木下豊房
木下 豊房(きのした とよふさ、1936年12月10日[1] - 2025年2月26日[2][3])は、日本のロシア文学者、比較文学者。千葉大学名誉教授。ドストエーフスキイの会前代表。国際ドストエフスキー学会(IDS)元副会長[4]。長年ドストエフスキーおよび日本におけるドストエフスキー受容に関し研究を行った。
略歴
長崎市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程(露文専攻)修了。千葉大学教養部教授、文学部教授を経て2002年定年退官、名誉教授。 2000年8月、千葉大学国際ドストエフスキー研究集会「ドストエフスキーの眼で見た21世紀人類の将来」を主宰[5]。
亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』が、誤訳が多いことの指摘の他に、亀山が著したドストエフスキー論に見られる作家像の恣意的な解釈、歪曲について批判している[6][7]。 2011年10月22日 - 25日、北京第二外国語学院国際研究集会(「21世紀の文化的背景におけるドストエフスキー・伝統と現代」)で、「日本市場における作家像ドストエフスキーの歪曲」と題して報告[8]。
N.ジヴォルーポワ(Натальи Васильевны Живолуповой)教授追悼国際紀念論集“В направлении смысла" に「商業出版とマスコミにおけるドストエフスキーの作家像」を 発表[9]。
2013年7月8日 - 14日、国際ドストエフスキー学会第15回シンポジュウーム(「ドストエフスキーとジャーナリズム」)では日本とロシアの商業主義メディア・ジャーナリズムに見られる作家像の歪曲について報告[10]。
その内容の日本語版をドストエーフスキイの会会誌「広場」22号(2013・4)に「商品としてのドストエフスキー――商業出版とマスメディアにおける作家像」と題して発表[11]。
2008年12月5日 - 6日、ソルジェニーツィン生誕90周年記念国際会議に参加、報告(題名:「ソルジェニーツィンの語りのスタイルとドストエフスキーのポエチカ」)。
著書
著書(ロシア語)
- ロシア語論文集:Антропология и поэтика творчества Ф.М.Достоевского(Санкт-Петербург, 2005)
- ロシア語論文集:Творчество Ф.М. Достоевского. Прблема авторской позиции(Санкт-Петеобург, 2017)
編著
- 『論集・ドストエフスキーと現代』安藤厚共編 多賀出版、2001年
- 『リハチョフの回想――知の開花から粛清と飢餓へ・20世紀ロシアの代表的知識人の証言』群像社、2025年12月
- 編著者の死去により、金沢美知子(東京大学名誉教授)による「あとがきにかえて」を付記。
編著(ロシア語)
- 千葉大学国際研究集会"21век глазами Достоевского переспективы человечества"報告論集(Москва, 2002)
翻訳
- トルストイ「人生論」(「人生の名著」12所収)大和書房、1968年
- アンナ・ドストエーフスカヤ『ドストエーフスキイ夫人アンナの日記』河出書房新社、1979年
- Я.Э.ゴロソフケル『ドストエフスキーとカント 『カラマーゾフの兄弟』を読む』みすず書房、1988年
- ドミトリ・リハチョフ『リハチョフの文芸学 ドストエフスキー論と批評の視点』群像社、2026年10月。あとがき高橋誠一郎
論文
脚注
- ↑ 『著作権台帳』
- ↑ “訃報 木下豊房先生ご逝去”. 日本ロシア文学会. 2026年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年6月6日閲覧。
- ↑ 齋須直人 (2025年2月26日). “XユーザーのNaohito Saisuさん: 「今日ドストエフスキー研究者の木下豊房先生が89歳で亡くなった。最近……”. 2025年3月1日閲覧。
- ↑ IDSサイト
- ↑ プログラム参照
- ↑ 亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』を検証する
- ↑ 管理人・T. Kinoshita のページ
- ↑ 国際科学会議の報告書全文「21世紀文化におけるF・M・ドストエフスキー:伝統と現代」(ロシア語)
- ↑ 商業出版とマスコミにおけるドストエフスキーの作家像(ロシア語)
- ↑ 第15回国際シンポジウム「ドストエフスキーとジャーナリズム」における報告書の本文(ロシア語)
- ↑ 商品としてのドストエフスキー
- ↑ 『ドストエフスキーの作家像』(鳥影社・2016年8月19日刊)