日本とタンザニアの関係

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日本とタンザニアの関係
TanzaniaとJapanの位置を示した地図

タンザニア

日本

日本とタンザニアの関係(にほんとタンザニアのかんけい、スワヒリ語: Uhusiano kati ya Japan na Tanzania、英語: Japan–Tanzania relations) では、日本とタンザニアの関係について概説する。日本とタンザニア連合共和国の関係とも。概ね友好的な関係を築いている。

両国の比較

タンザニアの旗 タンザニア 日本の旗 日本 両国の差
人口 5973万4213人(2020年)[1] 1億2583万人(2020年)[2] 日本はタンザニアの約2.1倍
国土面積 94万5000 km2[3] 37万7972 km2 タンザニアは日本の約2.5倍
人口密度 67 人/km2(2020年)[4] 345 人/km2(2020年)[5] 日本はタンザニアの約5.1倍
首都 ドドマ(実質的にはダルエスサラーム) 東京都
最大都市 ダルエスサラーム 東京都区部
政体 大統領制 共和制 (民主制)議院内閣制[6]
公用語 スワヒリ語 英語 日本語(事実上)
通貨 タンザニア・シリング 日本円
国教 なし なし
人間開発指数 0.520[7] 0.919[7]
民主主義指数 5.16[8] 7.99[8]
GDP(名目) 624億975万米ドル(2020年)[9] 4兆9754億1524万米ドル(2019年)[10] 日本はタンザニアの約79.7倍
一人当たり名目GDP 1,076.5米ドル(2020年)[11] 39,538.9米ドル(2020年)[12] 日本はタンザニアの約36.7倍
GDP(購買力平価) 1621億9573万米ドル(2019年)[13] 5兆5043億3091万米ドル(2019年)[14] 日本はタンザニアの約33.9倍
一人当たり実質GDP 2,780.1米ドル(2019年)[15] 43,593.5米ドル(2019年)[16] 日本はタンザニアの約15.7倍
経済成長率 5.8%(2019年)[17] 0.3%(2019年)[18]
軍事費 6億5931万米ドル(2020年)[19] 491億4855万米ドル(2020年)[20] 日本はタンザニアの約74.5倍
地図

歴史

1961年12月、現在のタンザニアにあたる領域のうち大陸部にあたる地域「タンガニーカ」がタンガニーカ共和国としてイギリスから独立。平和的な独立であったため、日本はすぐさまこれを承認し外交関係が樹立された[3]。

遅れて1963年12月、インド洋に浮かぶザンジバル諸島がタンガニーカとは別の独立国「ザンジバル王国」として独立。これは一か月足らずでザンジバル革命を経て「ザンジバル人民共和国」に変わり、1964年4月にはザンジバル独立からわずか一年足らずでタンガニーカと合邦、「タンガニーカ・ザンジバル連合共和国」となった。これは現在のタンザニアの直接の原型となる国家で、日本とザンジバルの外交関係はこれに吸収された。なお、ザンジバルは現在でもザンジバル革命政府によって強い自治権を以て統治されている地域であり、タンザニア連合政府とは別個の大統領や独自の行政機能を持つ[3]。

1966年2月、日本はダルエスサラームに在タンザニア日本国大使館を開設。一方でタンザニアは1970年2月、東京に駐日タンザニア大使館を開設した[3]。

外交

二国間関係

日本は東アジア、タンザニアは東アフリカに位置しているため地理的・文化的な接点は少ない。一方でタンザニアは複数政党制でありながら民族を基盤とする政党結社を認めていないこと、民族諸語ではなく公用語であるスワヒリ語によって初等教育が施されているため各部族ではなくタンザニア人としての意識が強いこと、特定の民族が政治的実権を握っていないことなど、アフリカの中では比較的安定した民主主義を構築できている。また資本主義や自由主義といった価値観もおおむね共有する友好国である。そのことから近年の経済成長も相まって日本企業が進出しやすい状況となっており、次代の新興国としてその将来性が注目されてもいる。

また、日本の常任理事国入りについてタンザニアは一貫して賛成を表明している[21]。

日本要人のタンザニア訪問

大統領のキクウェテを表敬訪問する秋篠宮文仁親王および文仁親王妃紀子(2014年7月)

総理大臣がタンザニアを訪問したことはない。しかし閣僚としては2008年に高村正彦が外務大臣として29年ぶりにタンザニアを訪問、隣国ケニアの情勢について意見が交わされている[21]。また2010年には外務大臣だった岡田克也が南アフリカ共和国と並んでタンザニアを訪問しタンザニア大統領のジャカヤ・キクウェテに表敬[22][23]。2013年には経済産業大臣の茂木敏充がアフリカ開発会議のフォローアップのために訪問を実施している[24]。

副大臣級としては2014年に三ツ矢憲生外務副大臣がタンザニアを訪問[25][26]。翌2015年には同じく外務副大臣の木原誠二がタンザニアを訪問しタンザニア大統領のジョン・マグフリに表敬した[27]。2018年には佐藤正久も外務副大臣としてタンザニアを訪問、ジョン・マグフリなどタンザニアの要人に表敬した[28][29]。

また2007年には浜田昌良外務大臣政務官がウガンダとともにタンザニアを訪問[30]。2012年には村越祐民外務大臣政務官が訪問しジャカヤ・キクウェテ大統領に表敬[31]。2014年には石原宏高外務大臣政務官がルワンダやエチオピアと並んでタンザニアを訪問した[32]。

さらには2014年7月、皇族としては初めて秋篠宮文仁親王および文仁親王妃紀子がタンザニアを訪問している[33]。

タンザニア要人の訪日

近年では2010年にタンザニア首相(英語版)のミゼンゴ・ピンダが訪日、当時内閣総理大臣だった鳩山由紀夫と首脳会談を実施した[34]。続く2013年にはタンザニア大統領としてジャカヤ・キクウェテが訪日し、安倍晋三と首脳会談を実施。この会談では主に日本とタンザニアとの間の二国間投資協定の交渉開始に向けた予備協議を開始することが確認された[35]。2015年にはミゼンゴ・ピンダ首相が再び訪日、仙台市で開催される国連防災世界会議に出席するとともに前回に引き続き首脳会談を実施して安倍晋三と二国間関係についてが話し合われた[36]。2019年にはタンザニア首相(英語版)のカシム・マジャリワが訪日、安倍晋三と首脳会談を実施した[37]。これらが首脳級の訪日である。

上記以外には2014年にモハメッド・ガリブ・ビラール(英語版)が訪日し官房長官であった菅義偉を表敬[38]。このほかにも多数の閣僚が訪日を実施している[3]。

経済関係

ダルエスサラームはアフリカ有数の世界都市として日本企業の進出が期待されている

2020年の日本の対タンザニア貿易は、輸出が271.39億円、輸入が87.62億円となっており、貿易額としてはアフリカ諸国の中では中位に位置する。主要な輸出品目は自動車や鉄鋼、主要な輸入品目は金属鉱物やコーヒー、ゴマ、たばこ、魚介類などである[3]。

また日本はアメリカ合衆国やイギリス、カナダなどに次ぐタンザニアの主要な援助国である[3]。近年の主要な開発援助は技術協力に「ダルエスサラーム都市交通マスタープラン改訂プロジェクト(2016年‐2018年)」[39]や「天然ガス普及促進プロジェクト(2017年‐2020年)」[40]、有償資金協力に「小規模灌漑開発事業(2013年、34.43億円)」[41]や「ケニア-タンザニア連系送電線事業(2016年、118.47億円)」[42]、無償資金協力に「ザンジバル・マリンディ港魚市場改修計画(2014年、9.35億円)」[43]や「ダルエスサラーム市交通機能向上計画(2013年、11.08億円)」[44]や「タザラ交差点改善計画(2013年、31.25億円)」[45]などが挙げられ、主にインフラ面の支援が多いことが窺える。また「第二次タザラ交差点改善計画(2014年、3.46億円)」「第三次タザラ交差点改善計画(2015年、17.22億円)」のように第二次、第三次と継続的な支援が行われている場合も多い[46][47]。

文化交流

1978年9月28日には日本・タンザニア協会が、2006年4月18日には日本タンザニア友好協会が設立され、両協会が日本における日・タンザニア交流で中心的役割を果たしている[3]。

文化的支援も多い。文化無償資金協力として視聴覚機材供与(1986年度)、映画制作用機材供与(1985年度)、理科実験機材供与(1981年度)、ザンジバルテレビ局への番組ソフト供与(1997年度)、国立博物館へ展示用機材供与(1999年度)、タンザニア国営テレビ局への番組ソフト供与(2002年度)、ンゴロンゴロ自然保護区ビジターセンター展示及び視聴覚機材整備(2010年度)などがある。草の根文化無償資金協力としては、ペンバ島多目的スポーツ施設建設(2013年度)、タンザニア野球ソフトボール連盟野球グラウンド整備計画(2016年度)など[3]。

外交使節

駐タンザニア日本大使

駐日タンザニア大使

すべてを網羅はしていない。

駐日タンザニア大使館

脚注

  1. ↑ Population, total - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  2. ↑ https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.TOTL?locations=JP世界銀行.最終閲覧日2021年7月24日
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 タンザニア連合共和国(United Republic of Tanzania)基礎データ.最終閲覧日2021年11月10日
  4. ↑ Population density (people per sq. km of land area) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  5. ↑ Population density (people per sq. km of land area) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  6. ↑ 日本国憲法で明確に定められている。
  7. 1 2 Human Development Report 2020国際連合開発計画.最終閲覧日2021年3月17日
  8. 1 2 Democracy Index 2020.最終閲覧日2021年3月17日
  9. ↑ GDP (current US$) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  10. ↑ GDP (current US$) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  11. ↑ GDP per capita (current US$) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  12. ↑ GDP per capita (current US$) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  13. ↑ GDP, PPP (current international $) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  14. ↑ GDP, PPP (current international $) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年3月17日
  15. ↑ GDP per capita, PPP (current international $) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  16. ↑ GDP per capita, PPP (current international $) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年7月24日
  17. ↑ GDP growth (annual %) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  18. ↑ GDP growth (annual %) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年3月17日
  19. ↑ Military expenditure (current USD) - Tanzania世界銀行.最終閲覧日2021年11月10日
  20. ↑ Military expenditure (current USD) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年7月24日
  21. 1 2 高村外務大臣のタンザニア訪問(評価と概要)外務省.平成20年1月10日
  22. ↑ 岡田外務大臣の南アフリカ,タンザニア訪問外務省.平成22年4月27日
  23. ↑ 岡田外務大臣のキクウェテ・タンザニア大統領表敬外務省.平成22年5月2日
  24. ↑ 経産相、タンザニア・ケニアへ日本経済新聞.2013年8月8日
  25. ↑ 三ツ矢外務副大臣のアフリカ連合(AU)総会出席およびタンザニア訪問外務省.平成26年1月28日
  26. ↑ 三ツ矢外務副大臣のアフリカ連合(AU)総会出席及びタンザニア訪問(概要)外務省.平成26年2月3日
  27. ↑ 木原外務副大臣のタンザニア訪問外務省.平成27年12月24日
  28. ↑ 佐藤外務副大臣のタンザニア訪問外務省.平成30年7月30日
  29. ↑ 佐藤外務副大臣のタンザニア訪問(結果)外務省.平成30年8月3日
  30. ↑ 浜田昌良外務大臣政務官のアフリカ訪問(ウガンダ、タンザニア)(概要)外務省.平成19年2月20日
  31. ↑ 村越祐民外務大臣政務官のタンザニア及びウガンダ訪問(概要)外務省.平成24年11月7日
  32. ↑ 石原外務大臣政務官のエチオピア,ルワンダ及びタンザニア訪問外務省.平成26年8月18日
  33. ↑ 秋篠宮同妃両殿下のザンビア,タンザニア御訪問外務省.平成26年7月6日
  34. ↑ ピンダ・タンザニア首相と鳩山総理との会談について(概要)外務省.平成22年3月26日
  35. ↑ 日・タンザニア首脳会談外務省.平成25年5月30日
  36. ↑ 日・タンザニア首脳会談外務省.平成27年3月15日
  37. ↑ 日・タンザニア首脳会談外務省.令和元年8月31日
  38. ↑ ビラール・タンザニア連合共和国副大統領による菅官房長官表敬外務省.平成26年5月21日
  39. ↑ ダルエスサラーム都市交通マスタープラン改訂プロジェクトODA見える化サイト
  40. ↑ 天然ガス普及促進プロジェクトODA見える化サイト
  41. ↑ 小規模灌漑開発事業ODA見える化サイト
  42. ↑ ケニア-タンザニア連系送電線事業ODA見える化サイト
  43. ↑ ザンジバル・マリンディ港魚市場改修計画ODA見える化サイト
  44. ↑ ダルエスサラーム市交通機能向上計画ODA見える化サイト
  45. ↑ タザラ交差点改善計画ODA見える化サイト
  46. ↑ 第二次タザラ交差点改善計画ODA見える化サイト
  47. ↑ 第三次タザラ交差点改善計画ODA見える化サイト
  48. ↑ 新任駐日タンザニア大使の信任状捧呈 外務省.平成27年7月1日
  49. ↑ 駐日タンザニア大使の信任状捧呈 外務省.平成28年8月10日
  50. ↑ 駐日タンザニア大使の信任状捧呈 外務省.令和2年7月8日
  51. ↑ 駐日タンザニア大使の信任状捧呈 外務省.令和3年12月27日
  52. ↑ Speech by His Excellency Baraka Haran Luvanda at the Presentation of Credentials Ceremony, Rashtrapati Bhawan, New Delhi 19th September 2017 | The High Commission of the United Republic of Tanzania - New Delhi (英語)

参考文献

  • タンザニア連合共和国(United Republic of Tanzania)基礎データ 外務省
  • 栗田和明、根本利通(著、編)『タンザニアを知るための60章【第2版】 (エリア・スタディーズ58) 』2015/4/10

関連項目

外部リンク