イタチョコシステム

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概要

イタチョコシステムは、ゲームクリエイターのラショウを中心とする独立系ゲーム開発のソフトハウスである[1]。デザイン、プログラミング、販売、宣伝にいたるすべての工程を1人~数人の最小形態で行う体制をとっている[1]。

作品の特徴として、一般的なパソコンゲームの主流であった美少女ゲームやパズルゲーム、およびクリックによって規定のイベントが進行するシステムとは一線を画し、独自の自律的なシミュレーションシステムを採用している[1]。ラショウは自社のゲーム開発思想について、「要素自体に考えを持たせて、規定された世界ではあるけれども、そこに動き放っておいて、プレイの仕方次第でいくらでも話が展開していく」システムであり、「ゲームを『表現』として成り立たせること」が理想であると語っている[1]。

東欧の絵本を思わせる独特の画風や独自のゲーム性から、ゲームファンのみならず、コアなMacintosh(マック)ユーザーや女性層を含めた熱狂的なファンを獲得した[1]。また、日本国外への展開として、1997年時点では作品のフランス語版の移植・リリース計画が進められていた[1]

ヘナチョコゲーム

第一作 ヘナチョコタービー
Macintosh初の競馬ゲームとして発売。いろいろな馬の血を混ぜて自分だけの馬を作り、競馬をするというゲームである。通販を行ったが、全然売れなかったらしい。
第二作 サイテイバード
鵜飼いのゲーム。何の知識もないまま開発に入ったため、「そもそも鵜飼いってなんだ?」ということすら分からず、図書館に通いつめだったらしい。通販も行ったが全然売れず、イタチョコは一時経営危機に陥った。
第三作 難しい本を読むと眠くなる
読書の途中でまどろむレディを操作して小人と遊ぶゲーム。
第四作 あの素晴らしい弁当を2度3度
お弁当屋さんシミュレーションゲーム。プレイヤーは弁当屋となり、弁当のメニューを考えて販売し、経営を行う。経営危機で日々の食費にまで困っていたとき思いついたらしい。やや売れて小ヒットとなった。このゲームからイタチョコは自主通販から一般流通へと販売方法を転換した。
第五作 野犬ロデム
野良犬シミュレーションゲーム。公園に捨てられた犬「ロデム」を操り、小自然に立ち向かう。ロデムは寒さや外敵に弱くすぐ死んでしまう。自由度の高さが売りで、パッケージの惹句に「異常なほどの自由度!」と書かれていた。「あの素晴らしい弁当を2度3度」に次ぐヒットとなった。

上記の第五作までが2004年にWindowsに移植された。

第六作 蒸し蒸しチキンそり旅行
第五作に登場したロデムたちの引くそりに乗って極点を目指す。マックワールドエクスポに出展するために製作されたが間に合わなかった。
第七作 うそつきと私
ガキ大将シミュレーションゲーム。転校してきた「私」が仲間と共に数々の敵に立ち向かう。全五話。ラショウが以前製作した『ボコスカウォーズ』が元となったらしい。
第八作 おませなおませな屋台大作戦
世界初の屋台料理シミュレーション。「あの素晴らしい弁当を2度3度」と「野犬ロデム」を無理矢理合体させた物。ロデムを捨てたババビールが屋台を経営し、ペットショップに入ってしまったロデムを買い戻そうとするストーリーである。
第九作 ニセミジンコのうそひみつ
第9作目記念作品。飼育ゲームを目指して開発を始めたが、全く違うゲームになってしまった。1996年のマックワールドエクスポに出展するために製作されたが、これも間に合わなかった。
第十作 私の傘のアメツチは
未発売。最も時間と費用をかけたゲームだったらしい。
第十一作 スロプロウエスタン
開拓者となり、荒野の画面を開拓していく。簡単なゲームを目指したはずだったが、本ソフトハウスのゲームの中でも最も難解なゲームになってしまったらしい。
第十二作 ラーメンスペシャル
「あの素晴らしい弁当を2度3度」の具をラーメンに変えたゲーム。
第十三作 ロデムッチ
『野犬ロデム』の続編。前作ではすぐ死んでしまうロデムが、多少死ににくくなり、植物や動物の種類も増え、植物が犬に寄生するなどイベントも豊富となった。
ワレ、ウマソウニ見エズ
炒め物作成ゲーム。大衆型、学生型、労働者型、迫り来る様々な「定食屋使徒」を、炒めゲリオンを作って撃退する。
ワインはワイ
ワイン作りゲーム。ワイン作りやそのおいしさを視覚的象徴的な世界にたとえ、歴史巻物としてワインラベルを創世する。
イタチョコの野望
熾烈なPC販売競争をモチーフとしたゲーム。
プレステ版 あの素晴らしい弁当を2度3度
「あの素晴らしい弁当を2度3度」をプレイステーションに移植しようとしたものの、1998年12月開発中止が発表された。
ジャングルと私
『うそつきと私』第一話の改造ゲーム。「ホットシート」形式で対戦プレイができる。1996年のマックワールドエクスポで合言葉を言えば購入できたらしい。その後、グッズ店でも販売された。次回作は『エジプトと私』となっている。
ギャラクレヤン
他のゲーム発売が遅れた時に出されたおわびゲーム。給料を奪いに襲来するボランティアオーツキを、ラショウがラショウカップを投げて倒す。全9面。他にもイタチョコに関わる人や物が多数登場する。
インゼイクレヤン
CD『ニセゲームミュージックのうそひみつ』に収録されている、『ギャラクレヤン』のパロディゲーム。CDの印税を狙うラショウをオーツキがCDを投げて撃退する。
ボコスカヘッズ
[1998.11]イタチョコ初のCGIを利用したMMORPGの要素のあるネットゲーム。舞台はイタンデリアとチョコフォーレ。世界観はボコスカウォーズを基にしている。普通のMMORPGでは普通にみられるモブ(いわゆる「雑魚敵」の事)はほとんど存在せず、原則として鍛錬のみでキャラクターの能力値を上げる。基本的に戦う、争うよりも語るのがメインである。原因不明のバグが発生し、復旧のため一時休止宣言を行ったが、復旧の目処が立たないまま、2001年の夏に終了宣言。
ネコリス
[1997.4]多人数乱入参加型の落ち物パズルのようなCGIを利用したゲーム。
南ソーイング里ミシン発見伝
[2007.12]ミシンを踏んで美しい布を作り依頼主に買い取って貰う。
Wine(ワイン)はY
旧作のリメイク版。曰く、「ワイン作りのすてきなぼうとくゲーム」。
野犬のロデム
[2014.10]『野犬ロデム』に新機能を加えたもの。iOS/Android/PS Vita
弁当の素晴らしさをあの2度3度
[2015年]iOS/Android版として配信された。[2017.4]には生ハムと焼うどんとコラボした『弁当の素晴しさをあの2度3度~生ハムと焼うどん編』PS Vita/iOS版が配信されたが、同月中に生ハムと焼うどんは活動休止した。

店舗

直営店。ゲームやグッズを販売している。不定期営業。

現存する店舗

なし

過去の店舗

  • イタチョコシステム吉祥寺店
  • イタチョコシステム秋葉原店
  • イタチョコワールドエキスポ(仮)
  • イタレリィ・チョコレリィ(高田馬場)
  • テアトルイタチョコ(東池袋、2007年3月閉鎖)
  • イタチョコジョウルリグッズカフェ(渋谷、2008年2月29日~3月2日限定オープン)
  • むづかしい月(神戸、2011年7月~2014年11月)
  • イタゲーセン・チョコシス&テム(神戸、2016年1月~2017年12月)

CD・DVD

CD

  • ニセゲームミュージックのうそひみつ(2001年)
  • 比喩の歌
  • イタチョコ=ラショウの変な歌
  • イタチョコ浄瑠璃曲傑作3曲(其の一)

DVD

  • イタチョコ浄瑠璃DVD「鵺の首」
  • イタチョコ浄瑠璃DVD「南ソーイング里ミシン発見伝」

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 大塚幸代「ゲーマーの知らないゲーム、“イタチョコシステム”とは?」『Quick Japan』太田出版、第12号、1997年、18-21頁。

外部リンク