 2 3 “Steve Vai Interview: Guitar Interviews”. Guitar International. 2015年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月7日閲覧。
  13. 1 2 “INTERVIEW WITH STEVE VAI, 4.6.97”. idiotbastard.com. 2016年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月29日閲覧。
  14. ↑ It's Official: Mike Mangini Is New Dream Theater Drummer - Blabbermouth.net - 2014年5月30日閲覧