
カンラン石[1][2] (かんらんせき、橄欖石、olivine、オリビン)[3]は、鉱物(ケイ酸塩鉱物)のグループ名。
マグネシウムや鉄のネソケイ酸塩鉱物である。Mg2SiO4(苦土橄欖石)と Fe2SiO4(鉄橄欖石)との間の連続固溶体をなす。
多くのカンラン石は、地球マントル最上部の大部分を占め、地上に火成岩として出てきたカンラン岩(peridotite)もマントル由来である[4][5]。結晶化したものは宝石のペリドットである。
玄武岩などの塩基性岩や超塩基性岩に多く含まれる。鉄橄欖石質の橄欖石は、ソレアイト質マグマの分化で晶出し、ソレアイト質流紋岩や花崗岩などに含まれることもある。
橄欖石が主要構成鉱物である岩石を橄欖岩という。マントルの上部は、主に橄欖岩から構成されていると考えられている。
鉱業用のカンラン石の約50%はノルウェーで採掘されている。2004年の採掘量 8500 kt/yearのうち、3,500 kt はノルウェーであり、次いで 2,000 kt 日本、700kt スペインである[7]。

一般式は (Mg,Fe)2SiO4。Mn、Ni、Ti を少量含む。
結晶系は斜方晶系。比重は3.2 - 3.8。モース硬度は7。
ラテン語の oliva(オリーブ)が語源で、オリーブ色(濃緑色)をしていることによる。1790年ウェルナーの命名。olivineを橄欖石と訳したのは、日本の地質調査所の人々らしく、文献で最も古いのは『20万分の1伊豆図幅地質説明書』(西山正吾、1886年)である。
橄欖(カンラン科)とは、ベトナム原産の東南アジア一帯で栽培されている。果肉を食用にし、種子から油を取るほか、薬用にも用いる。この木は、果実はヨーロッパ(地中海地方)のオリーブ(モクセイ科)にやや似ているが、全く別科の植物。しかし、幕末に実だけをみて同じと誤認されたらしく、聖書を漢訳した文久2年(1862)、オリーブの訳にこの語があてられ、そのまま伝えられたもの。
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