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Medi Face

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社Medi Face
英文社名Medi Face, Ltd.
種類株式会社
市場情報非上場
国籍日本
本社所在地東京都中央区日本橋室町1丁目11-12
日本橋水野ビル7階
支社札幌市
設立2020年5月(法人設立)
2021年11月30日(現商号へ変更)
業種医療テクノロジー、ヘルスケア
事業内容AIを活用した医療・ヘルスケア関連ソフトウェアおよびメンタルヘルスケアサービスの研究・開発・提供
代表者近澤徹(代表取締役医師)
資本金10,704,900円
外部リンクmedi-face.co.jp

株式会社Medi Face(メディフェイス)は、人工知能(AI)を活用した医療・メンタルヘルス関連サービスの研究・開発を行う日本の医療テクノロジー企業である。医師の近澤徹が北海道大学医学部在学中に事業を立ち上げ、2021年11月からMedi Faceとして展開している[1]。

法人自体は2020年5月に株式会社Earthistとして設立され、2021年11月30日に株式会社Medi Faceへ商号を変更した[2]。北海道大学から「北大発認定スタートアップ企業」の称号を付与されている[3]。

同社は、利用者の表情、音声、発話内容などをAIで解析し、メンタルヘルスの状態や不調リスクに関する情報を提供するサービスを開発している[4][5]。

沿革

創業

代表を務める近澤徹は、北海道大学医学部在学中の臨床実習で精神科診療に接し、症状が悪化してから初めて医療機関を受診する患者を経験したことから、精神疾患における受診の遅れや早期介入の課題を意識するようになったと北海道新聞が報じている[1]。

それまでに学生起業やソフトウェア開発に携わっていた経験を背景に、AIやオンライン技術を用いて医療機関を受診する以前の段階からメンタルヘルス不調を把握し、医療やケアにつなげる仕組みの構築を構想し、2021年11月にMedi Face事業を開始した[1]。

法人は前身の株式会社Earthistから、2021年11月30日に株式会社Medi Faceへ商号を変更した[2]。

資金調達

2022年7月、現役医師やエンジェル投資家などを引受先とする第三者割当増資およびJ-KISS型新株予約権の発行により、プレシードラウンドで約3,100万円を調達した[6]。

同社によれば、同ラウンドの出資者の半数以上を現役医師、精神科医、認定産業医などが占め、調達資金を開発体制の強化、大学との共同研究、個人向けサービスの開発などに充てるとしていた[6]。

2024年9月には、グループ企業である株式会社Legal Doctorが、国内外の個人投資家を引受先とする第三者割当増資により1.5億円を調達した[7]。Medi FaceはLegal Doctorをグループ企業として位置付けている[8]。

研究開発の拡大

2022年10月には、北海道大学病院医療AI研究開発センターが開催する医療AI特別セミナーに近澤が登壇し、「AI医療、オンライン診療の未来について」と題して講演した[9]。

2023年4月、北海道大学病院医療AI研究開発センターとの共同研究を開始した[10]。

同年7月にはNTTテクノクロスと、AIメンタルヘルスケアサービス「Mente」の分析精度向上を目的として、同社の音声AI技術を利用する共同実験契約を締結した[11]。

2026年9月7日、中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金2026)におけるIT導入支援事業者として採択・登録された[12]。また、同制度の対象となるITツールについても登録されている[13]。

事業内容

Mente

Medi Faceは、同社開発のAIドクターによるメンタルヘルスチェックを中心とするサービス「Mente」を開発している。

2023年時点のサービスでは、AIドクターとの対話形式による質問への回答に加え、回答時の表情、音声、発話内容などを解析し、メンタルヘルス不調のリスクに関する情報を提供する仕組みが採用されていた[11]。

NTTテクノクロスは、Menteについて、AIドクターによるメンタルチェックを中心として、必要に応じて医師、カウンセラー、保健師などによるケアにつなげるサービスと説明している[11]。

Mente for Biz

法人向けには「Mente for Biz」を提供している。同サービスは、AIドクターによるメンタルチェックと、産業医、カウンセラー、保健師などの専門職による面談・ケアを組み合わせたクラウドサービスである[5]。

日本電信電話ユーザ協会は2025年のICTソリューション特集においてMedi Faceを取り上げ、「Mente for Biz」について、スマートフォンなどから利用できるAIメンタルチェックと専門職による相談窓口を組み合わせたサービスとして紹介している[5]。

AIによるチェックでは、表情、声の調子、対話内容などを解析し、その結果をメンタルヘルスケアや専門職との面談につなげる構造を採用している[5]。

2024年には、NTTデータ・アイへの「Mente for Biz」の提供を開始した[14]。翌日には、デンソーの一部部署でも導入を開始したと発表した[15]。

同社はAIによるメンタルチェックについて、医学的な診断行為、治療、予防を目的とするものではなく、入力・取得された情報をもとにメンタル状況を分析し、疾病や医療機関等に関する参考情報を提供するサービスであるとしている[16]。

研究開発

北海道大学病院との共同研究

2023年4月、北海道大学病院医療AI研究開発センターと、「精神科疾患・神経内科疾患における顔動画・音声・脳画像のAI解析」に関する共同研究を開始した[10]。

研究では、精神科疾患および神経内科疾患の患者と健常者を対象として、表情、音声、発話内容、脳MRI画像などのデータを取得し、それらをクロスモーダルにAI解析することで、疾患に特徴的な情報を抽出することを目的としている[17]。

同研究では、身体的侵襲の少ない早期診断法の開発・検討とともに、精神科領域におけるデジタルバイオマーカーの探索を行うとしている[17]。研究責任者は北海道大学大学院医学研究院画像診断学教室教授の工藤與亮で、学外研究者としてMedi Faceから近澤徹らが研究員として参加している[17]。

2023年6月には日本経済新聞も同共同研究について報じ、スマートフォン等から取得できる表情や音声情報を用いた精神疾患の早期把握の可能性を紹介した[18]。

NTTテクノクロスとの共同実験

2023年7月26日、Medi FaceとNTTテクノクロスは、「Mente」のメンタルヘルス不調リスクの分析精度向上を目的とする共同実験契約を締結した[11]。

実験では、NTTテクノクロスが持つ音声認識・感情認識などの音声AI技術を利用して、Mente利用時の声質や声のトーンなどを解析し、リスク分析への活用を検証した[11]。

役割分担として、Medi Faceはメンタル不調のリスク分析に関する知見・基本技術の提供および精度改善効果の分析を担当し、NTTテクノクロスは音声AI技術・ノウハウの提供と音声分析を担当した[11]。

外部評価・掲載

2023年、メディカ出版の『デジタルヘルストレンド2023』において、日本国内のデジタルヘルス関連企業の一つとして掲載された[19]。

2025年4月には、日本電信電話ユーザ協会のICTソリューション特集において、AIを活用した企業向けメンタルヘルスケアサービスの事例としてMedi Faceおよび「Mente for Biz」が紹介された[5]。

代表者

近澤徹 — 北海道札幌市出身の医師、起業家[1]。2022年に北海道大学医学部を卒業し[20]、慶應義塾大学病院にて臨床研修を行った。日本医師会認定産業医の資格を有し、AIを用いた精神・神経疾患領域の研究にも携わっている[20][17]。2026年3月には医療法人鳳應会の理事長に就任した[21]。

脚注

  1. ^ 津田祐慈「AI×医療がメンタルを救う 札幌出身の青年医師が起業したワケ<北のZ世代>」『北海道新聞』北海道新聞社、2024年4月11日。
  2. ^ 「株式会社Medi Faceの情報」官報決算データベース。
  3. ^ 「北大発認定スタートアップ企業一覧」北海道大学 産学・地域協働推進機構。
  4. ^ 「メンタルヘルス、AIで分析 Medi Faceが個人向けに提供」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2023年6月8日。
  5. ^ 「Z世代の休職・離職が増加する中必要性が高まるメンタルヘルスケア対策」日本電信電話ユーザ協会、2025年4月25日。
  6. ^ 「新しいメンタルチェックを目指す「Medi Face」がプレシードラウンドで約3,100万円の資金調達を実施」PR TIMES、株式会社Medi Face、2022年7月1日。
  7. ^ 「【#52】注目の資金調達情報」ベンチャー.jp、2024年9月11日。
  8. ^ 「当社グループ企業の「Legal Doctor」が、国内外の個人投資家から1.5億円の資金調達を実施」Medi Face、2024年9月2日。
  9. ^ 「研究・活動実績」北海道大学病院 医療AI研究開発センター。
  10. ^ 「Medi Face × 北海道大学「精神科疾患・神経内科疾患における顔動画・音声・脳画像のAI解析」をテーマに共同研究を開始」北海道大学病院、2023年6月20日。
  11. ^ 「NTTテクノクロスとMedi FaceがAI技術によるメンタルチェックサービスの精度向上に向け共同実験を開始」NTTテクノクロス株式会社、2023年7月28日。
  12. ^ 「IT導入支援事業者詳細」デジタル化・AI導入補助金2026、独立行政法人中小企業基盤整備機構。
  13. ^ 「ITツール詳細」デジタル化・AI導入補助金2026、独立行政法人中小企業基盤整備機構。
  14. ^ 「株式会社NTTデータ・アイが、AIメンタルヘルスケアサービス「Mente for Biz」を導入」PR TIMES、株式会社Medi Face、2024年8月13日。
  15. ^ 「株式会社デンソーが、AIメンタルヘルスケアサービス「Mente for Biz」の部分的導入を開始」PR TIMES、株式会社Medi Face、2024年8月14日。
  16. ^ 「Mente for Biz」Medi Face。
  17. ^ 「中枢神経疾患における表情・音声・発話内容、脳MRI画像のクロスモーダルAI解析」北海道大学病院 医療AI研究開発センター。
  18. ^ 「うつ病をスマホ判定 北海道大学、北大発新興と共同研究」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2023年6月12日。
  19. ^ 加藤浩晃『デジタルヘルストレンド2023』メディカ出版、2023年、280-281頁。ISBN 978-4-8404-8170-0。
  20. ^ 「近澤徹」STARTUP DB。
  21. ^ 「医療法人社団鳳應会(法人番号5430005015433)の法人情報」GVA法人検索。

外部リンク

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