ルビジウム原子時計

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ルビジウム原子時計
ルビジウム原子時計の仕組み
より正確なルビジウム原子泉時計(アメリカ海軍天文台)

ルビジウム原子時計 または ルビジウム周波数標準器は、ルビジウム87原子における電子の特定の超微細遷移を利用して安定した周波数の信号を出力する周波数標準器である[1]。

概要

ルビジウム原子時計は、最も安価かつ小型で広く生産されている原子時計であり、テレビ局や携帯電話基地局、測定器、さらにはGPS衛星などの衛星測位システムの周波数制御で使用されている。市販のルビジウム原子時計は、一次周波数標準であるセシウム原子時計に比べて精度が劣るため、通常は二次周波数標準として使用される。

ルビジウム原子時計は、水晶発振器をルビジウムの超微細構造遷移周波数である6.8 GHz(6,834,682,610.904 Hz)に同期するようコントロールすることで動作する。ルビジウム87蒸気を満たしたキャビティ内に遷移周波数付近のマイクロ波を照射すると、ルビジウム放電ランプからキャビティを透過する光の強度が約0.1%低下する。水晶発振器を基準にした周波数シンセサイザで遷移周波数付近を掃引しながら、この光強度の低下を光検出器で検出することで、発振器を同期させ安定した周波数の信号が得られる。

精度と安定性

原子の共鳴を基準とするため、水晶発振器単独よりも長期的な周波数安定性に優れる。一方、セル内での他の気体分子との衝突や、光源であるランプの経年変化によって共鳴周波数が変化し、長期安定性を制限する。市販のルビジウム周波数標準器の共鳴周波数は、原子泉を用いた測定から得られた6,834,682,610.904 Hzという値から数Hzずれる場合がある。[2]

小型化

2018年、情報通信研究機構・東北大学・東京工業大学の共同研究チームは、圧電薄膜共振子と小型ルビジウムガスセルを組み合わせた原子時計の試作を発表した。水晶発振器と周波数逓倍回路を省ける構成とし、半導体加工技術で製造したガスセルを使うことで、小型化と低消費電力化を図った。[3]

関連項目

水素メーザー(英語版)

脚注

  1. ↑ Riley, William J. Jr (December 2019). “A History of the Rubidium Frequency Standard”. IEEE Uffc-S. オリジナルの2022-10-09時点におけるアーカイブ。.
  2. ↑ “Time and Frequency from A to Z, Re to Ru” (英語). National Institute of Standards and Technology (2023年3月1日). 2026年9月13日閲覧。
  3. ↑ “原子時計をスマートフォンに搭載できるくらいの超小型システムへ”. 情報通信研究機構 (2018年1月23日). 2026年9月13日閲覧。

参考文献

  • Stanford Research Systems documentation on the PRS10 frequency standard
  • パブリックドメイン この記事にはパブリックドメインである、アメリカ合衆国連邦政府が作成した次の文書本文を含む。Time and Frequency from A to Z. アメリカ国立標準技術研究所. 2024年1月14日閲覧.