版下(はんした)とは、印刷工程において刷版の直接の原稿となるもので、文字や画像などが構成(レイアウト)案に基づき台紙(版下台紙)に配置されて校正を行う。校了後の版下を基に製版が行われる。工程がコンピュータ処理されている場合、コンピュータのモニター上の画像のままで校正を行って版下実物の作成は省略されるか、電子印刷機で出力されたものが用いられる。
デザインやレイアウトの指定に従って、台紙上に文字、線画、罫線、トンボなどで構成される。基本的に版下は(印刷されない部分にあたる)白と(印刷される部分にあたる)黒のみで作成されるが、製版フィルムの特性により淡い青や緑の色は反応しないため、版下レイアウトのアタリ線などにこれらの色を用いることもある。また、逆に濃い赤色は反応するため、広範囲に黒で塗りつぶす(ベタ)等の場合、代わりに濃い赤色のシートを貼付することもある。
版下作成は版下作成機によって自動化が進められていたが、現在ではDTP化により、直接製版フィルムを出力する、もしくは直接プレート(刷版)に出力することがほとんどとなり、一貫体制で運営される印刷や出版などの事業所では従来の版下工程自体が消え去った。
ただし少部数印刷などでは、プリンタ出力をそのまま完全版下として用いることも多い(黎明期のDTPが「パソコン版下作成機」と言われたように)。その場合でも、高解像度で網点を出力できるプリンタと高精度の製版カメラがあれば充分なクオリティを保つことができる。
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