SEAC(1950年)
SEACで行われた「最後の」計算結果出力(1954年11月)。ただし、その後SEACは再度組み立てられ、1964年に解体されるまでさらに10年間使用された。出力された内容には"WIPE YOUR EYE5…… I GO AWAY .%………..-"と印字されている。

SEAC(Standards Eastern Automatic Computer[1] または Standards Electronic Automatic Computer[2])は、1950年にアメリカ国立標準局(NBS)が開発した第一世代の電子コンピュータである。NBSが、より強力なコンピュータ(DYSEAC)が完成するまでのつなぎとして、短期間で開発して稼働できるように設計した小型コンピュータであり、当初は National Bureau of Standards Interim Computer(国立標準局暫定コンピュータ)と呼ばれていた。

SEACの開発チームは、サミュエル・N・アレクサンダー(英語版)によって組織された[3]。SEACは1950年4月に公開され、同年6月に稼働した[4][5][6]。SEACは米国で最初に完全動作したプログラム内蔵型電子コンピュータであると主張されている[7]。

詳細

SEACはEDVACに基づいた設計で、当時としては少ない747本の真空管(最終的には1,500本まで増設)と、10,500個のゲルマニウムダイオード(後に16,000個に増設)を使用していた。全てのロジック機能はダイオードが担当し(動作原理はDiode-transistor logicを参照)、真空管は増幅と反転、およびフリップフロップによる情報の保存のみに使用された。SEACは、ほとんどのロジックを半導体デバイスで実行した最初のコンピュータである[8]。64個の遅延記憶装置を使用して512ワードの主記憶装置を構成していた。各ワードは45ビット幅である。クロックレートは1MHzと低く抑えられた。

コンピュータの命令セットは、固定小数点数の加算・減算・乗算・除算、および比較・入力・出力の11種類の命令で構成されていた。最終的に16種類に拡張された。

加算には864マイクロ秒、乗算には2980マイクロ秒(つまり約3ミリ秒)かかった。

中央機械の重量は3,000ポンド(約1.4トン)だった[2]。

利用例

SEACはテレタイプによって遠隔地から使用することもできた。すなわち、SEACは遠隔利用された最初のコンピュータのうちの1つということになる。SEACは様々な改造を施されながら1964年まで使用された[9]。以下のような分野の計算がSEAC上で行われた。

関連項目

脚注

  1. ↑ “1950 | Timeline of Computer History | Computer History Museum”. 2019年9月25日閲覧。
  2. 1 2 1955 BRL report
  3. ↑ “Obituary: Samuel Alexander, NBS Senior Research Fellow”. Physics Today 21 (4): 131. (April 1968). doi:10.1063/1.3034910. オリジナルの2013-09-23時点におけるアーカイブ。.
  4. ↑ Lee, John A. N.; Lee, J. A. N. (1995) (英語). International Biographical Dictionary of Computer Pioneers. Taylor & Francis. pp. 237. ISBN 9781884964473
  5. ↑ “3. SEAC (Formerly called NBS Interim Computer)” (英語). Digital Computer Newsletter 2 (3): 1–2. (1950-08-01).
  6. ↑ News - National Bureau of Standards 1950, p. 239.
  7. ↑ Kirsch, Russell (1 Sep 2000). “Computer Development at the National Bureau of Standards”. NIST Special Publication 958: 86–89 23 May 2018閲覧。.
  8. ↑ Glen G. Jr. Langdon (2012). Logic Design: A Review Of Theory And Practice. Elsevier. p. 7. ISBN 978-0323160452
  9. ↑ “COMPUTING CENTERS: 2. National Bureau of Standards, SEAC Retirement, Washington, D. C. 20234” (英語). Digital Computer Newsletter 16 (3): 3–4. (Jul 1964).
  10. ↑ . 196205.pdf“ARTICLES: City Traffic Simulated by Computer”. Computers and Automation XI (5): 23–26. (May 1962).
  11. ↑ (英語) Computer simulation of street traffic. NBS Technical Notes. www.gpo.gov. (January 1, 1961). pp. 1, 5, 10–11.
  12. ↑ Metallography--past, Present, and Future: 75th Anniversary Volume, Issue 1165, George F. Vander Voort, p.14

参考文献

外部リンク

⌬ Phoenix Mesh CID: 未登録 IPFS未登録 📡 0ピア N=1 CRITICAL PQS B63