アンジーヌ・ド・ポワトリーヌ
| アンジーヌ・ド・ポワトリーヌ | |
|---|---|
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Angine de Poitrine(2026年) | |
| 基本情報 | |
| 出身地 | サグネ(カナダ) |
| ジャンル | |
| 活動期間 | 2019年 - 現在 |
| レーベル | Les Cassettes Magiques |
| 公式サイト |
anginedepoitrine |
| メンバー |
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Angine de Poitrine(アンジーヌ・ド・ポワトリーヌ)は、カナダ・ケベック州サグネ出身のロックデュオである。[1]2019年に結成された。バンド名はフランス語で「狭心症」。[2]メンバーはそれぞれクン・ド・ポワトリーヌ(Khn de Poitrine)とクレック・ド・ポワトリーヌ(Klek de Poitrine)という名前で活動している。微分音と変拍子を使った[3]実験的ロックと視覚的演出を組み合わせたスタイルで演奏する。[4]
来歴
若い頃から幼馴染で20年以上一緒に演奏していたふたりは、2019年にアンジーヌ・ド・ポワトリーヌとしての活動を開始した。[2]ただし、継続的にグループとして活動するようになったのは2023年以降とされる。[2]
衣装や舞台上のキャラクターは当初ジョークとして考案され、観客に対する実験的な演出の一環として採用したとされる。[5]元は二人がケベック州サグネのライブハウスで同じ週に2回演奏することが決まった際、同じハコで同じバンドが2回演奏しても客は来ないのではないかと危惧したため、変装で全く違うバンドとして出演したのがきっかけである。素顔を晒さないことで、ふたりは匿名性を維持している。[6] 匿名性を維持する理由として、ドラマーのクレックはただのその辺の一般人男性二人の素性を明かしてもファンがガッカリするだけだから、と答えている。[7] 熱狂的な一部のファンはすでに彼らの正体を突き止めているが、彼らはこの事をクリスマスプレゼントの包装を時前に開けてしまいサプライズがなくなってしまった時の後悔に近いと例えている。二人はバンドの匿名性について、知らないでいるからこその面白さがあると述べた。[8]
二人は共にジョーク好きでありこのバンド自体もジョークの延長線上で出来たと語っている。[9] 元々メインでそれぞれ所属していた別々のバンドはCOVID-19によるパンデミックの影響で休止し、二人はしばらくの間サグネで建築作業員の仕事をしていた。パンデミックによる自粛期間中に二人はセッションをする機会が増え、本格的に二人によるプロジェクトへ力を入れるようになった。
ギタリストのクンは音学大学出身であったが、大学を通して音楽エリート主義に違和感を覚え現在のスタイルに至る。クンは音楽の道を真剣に志していたが、クレックはあまり真剣ではなくむしろ木工へなりたかったと語っている。[10]クレックは幼い頃から行っていた即興演奏は、元々遊びや実験の延長でありこれを仕事にしようとは思っていなかったという。クンはクレックの真剣すぎない性格に触発され、音楽へ真剣にのめり込みすぎるギターヒーロー像を疑問視し始めた。そこから持ち前の悪ノリとジョークで捻ったアンチギーターヒーロー像のコンセプトが出来上がり、これが今のような匿名性かつ奇抜なプレイスタイルへ繋がったとインタビューで語っている[11]。
クンの特徴的な微分音演奏は、元々ドラマーのクレックが冗談混じりにノコギリで溝を足したDIYギターを渡してきたことが発端である。このとき非常に細かい音を演奏できることに面白さを見出した二人は微分音、変拍子を使用した作曲を実験的に行い始めた。
クンは特注のダブルネック・ギターを使用している。[12] 元々はクンが微分音ギターとベースを別々にループさせながら行き来するプレイスタイルだったが、冗談混じりに両方を合体させたダブルネックを使ったらカッコいいし、ギターとベースを行き来する必要がなくなるというアイディアから出来たものである。しかし、特注のダブルネックはおよそ一万二千ドル(約150万円)掛かると職人に言われ、最終的にギター製作の心得がある彼らの友人によって製作された。メジャーデビュー後はカナダ、ケベック州を拠点とするゴダンの全面協力による特注品を使用している。クンのダブルネックはギター、ベース共に微分音仕様でありフルカスタムである為、ゴダンは開発製造のために38日間工場を止めて急遽彼の為に製作した。初代のダブルネックは専用のケースが作れず、クンは改造した寝袋に入れて持ち運んでいたが空港で死体かと怪しまれる事が多かったため、現在はケベック州モントリオールに拠点を置くBoblenの特注ケースを使用している。[13]
二人は国際的注目を集めた成功と、奇抜なステージ上の雰囲気とは裏腹に日中はデイジョブを持つごく普通の生活者の一面も持っている。[14] クレックはマクドナルドに勤務しているとインタビューで答えており、クンは小さなビジネスを営んでいるという。[15]
2024年にデビュー・アルバム『Vol. 1』を発表、[16]2026年にはラジオ局KEXPでのライブ収録がオンライン上で広く共有され国際的に注目を集め、[4]同年欧州および北米でのツアーが報じられた。[17]
2026年、初来日ライブとなるFUJI ROCK FESTIVAL'26への出演が決定した。[18]
彼らは自分たちを宇宙人と称し、年齢は333歳であると明かした。[19]
音楽性
実験的ロックに微分音的要素を取り入れたマス・ロックを基盤とし、非標準的なチューニングや複雑なリズム構造を特徴とする。[4]ライブではそれぞれ頭全体を覆うマスクをつけて演奏する。[20]
クンはプログレッシブロックや前衛音楽から、クレックはアバンギャルドジャズなどから強い影響を受けているが、二人は演奏している音楽とは対照的にポップや大衆音楽も大好きであることも語っている。このほかに、二人はインドや中東のアナトリアンロック、日本の民謡などからの民族音楽からも多大な影響を受けている[21]。
二人は独特の演奏スタイルを確立しており、ダブルネックのクンはギターパートとベースパートを足元にある大量のエフェクターでループや切り替えを行う事で多重演奏している。この際、ノブなど細かい調整が必要となる箇所がある為クンは基本裸足で演奏するスタイルが確立された。彼の楽器はギター、ベース共に微分音仕様のため、フレットの数も2倍でありミスの可能性も高くなっている。ドラマーのクレックは多重演奏される為録音された変拍子を非常にシビアで細かいタイミングかつタイトに演奏する役割を担っている。彼は曲の複雑なリズム進行のため非常に高度な演奏タイミングの暗記が必要とされている[22]。二人とも衣装による視界が悪いため、楽器に独自の視認性を高めるカスタムが施されている。
二人はサグネの田舎にあるクレックの実家地下室で幼少から練習を行なっており、現在も時折使用している[23]。
メンバー
- クン・ド・ポワトリーヌ(ギター/ベース)
- クレック・ド・ポワトリーヌ(ドラム)
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
シングル
- "Sherpa"(2024年)
- "Mata Zyklek"(2025年)
- "Fabienk"(2026年)
来日公演
- 2026年7月26日(日)フジロック・フェスティバル(FIELD OF HEAVENステージ)
脚注
- ↑ Larouche, Andréanne (1 February 2026). “Dans l’univers d’Angine de Poitrine”. Radio-Canada (フランス語). Retrieved 4 April 2026.
- 1 2 3 Laurence, Jean-Christophe (2025年11月13日). “Les nouveaux extraterrestres du rock québécois”. La Presse. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “Angine de Poitrine – Live on KEXP”. KEXP (2026年2月5日). 2026年4月4日閲覧。
- 1 2 3 Adler, David R. (2026年2月9日). “The Off-World Aesthetic of Quebec’s Angine de Poitrine”. JazzTimes. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ Amorosi, A.D. (2026年3月19日). “Angine de Poitrine Put the "Big" in Ambiguous”. Flood Magazine. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ Jetté, Elise (2026年9月26日). “Angine de Poitrine, le plaisir de brouiller les pistes”. Le Devoir. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ Snapes, Laura (8 May 2026). “‘We’re not Lady Gaga and Elton John’: unmasking Angine de Poitrine, the year’s buzziest, dottiest band”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. Retrieved 25 October 2026.
- ↑ Snapes, Laura (8 May 2026). “‘We’re not Lady Gaga and Elton John’: unmasking Angine de Poitrine, the year’s buzziest, dottiest band”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. Retrieved 25 October 2026.
- ↑ Robin (2026-04-18), Interview with Angine de Poitrine (Real Voices) - Feb 26, 2026 2026年10月25日閲覧。
- ↑ Snapes, Laura (8 May 2026). “‘We’re not Lady Gaga and Elton John’: unmasking Angine de Poitrine, the year’s buzziest, dottiest band”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. Retrieved 25 October 2026.
- ↑ Robin (2026-04-18), Interview with Angine de Poitrine (Real Voices) - Feb 26, 2026 2026年10月25日閲覧。
- ↑ “Angine de Poitrine、KEXPセッション映像公開”. amass (2026年). 2026年4月4日閲覧。
- ↑ Snapes, Laura (8 May 2026). “‘We’re not Lady Gaga and Elton John’: unmasking Angine de Poitrine, the year’s buzziest, dottiest band”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. Retrieved 25 October 2026.
- ↑ Snapes, Laura (8 May 2026). “‘We’re not Lady Gaga and Elton John’: unmasking Angine de Poitrine, the year’s buzziest, dottiest band”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. Retrieved 25 October 2026.
- ↑ Snapes, Laura (8 May 2026). “‘We’re not Lady Gaga and Elton John’: unmasking Angine de Poitrine, the year’s buzziest, dottiest band”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. Retrieved 25 October 2026.
- ↑ “ANGINE DE POITRINE – VOL.1”. Bandcamp. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ Pearis, Bill (2026年2月19日). “French-Canadian microtonal mathrock duo Angine de Poitrine playing first US shows in September”. BrooklynVegan. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “『フジロック '26』にアンジーヌ・ド・ポワトリーヌ、ICHIRO YAMAGUCHIら出演決定!ラインナップ第2弾発表&プレイベント『FUJI ROCK NIGHTS』今夜開催”. SPICE (2026年4月3日). 2026年4月5日閲覧。
- ↑ “どこよりも詳しいAngine de Poitrine(アンジーヌ・ド・ポワトリーヌ)①|Dr.ファンクシッテルー”. note(ノート) (2026年4月7日). 2026年7月1日閲覧。
- ↑ Pareles, Jon (2026年4月3日). “With Polka Dots and Microtones, Angine de Poitrine Has Gone Viral”. The New York Times. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ Robin (2026-04-18), Interview with Angine de Poitrine (Real Voices) - Feb 26, 2026 2026年10月25日閲覧。
- ↑ Robin (2026-04-18), Interview with Angine de Poitrine (Real Voices) - Feb 26, 2026 2026年10月25日閲覧。
- ↑ Robin (2026-04-18), Interview with Angine de Poitrine (Real Voices) - Feb 26, 2026 2026年10月25日閲覧。
- ↑ “Angine De Poitrine Vol. 1”. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “Angine de Poitrine: Vol.II”. 2026年4月4日閲覧。