ESC/P (Epson Standard Code for Printers) とは、セイコーエプソン株式会社(以下エプソン)によって開発された、コンピュータ用プリンターを制御するためのプリンター制御言語であり、Escape/Pと表記されることもある。かつては主にドットインパクトプリンターおよび一部のインクジェットプリンターで使用されたほか、レシート印字用のサーマルプリンターでは引き続き多数の製品で採用されている。ドットインパクトプリンターの全盛期には、他のメーカー(NECなど)にも採用され、そのさいにわずかな改変を伴う場合もあった。この期間、ESC/Pは印刷物を整形するための一般的な仕組みであり、ソフトウェアでも広範にサポートされた。

語源

ESC/Pの名称はエスケープシーケンスの先頭で使用される文字、すなわちエスケープ文字「ESC」(ASCIIコードの27番)に由来している。一例として、「ESC E」によりボールド(太字)フォントの使用開始を指示し、「ESC F」によりボールドフォントの使用終了を指示する。時系列上はESC/Pのほうがずっと以前から導入されていたが、エプソン製のドットインパクトプリンターであるLQシリーズの普及に伴って知られるようになったために、ESC/Pの制御コードはしばしば「エプソンLQコード」とも呼ばれる。

バリエーション

ESC/Pにはいくつかのバリエーションがあり、プリンターによっては全てに対応していないこともある。

近況

2014年時点では、エプソン製品以外でESC/Pをサポートするプリンターは業務用でも個人用でも少数となっており、概ねPCLやPostScriptなどの標準規格となっているページ記述言語、ないしはハードウェアコードページ(英語版)などのプロプライエタリなプロトコルに置き換えられた[4]。

なお、レシート印字用のサーマルプリンターでは引き続きESC/POSが採用されている。

エプソン製品については、ドットインパクトプリンターでは全ての現行製品でESC/Pがサポートされており[5][6]、レシート印字用のサーマルプリンターでは全製品でESC/POSがサポートされ、インクジェットプリンターでも一部製品でESC/Pのいずれかのバリエーションがサポートされているとみられる。Gutenprint(英語版)のウェブサイトにはソースコードのサンプルが掲載されている。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ↑ “ESC/P-R Library - Innovation - Epson”. Global.epson.com. 27 December 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。3 January 2019閲覧。
  2. ↑ “FAQ about ESC/POS” (PDF). Seiko Epson Corporation. 9 March 2017閲覧。
  3. ↑ “POS Printer Database”. mike42.me. 25 November 2018閲覧。
  4. ↑ “Driver: eplaser-jp - OpenPrinting - The Linux Foundation”. Openprinting.org. 3 January 2019閲覧。
  5. ↑ “FX-890 Impact Printer”. Epson America, Inc.. 8 July 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。3 March 2014閲覧。 “Printer Language: Epson ESC / P, IBM PPDS, Okidata Microline (FX-890 Okidata Mode only)”
  6. ↑ “LQ-590 Impact Printer”. Epson America, Inc.. 8 August 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。3 March 2014閲覧。 “Printer Language: Epson ESC / P3, IBM PPDS”

関連項目

外部リンク

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