鈴木俊貴
鈴木 俊貴 | |
|---|---|
| すずき としたか | |
| 生誕 |
1983年10月(42 - 43歳) |
| 研究分野 |
動物言語学 動物行動学 |
| 研究機関 | 東京大学先端科学技術研究センター |
| 出身校 |
立教大学(理学博士) 東邦大学(理学修士・理学士) |
| 主な受賞歴 |
日本動物行動学会賞(2013年、2021年) 日本生態学会宮地賞(2018年) 文部科学大臣表彰若手科学者賞(2021年) World OMOSIROI Award(2024年) 河合隼雄学芸賞(2025年) |
| プロジェクト:人物伝 | |
鈴木 俊貴(すずき としたか、1983年10月- )は、日本の生物学者。専門は動物言語学、動物行動学。東京大学先端科学技術研究センター准教授[1]。世界で初めて動物が言葉を話すことを突き止め、動物言語学を開拓した第一人者[2][3]。
人物・経歴
東京都練馬区生まれ[3][4]。父・基晴、母・幸代の長男として誕生。2歳上の姉がいる。
幼少期から生き物全般に強い関心を持っており、2歳頃はアリに夢中だった。当初は昆虫を好み、捕まえては観察をして自作の図鑑に書き込んでいた。将来は動物学者になることを夢見て、高校時代は生物部に所属。次第に野鳥に魅せられていった。
2002年4月、東邦大学理学部生物学科入学。大学3年生時の卒業論文のテーマを探しに軽井沢を訪れ、シジュウカラの多様な言葉に出会う[4]。
2006年3月、大学卒業。同大学院へと進み、シジュウカラの研究を深めていく。シジュウカラの鳴き声が200パターン以上あり、単語を組み合わせて言葉を使っていることを突き止めた。科学誌『ネイチャー コミュニケーションズ』に発表された論文は、その週のベスト論文にも選出され、世界中から注目を浴びることとなった[4]。
2008年3月、東邦大学大学院理学研究科博士前期課程修了[5]。
同年4月、立教大学大学院理学研究科博士後期課程に進学。同年6月、博士後期課程1年目、軽井沢の森の中でシジュウカラのヒナが「カラス」「ヘビ」などの言語を聞き分けることを発見し、チャールズ・ダーウィンの進化論が正しいことを強く実感した。当時の教授は「そんなに大したことがない」と冷淡な反応であったが、独断で論文をまとめ、3年後に米科学雑誌『カレントバイオロジー』に投稿。世界的な発見が世に知られるきっかけとなった[4]。
2012年3月、立教大学大学院理学研究科博士後期課程修了。同年4月、立教大学特別研究員[1]。
2013年4月、総合研究大学院大学先導科学研究科 日本学術振興会特別研究員SPD[1]。
2018年4月、総合研究大学院大学先導科学研究科特別研究員、同年9月、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻助教[1]。同年に、シジュウカラが言語から外敵である対象物そのものをイメージしていることを証明し、発表した論文は米科学誌『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』の表紙を飾る成果となった[4][6]。この論文の研究と同時進行で、2016年には、ルー大柴が日本語と英語を組み合わせて使う「ルー語」を参考に、シジュウカラ語とコガラ語が混ざっても、シジュウカラは言葉を理解していることを実験で解き明かし、2017年に論文を発表して話題となった。これは、鈴木がルー大柴が好きでYouTubeをよく観ていたこともあり、ルー語を応用するアイデアから生まれた研究成果であった[4]。
2019年4月、京都大学白眉センター特定助教に就任[1][7]。
2023年4月、東京大学先端科学技術研究センター准教授に就任。動物言語学分野を専門とする世界で初めての研究室を立ち上げた[1]。
2024年3月、シジュウカラがジェスチャーをすることを発見したと発表。シジュウカラのつがいが巣箱に同時に入ろうとする際、主にメスが翼を小刻みに震わせるともう一羽が先に巣箱に入ることを観察した[8]。
2025年12月、イギリスの動物行動研究協会で最も栄誉あるとされる「Tinbergen Lecturer」にアジア人で初めて選出[9][10][11]。
主な受賞歴
- 日本動物行動学会賞 2013年
- 日本生態学会奨励賞(鈴木賞) 2014年
- Journal of Ethology論文賞 2016年
- 日本生態学会宮地賞 2018年
- 日本鳥学会黒田賞 2018年
- 文部科学大臣表彰若手科学者賞 2021年
- 日本動物行動学会賞 2021年
- Ecological Research論文賞 2022年
- 東京大学卓越研究員 2023年
- World Omosiroi Award 2024年
- 第13回河合隼雄学芸賞(『僕には鳥の言葉がわかる』) 2025年[12]
- 第24回新潮ドキュメント賞(『僕には鳥の言葉がわかる』)2025年[13]
- Public of The Year 2025 学術・文化部門 2025年[14]
書籍
単著
- 鈴木俊貴『僕には鳥の言葉がわかる』小学館、2025年1月23日。ISBN 978-4-09-389184-4。/ 小学館【ふりがな版】、2026年6月24日。ISBN 978-4-09-389861-4
共著
- 山極寿一、鈴木俊貴『動物たちは何をしゃべっているのか?』集英社、2023年8月4日。ISBN 978-4-08-790115-3。
アンソロジー
「」内が鈴木の作品
- 日本文藝家協会 編『ベスト・エッセイ2025』光村図書出版、2025年8月。ISBN 978-4-81-380677-6。「くーちゃんから全人類へ」
監修
- 大塚健太 文、出口かずみ 絵『にんじゃ シジュウカラのすけ』鈴木俊貴 監修 [3]、世界文化社、2023年5月10日。ISBN 978-4-418-23823-1。
- 『野鳥のきもちがわかる本』鈴木俊貴 監修、宝島社、2025年8月27日。ISBN 978-4-299-07026-5。
出演
テレビ
- 『ダーウィンが来た!』「都会に進出! 森の小鳥シジュウカラ」(2020年3月15日、NHK総合)[15]
- 『ダーウィンが来た!』「聞いてびっくり! 鳥語講座」(2021年5月23日、NHK総合)[16]
- 『ワイルドライフ』「新発見!言葉でつながる小鳥たち」(2021年9月13日、NHK BSプレミアム)[17][18]
- 『サイエンスZERO』「鳥の言葉を証明せよ!“動物言語学”の幕開け」(2021年12月5日、NHK Eテレ)[19][20]
- 『ワイド!スクランブル』「鳥の言葉を解明「集まれ」「ヘビだ」の鳴き声とは?世界が注目する動物言語学者の研究」(2025年11月19日、テレビ朝日)[21]
- 『情熱大陸』(2025年12月07日、毎日放送)[22][23]
テレビドラマ
- アナログナース〜デジタルってなんなんだよ!?〜 第2話(2026年10月29日、テレビ朝日) - 羽鳥哲生のバードウォッチング仲間 役[24]
ラジオ
- 『まんまる』「午後1時台 ひとのわ 鳥の「ことば」を聞いてみよう」(2025年11月27日、NHKラジオ第1放送)
- 『鈴木俊貴のオールナイトニッポン0(ZERO)』(2026年1月3日予定、ニッポン放送)[25]
脚注
- 1 2 3 4 5 6 7 東京大学 先端科学技術研究センター 研究者一覧『鈴木 俊貴』
- ↑ NHKサイエンスZERO 『【世界初】鳥の言葉を証明!シジュウカラの鳴き声が示す単語と文法とは』 2021年12月6日
- 1 2 3 『世界初‼ 動物言語学者・鈴木俊貴博士によって解明された “シジュウカラ語”を使った絵本『にんじゃシジュウカラのすけ』5月10日発売』(プレスリリース)株式会社世界文化ホールディングス、2023年5月10日。2023年9月7日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 Newsweek日本版 『世界初、鳥の言葉を解読した男は研究のため東大助教を辞めた「小鳥博士」』 2022年6月18日
- ↑ 鈴木 俊貴 『ABOUT ME』
- ↑ “Table of Contents — February 13, 2018, 115 (7)” (英語). PNAS. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ 京都大学白眉センター 『鳥類をモデルに解き明かす言語機能の適応進化』
- ↑ https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20240325.html
- ↑ “Xユーザーの鈴木俊貴 Toshitaka Suzuki(@toshitaka_szk)さん”. X (formerly Twitter). 2025年12月17日. 2026年9月15日閲覧.
- ↑ “小鳥の文法を解明した男・鈴木俊貴が語る動物言語学の未来”. 週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト] (2025年12月17日). 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “鈴木 俊貴 准教授【前編】 | 東京大学基金”. utf.u-tokyo.ac.jp. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “第13回河合隼雄学芸賞が決定いたしました!”. 河合隼雄文化財団 (2025年6月2日). 2025年6月3日閲覧。
- ↑ 『第24回(2025年度)小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞受賞作決定のお知らせ』(プレスリリース)株式会社新潮社、2025年8月29日。2025年8月30日閲覧。
- ↑ “ミャクミャクやHANAら受賞 社会を動かした人物の行動をたたえる「Public of The Year 2025」”. ORICON NEWS. oricon ME (2025年12月2日). 2025年12月2日閲覧。
- ↑ “鈴木俊貴特定助教が NHK総合「ダーウィンが来た!」(3月15日午後19時30~) に出演します。 | 京都大学 白眉センター|白眉プロジェクト”. www.hakubi.kyoto-u.ac.jp. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “鈴木 俊貴 特定助教(理学研究科)がNHK総合の「ダーウィンが来た!」(5/23 19:30~20:00)に出演します。 | 京都大学 白眉センター|白眉プロジェクト”. www.hakubi.kyoto-u.ac.jp. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “鈴木 俊貴 特定助教(理学研究科)がNHK BSプレミアムの「ワイルドライフ」(9/13 20:00~)に出演します。 | 京都大学 白眉センター|白眉プロジェクト”. www.hakubi.kyoto-u.ac.jp. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “Xユーザーの鈴木俊貴 Toshitaka Suzuki(@toshitaka_szk)さん”. X (formerly Twitter). 2021年9月7日. 2026年9月15日閲覧.
- ↑ “鈴木 俊貴 特定助教(理学研究科)がNHKの「サイエンスZERO」に出演します。 | 京都大学 白眉センター|白眉プロジェクト”. www.hakubi.kyoto-u.ac.jp. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “Xユーザーの鈴木俊貴 Toshitaka Suzuki(@toshitaka_szk)さん”. X (formerly Twitter). 2021年12月1日. 2026年9月15日閲覧.
- ↑ “鳥の言葉を解明「集まれ」「ヘビだ」の鳴き声とは? だまして餌を得る例も… 世界が注目する動物言語学者の研究”. テレ朝NEWS. 2025年11月27日閲覧。
- ↑ MBS. “鈴木俊貴(動物言語学者) | 情熱大陸”. MBS. 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “書籍が異例の大ヒット・鈴木俊貴氏のユニークな日々に迫る 取材中に驚くべき発見も 今夜の『情熱大陸』”. オリコンニュース(ORICON NEWS). 2026年9月15日閲覧。
- ↑ “動物言語学の第一人者、松下奈緒主演『アナログナース』に出演へ「小2以来の演技」”. オリコンニュース. oricon ME (2026年10月28日). 2026年10月28日閲覧。
- ↑ “動物言語学の第一人者がオールナイトニッポンに初登場!『鈴木俊貴のオールナイトニッポン0(ZERO)』”. ニッポン放送 NEWS ONLINE (2025年11月21日). 2025年11月21日閲覧。
外部リンク
- 鈴木俊貴|TOSHITAKA SUZUKI
- Suzuki Lab(研究室ホームページ)
- 鈴木俊貴 Toshitaka Suzuki (@toshitaka_szk) - X(旧Twitter)
- 鈴木俊貴(Researchmap)