実践の倫理

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実践の倫理
著者ピーター・シンガー
国アメリカ合衆国
言語英語
題材倫理学
出版社ケンブリッジ大学出版局
出版日1979年(初版)
1993年(第2版)
2011年(第3版)
出版形式印刷版(ハードカバーおよびペーパーバック)
ページ数395(第2版)
ISBN0-521-43971-X (第2版ペーパーバック)

『実践の倫理』(じっせんのりんり、Practical Ethics)は、ピーター・シンガーの1979年の書籍。応用倫理学の入門書であり、複数の言語に翻訳されている。

概要

シンガーは、なぜ、あるいはどのようにして存在の利益が考慮されるべきかを詳細に分析する。シンガーの見解によると、ある存在の利益は常にそれが属する抽象的な集団ではなく、その存在が実際に持つ属性によって考慮されるべきである。シンガーは人種、性別、種、中絶、安楽死、子殺し、embryo experimentation、動物の倫理的地位、政治的暴力、外国援助、人には他者を援助する義務があるかなど、多くの倫理的問題を探究する。1993年に出版された第2版では、移民、環境、平等、障害、embryo experimentation、ドイツにおける学者の扱いについての章が追加された[1][2]。2011年に出版された第3版では、移民についての章が削除され、気候変動についての章が追加された[3]。

評価

『実践の倫理』は広く読まれ、哲学者のジョン・マーティン・フィッシャー(英語版)によって「倫理学の入門課程における素晴らしいテキストである」と評されている[4]。哲学者のジェームズ・レイチェルズは本書を「中絶、人種差別やその他の実践的な問題を取り扱った入門書」として推薦した[5]。哲学者のマイラン・エンゲルは本書を「倫理的な生活を送りたいと思うすべての人にとっての必読書である」とした[6]。

『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス(英語版)』における第3版のハーバート・ハートによる書評で、ハートは「功利主義を学ぶ学生にとって本書の有用性は形容し難い」としながらも、中絶の章における本書の哲学的な非一貫性を批判した。ハートは、シンガーが古典的功利主義と選好功利主義の中絶の見解を十分に説明しておらず、それらの違いを示していないと指摘した[7]。

参考文献 

  1. ↑ “Review of Practical Ethics by Peter Singer” (2006年9月20日). 2009年5月22日閲覧。
  2. ↑ “Practical Ethics 2nd edition”. 2009年5月22日閲覧。
  3. ↑ “Cambridge University Press”. 2011年3月17日閲覧。
  4. ↑ Fischer, John Martin (1983). “Practical Ethics by Peter Singer”. The Philosophical Review 92 (2): 264–266. doi:10.2307/2184936. JSTOR 2184936.
  5. ↑ James Rachels (2003). The Elements of Moral Philosophy, Fourth Edition. p. 203
  6. ↑ Engel Jr., Mylan (2011). “Review of Practical Ethics, 3rd Edition by Peter Singer”. The American Journal of Bioethics 11 (12): 73–75. doi:10.1080/15265161.2011.626728.
  7. ↑ Hart, H.L.A. (15 May 1980). “Death and Utility”. The New York Review of Books 19 April 2021閲覧。シンガーは『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』におけるハートの書評に返答している(1980年8月14日)。

関連文献