プルスサウルス

ウィキペディアから、無料の百科事典
プルスサウルス
生息年代: 20.4–5.3 Ma
新第三紀中新世後期
プルスサウルスの頭骨
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 四肢動物上綱 Tetrapoda
綱 : 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜型下綱 Archosauromorpha
階級なし : 偽鰐類 Pseudosuchia
上目 : ワニ形上目 Crocodylomorpha
階級なし : 新鰐類 Neosuchia
目 : ワニ目 Crocodilia
科 : アリゲーター科 Alligatoridae
亜科 : カイマン亜科Caimaninae
属 : †プルスサウルス属 Purussaurus
学名
Purussaurus Rodrigues, 1892
シノニム
  • Dinosuchus neivensis Langston, 1965
和名
プルスサウルス
種
  • †Purussaurus brasiliensis Barbosa-Rodrigues, 1892(模式種)
  • †Purussaurus neivensis Mook, 1941
  • †Purussaurus mirandai Aguilera et al., 2006

プルスサウルス(学名:Purussaurus)は、新第三紀中新世の南アメリカに生息していた巨大なカイマン亜科の属である。頭骨の断片がブラジルとペルーのアマゾン熱帯雨林やコロンビアのヴィラヴィエジャ層、パナマのクレブラ層、ベネズエラ北方のウルマコ層とソコロ層から発見されている。

形態・生態

brasiliensis 種の復元図

最大の種である brasiliensis 種の頭骨は長さ1.453メートルに達する[1]。この種の全長は最大10.3メートル、体重は5.16トンと推定されており[1]、別の推定では最大全長12.5メートル、体重8.4トンと推定されている[2]。咬合力は69,000ニュートンと推定されている[2]。この巨体と推定された力から、数多くの生物を食料にしていたとみられ、生態系の頂点捕食者と考えられている。成体は同じ地域に生息していた小型の捕食動物と競争することなく、非常に巨大な脊椎動物を捕食していたであろう。

2005年の夏にフィッツカラルド探検隊がリマから600キロメートル離れたペルーのアマゾンでプルスサウルスの新たな化石を発見した。その頭骨の生体力学モデルを分析した結果、現代のワニが獲物を殺害し解体するために行う「デスロール」がプルスサウルスも可能だったことが判明した。

プルスサウルスの巨体には数多くの利点があるが、脆弱性を孕んでいる可能性もあるとの指摘がある。地質学的に絶え間なく大規模に変動する環境により、長期にわたり繁栄する種は淘汰され、環境変動に適応する種が有利であったとされている[2]。

関連するワニ類

他のワニとの比較図。赤色がプルスサウルス

プルスサウルスは史上最大のワニの1つであり、サルコスクスやデイノスクス、ランフォスクスに匹敵する体格を誇っていた。サルコスクスとデイノスクスは類似した体格であったが両者は地質学的により昔である白亜紀後期に生息していた。ランフォスクスはプルスサウルスとほぼ同時期に生息していたが、わずかにプルスサウルスよりも小さく、ガビアルのような鼻先をしており、インドに生息していた。

当時の環境

キャラクトスクス、グリポスクス、モウラスクスなどのワニ、ナマケモノ、コウモリ、齧歯類、霊長類、カワイルカを含む哺乳類、ストゥペンデミス(カメ)、ヘビウといった生物が河川、氾濫原、湖沼に生息していた[3]。当時の環境は熱帯で、沿岸地域だったとされている。

初期にあたる neivensis 種は多様性に富んだ動物とともに生活していた。グラナストラポテリウムやキセナストラポテリウムといった雷獣目、モウラスクスやグリポスクス、ラングストニアといったワニがこれに含まれた。これらの生物は中新世半ばごろの1300万年前に生息していた。

出典

  1. 1 2 Jorge Moreno-Bernal (2007). “Size and Palaeoecology of Giant Miocene South American Crocodiles (Archosauria: Crocodylia)”. Journal of Vertebrate Paleontology 27 (3 [suppl.]): A120. doi:10.1080/02724634.2007.10010458.
  2. 1 2 3 Aureliano, Tito; Ghilardi, Aline M.; Guilherme, Edson; Souza-Filho, Jonas P.; Cavalcanti, Mauro; Riff, Douglas (2015). “Morphometry, Bite-Force, and Paleobiology of the Late Miocene Caiman Purussaurus brasiliensis”. PLOS ONE 10 (2): e0117944. doi:10.1371/journal.pone.0117944. ISSN 1932-6203.
  3. ↑ Bocqentin, J.; Melo, J. (2006). “Stupendemys souzai sp. nov. (Pleurodira, Podocnemididae) from the Miocene–Pliocene of the Solimões Formation, Brazil” (PDF). Revista Brasileira de Paleontologia 9 (2): 187–192. doi:10.4072/rbp.2006.2.02.

関連項目