中央大学文学部

ウィキペディアから、無料の百科事典
多摩キャンパス3号館(文学部棟)

中央大学文学部(ちゅうおうだいがく ぶんがくぶ、英語: Faculty of Letters, Chuo University)は、中央大学に設置されている学部の一つ。1951年(昭和26年)に開設された[1]。人文社会学科の1学科のもとに13の専攻と「学びのパスポートプログラム」を置き、東京都八王子市の多摩キャンパスで教育を行っている[1][2]。

概要

文学部は、人文科学と社会科学の諸分野にわたる教育・研究を行うことを目的とし、専門教育を通じて得られる学識と幅広い教養を併せ持ち、多様な社会に対応できる人材の養成をめざしている(中央大学学則第3条の2)[1]。

学部全体で約700の専門科目が置かれており、専攻の枠を越えて他の専攻(プログラム)の専門科目を履修できることが特徴とされる[1][3]。少人数での授業を多く設けており、1年次はクラス担任制、4年次の卒業論文(卒業研究・卒業課題研究を選択できる専攻・プログラムもある)では指導教員制がとられている[3]。

2006年4月に、それまでの5学科(文学科(国文学専攻/英米文学専攻/独文学専攻/仏文学専攻/中国言語文化専攻)・史学科(日本史学専攻/東洋史学専攻/西洋史学専攻)・哲学科・社会学科(社会学コース/社会情報学コース)・教育学科(教育学コース/心理学コース))が人文社会学科の1学科に改組され、現在の「1学科13専攻」の体制となった[1][4]。2021年には、すべての専攻に関わる領域横断的な学びの場として「学びのパスポートプログラム」が設けられた[4]。

法学部が2023年に茗荷谷キャンパスへ移転した後も、文学部は多摩キャンパスに置かれている[2]。

沿革

  • 1951年(昭和26年) - 文学部を開設。文学科と史学科を置く[4]。吹田順助(独文学)が初代文学部長に、松浦一(英文学)、松本重彦(歴史学)、吉田精一(国文学)のほか、フランス文学者の辰野隆が専任教授として着任した[5]。
  • 1952年 - 哲学科(哲学専攻・社会学専攻)を設置[4]。
  • 1953年 - 後楽園校舎で授業を開始。
  • 1954年 - 文学部紀要の刊行。
  • 1955年 - 大学院文学研究科を開設[4]。
  • 1960年 - 史学科に国史学専攻・東洋史学専攻・西洋史学専攻を設置[4]。
  • 1963年 - 哲学科に教育学専攻を設置[4]。
  • 1978年 - 多摩キャンパスが開校し、文系4学部(法・経済・商・文)が同キャンパスへ移転[4][6]。
  • 1980年 - 哲学科に心理学専攻を設置[4]。
  • 1989年 - 文学科の英文学専攻を英米文学専攻に改称[4]。
  • 1990年 - 社会学科・教育学科を設置[4]。
  • 1997年 - 史学科の国史学専攻を日本史学専攻に改称[4]。
  • 2001年 - 文学部2部(夜間)の学生募集を停止[4]。
  • 2002年 - 文学科に中国言語文化専攻を設置[4]。
  • 2006年 - 人文社会学科を設置し、1学科13専攻へ改組[4]。
  • 2021年 - 学びのパスポートプログラムを設置[4]。

組織

学科・専攻

2026年度現在、文学部は人文社会学科の1学科で構成され、以下の13専攻と1プログラムが置かれている[1][2]。

  • 人文社会学科
    • 国文学専攻
    • 英語文学文化専攻
    • ドイツ語文学文化専攻
    • フランス語文学文化専攻
      • 語学文学文化コース
      • 美術史美術館コース
    • 中国言語文化専攻
    • 日本史学専攻
    • 東洋史学専攻
    • 西洋史学専攻
    • 哲学専攻
    • 社会学専攻
    • 社会情報学専攻
    • 教育学専攻
    • 心理学専攻
    • 学びのパスポートプログラム
      • 社会文化系
      • スポーツ文化系

学びのパスポートプログラム

2021年に設置された、特定の専攻に属さずに学ぶためのプログラム。「社会文化系」と「スポーツ文化系」の2系統があり、入学手続きの際にいずれかを選んで所属する。学生は自らの関心に基づいて独自のカリキュラムを組み立てる[7]。

教育課程の特色

  • 専攻を越えた履修 - 約700の専門科目のうち約400科目は「ゴシック科目」とされ、所属する専攻・プログラムにかかわらず履修できる[3]。
  • モデル履修制度・副専攻制度 - 一つのテーマに沿って科目を組み合わせて学ぶ「モデル履修」と、所属専攻のほかに別の専攻の分野を系統的に学ぶ「副専攻制度」がある[3]。
  • ファカルティリンケージ・プログラム(FLP) - 学部の枠を越えて学ぶ、大学全体の教育プログラムを履修できる[3]。
  • 導入教育・教養科目 - 新入生向けの導入教育として「大学生の基礎」が、学際的な課題を扱う科目として「特別教養科目」が置かれている[1]。
  • 海外での学び - 交換留学、ISEP、認定留学、短期留学のほか、「文学部グローバル・スタディーズ」などのプログラムがある[2]。

資格課程

教職課程、学芸員課程、社会教育主事課程、司書・司書教諭課程の4つの資格課程が設けられている[3]。このほか、心理学専攻では公認心理師の受験資格に関する科目を履修することができる[8]。

共同研究室

13の各専攻に「共同研究室」が設置されている。各研究室には資料や図書が備えられ、レポートや論文作成のための資料収集のほか、読書会やディスカッションにも利用でき、スタッフが常駐して資料・文献の探し方などを支援する[9]。

研究・刊行物

文学部では『中央大学文学部紀要』が刊行されている。1950年代後半には、史学科・哲学科などの学科別の分冊として刊行されていた[10]。

各専攻には、教員・学生・卒業生などによる学会・研究会が置かれており、中央大学国文学会、中央大学文学部英米文学会、中央史学会、教育学研究会(『教育学論集』)などが公式サイト上で紹介されている[2]。

入学定員・在籍学生数

2026年5月1日現在の入学定員と在籍学生数は以下のとおり[11]。

学科入学定員総定員1年次2年次3年次4年次合計(うち男/女)
人文社会学科9903,9601,0849859941,1044,167(1,961/2,206)

※休学者を含む。4年次には修学延長生を含む[11]。

大学院

文学部を基礎学部として設置された大学院に、中央大学大学院文学研究科がある。1955年に開設され[4]、文学部と同じ多摩キャンパスに置かれている[12]。文学のほか、歴史学・哲学・社会学・教育学・心理学などの人文諸科学と社会系の諸学が対象である[13]。

関連人物

→詳細は「中央大学の人物一覧」を参照

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 7 “学部概要”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 “文学部”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 6 “学びの特徴”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  4. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 “中央大学のあゆみ”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  5. ↑ “特集 中央大学の文人教授たち” (PDF). 中央大学(My CUL 第10号). 2026年10月24日閲覧。
  6. ↑ “中央大学の概要” (PDF). 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  7. ↑ “プログラム概要(学びのパスポートプログラム)”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  8. ↑ “公認心理師受験資格(学部を卒業の方)”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  9. ↑ “共同研究室”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  10. ↑ “紀要. 史学科 中央大学文学部”. CiNii Books. 2026年10月24日閲覧。
  11. 1 2 “学部在籍学生数(2026年5月1日現在)” (PDF). 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  12. ↑ “文学研究科”. 中央大学. 2026年10月24日閲覧。
  13. ↑ “大学院進学への誘い 文学研究科” (PDF). 中央大学. 2026年10月24日閲覧。

関連項目

外部リンク