ケン・マスターズ
| ケン・マスターズ | |
|---|---|
| ストリートファイターシリーズのキャラクター | |
| 初登場 | ストリートファイター(1987年) |
| デザイナー | SHOEI(ストリートファイターII)[1] |
| 声 |
日本語音声 岩永哲哉(1995年 - 2005年) 岸祐二(1999年 - 現在) 英語音声 ルーベン・ラングダン(2009年 - 2018年) デヴィッド・マトランガ(2023年 - 現在) |
| 詳細情報 | |
| 別名 | 拳 |
| 性別 | 男性 |
| 職業 |
マスターズ家当主[2] 格闘家[2] |
| 格闘スタイル | 暗殺拳をルーツとした格闘術 |
| 出身 |
|
ケン・マスターズは、カプコンの対戦型格闘ゲーム「ストリートファイターシリーズ」に登場する架空の人物。主役であるリュウの親友かつライバル的存在であり、彼と共にシリーズ全作品に登場している。
初代『ストリートファイター』(以下『ストI』と表記)で2P側のプレイヤーキャラクターとして初登場。『ストI』では漢字で「拳」の表記が使用されていたが、その続編にあたる『ストリートファイターII』(以下『ストII』と表記)では片仮名で「ケン」と表記され、以後定着している。名前は『ストI』のプランナーである松本裕司から取られる予定だったが、語感を考慮した結果「拳(ケン)」となった[6]。「ケン・マスターズ」というフルネームは、1993年にアメリカで発売されたG.I.ジョーとのコラボ人形が初出で[7]、劇場版アニメ『ストリートファイターII MOVIE』(以下『ストII MOVIE』と表記)以降の作品で正式に取り入れられている。
『ストII』や『ストリートファイターIII』(以下『ストIII』と表記)では日本出身[3][4][5]、『ストリートファイターZERO』(以下『ストZERO』と表記)や『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』と表記)以降の作品ではアメリカ出身となっている。ケンは後になってから設定が変更されることが多く、『ストII』では在米邦人で、母の祖国アメリカに武者修行に行っているという設定だった[3]。
キャラクターデザイン
外観
長く伸ばしたブロンドヘアと黒い眉毛に、赤色の道着がトレードマーク。道着は裾や袖がきちんと縫われていることもあれば[注 1][8]、リュウと同様に裾や袖が大きく破けていることもある[注 2]。瞳の色は基本的に茶色だが、作品によっては青色の場合もある(『ストIV』の3Dモデルなど)。あきまんは「ケンは描き手によって表情が変化する、特定のイメージに縛られないキャラクター」とコメントし[8]、キャラクターデザインには漫画『四角いジャングル』に登場していた頃のベニー・ユキーデが参考にされたと推察している[8]。
『ストII MOVIE』の回想シーンや『ストZERO』では髪を腰まで届くほど伸ばしており、赤いリボンで先の方を縛っている。この赤いリボンは、後にリュウの鉢巻として受け継がれている(後述)。
『ストリートファイターV』(以下『ストV』と表記)では髪がポニーテールになった他、道着を上半身肌脱ぎにし、道着と同色の差しが入った黒のスポーツウェア姿で、足に黒のレッグガードを着用し、黒のグローブを着用している。
『ストリートファイター6』(以下『スト6』と表記)では従来の道着ではなく、焦げ茶色の作業服、黒いタンクトップ、赤いズボン、黄色いスニーカーを着ている。また、口周りに無精髭が生えている。
格闘スタイル
リュウと同じく暗殺拳をルーツとした格闘術の使い手で、「波動拳」、「昇龍拳(昇竜拳)」、「竜巻旋風脚」といった必殺技を使いこなす。リュウと比べ「昇龍拳」や足技、攻めの能力に長けており、スーパーコンボなどの上位技も「昇龍拳」の強化版や、連続で蹴りを繰り出すものが多い。「昇龍拳」はリュウがアッパーと膝蹴りをほぼ同時に繰り出すのに対し、ケンはアッパーで相手を屈ませた後に膝蹴りを叩き込んでいるとされる[9]。
『ストI』および初代『ストII』ではリュウとほぼ同じ性能だったが、同じキャラクターでの対戦が可能になった『ストリートファイターIIダッシュ』からは「昇龍拳」や「竜巻旋風脚」を中心に性能の差別化が図られ[10]、『スーパーストリートファイターII』以降の作品では強「昇龍拳」で拳に炎を纏うようになった。『ストV』以降の作品では炎を纏う技が増加し、「電撃のリュウ」「炎のケン」という個性が際立っている。
キャラクター設定
経歴
母方の祖父にアメリカ人を持つクォーター[3]。実家は「マスターズ財団」と呼ばれる大企業で、ケンは御曹司という立場になる。現在はサンフランシスコ在住。同門出身でシリーズの主人公であるリュウとは、育った環境も性格も違うが、師匠・剛拳のもとで少年時代を共に過ごした親友であり最大のライバルであり、後年では「全米格闘王」の異名で一目置かれる有名人にもなっている。
『スーパーストリートファイターII X』以降の作品では剛拳の弟子とされ、幼い頃に彼のもとへ弟子入りして格闘家への道を歩む[注 3]。そこで同じく弟子入りしていた少年・リュウと出会い、ともに修行の日々を過ごす。
その後、母の祖国[3]であるアメリカへ渡り、頼れる親族も友人も居ない[11]地で武者修行を始めた。叔父は政界に顔のきく一流のマネージャーで、彼から経営の才を見込まれ経営者の道に進むようアプローチをかけられるも、金儲けには興味がないと断っていた[12]。『ストII』の舞台である世界格闘大会後にイライザと結婚し、後にマスターズ財団を継ぎ社長職に就任する。
仕事と家庭を持ったことで格闘家としての闘志が揺らぐこともあったが、多くの格闘家たちとの闘いや自分を支えてくれる家族の存在を力に変えることで、自分のやり方で自分の強さに磨きをかけ、リュウと再戦を果たすという目的を見つけ出す。『ストIV』のエンディングにて、イライザは無事出産を果たし、ケンは晴れて父親となる。『ストIII』の時期には息子・メルもすくすくと成長し、不本意ながら弟子も持つようになる。
順風満帆なケンだったが、『スト6』では社会的成功と裏腹の多忙や重責から生じた隙をつかれ、陥れられてしまう。ある事件のテロリストの首謀者という嫌疑をかけられたため、家族の元を離れ、地位を捨てて潜伏している。
人物像
リュウとは対照的に、社交的で派手好き。軟派で軽い性格だが、浮世離れした性格のリュウに比べると、常識的でもある。自信過剰でビッグマウスともとれる発言も見受けられるが、実はかなりの努力家である。
時系列順で『ストIV』以降の作品では、家業を継いで社長になっている。『ストIII』では弟子にショーンがいるものの、元々弟子を取るつもりはなく、強引に押しかけられた経緯もあり、少々持て余している。そのために当初はリュウにショーンを押し付けるなどしていたが、現在ではケン自身が本格的に指導をしている様子。自分と妻イライザの顔がペイントされたクルーザーを所有しており、『ストリートファイターIII 2nd IMPACT』ではホームステージにこのクルーザーが登場する。
『ジャスティス学園』シリーズでは、「ケン・マスターズ格闘術」という名称で格闘技の通信教育にも携わっており、同作のキャラクターである若葉ひなたと委員長がこれを受講して格闘技を身に着けている。同作の「熱血青春日記」にて、この通信空手の教材には実際に炎を出すための方法や空中で連続回転する方法などは一切書かれていないことが判明しており、ひなたは「技名に炎が付いているから」などの理由だけで自力で手足から火を出せている。
リュウとの関係
シリーズの主役的キャラクター・リュウとは幼い頃から剛拳のもとで修行を積んだ間柄であり、彼と最も関係の深いキャラクターの1人である。
リュウが巻いている赤い鉢巻は、ケンがかつて髪留めに使っていたリボンである。『ストII MOVIE』では額を怪我したリュウへの手当てで使用するシーン、『ストリートファイターZERO2』のエンディングではリュウに渡すシーンが描かれている。また、同映画内で行われた互いの拳を軽く当て合う挨拶は、後の多くの作品でも登場することとなる。
『ストII』では闘いから離れていたブランクがあり、ファイターとしての能力値はリュウとまったく互角であるものの、やや隙が目立つとされる[3]。同門のリュウが他のファイターから概ね高い評価を得ているのに対し、ケンはリュウよりも潜在能力が低いと判定されたり、「技こそリュウに似ているが実力は劣る」と厳しい評価を受けることが多い。
洗脳
『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』や『ウルトラストリートファイターII』では通常のケンに加え、ベガにサイコパワーを注入された「洗脳されたケン」(通称「洗脳ケン」)という形でも登場する。サイコパワーによって精神に異常をきたしているものの、かろうじて元の自我は残っており、どちらの作品でもエンディングでは洗脳が解けて正気を取り戻す。
それ以前にも神崎将臣の漫画『ストリートファイターII -RYU』、『ストII MOVIE』、『ストリートファイターZERO3』のリュウのCPU戦と、過去にもゲーム内外を問わずベガに洗脳されたケンが度々登場していた。『NAMCO x CAPCOM』で春麗が犯罪超人ドッペル(『キャプテンコマンドー』の敵キャラクター)が変身したケンに襲われたときには、真っ先に洗脳の可能性を疑っていた。『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』でもベガのサイコパワーによって洗脳され、敵として登場する場面がある。
その他
- カプコンが1990年にファミリーコンピュータで発売した『2010 ストリートファイター』の北米版であるNES版『Street Fighter 2010: The Final Fight』では、主人公が『ストI』から時を経て科学者となった未来のケン本人という設定になっている。ファミコン版『2010』ではケビン・ストレイカーという全くの別人が主人公だったが、NES版ではこの変更に合わせてストーリーも全く異なるものへ変更されている(ただし、グラフィックは同じである)。『ストII』発売前の作品のため、この作品でのケンの設定は後のシリーズとは繋がりがない。
- 『ストII』のCPUが使う昇龍拳を多用する戦法は「ドラゴンダンス」と呼ばれ、『熱唱!!STREET FIGHTER II』における楽曲の歌詞や、『ストリートファイター X 鉄拳』の称号にもなっている。
- ゲーメスト編集による『ストII』のその後をケンの手紙という形で描いた『FAREWELL FIGHTERS』では、ケンの子供は双子で、髪の色はそれぞれ黒、金髪とされていた[13]。この設定は非公式であり、後に『スパIV』の開発ブログ内で正式に否定されている[14]。
- 香港映画『シティーハンター』ではケンに扮したゲイリー・ダニエルズが、春麗に扮したジャッキー・チェンと戦うというパロディシーンが存在する。
- 『新 鬼武者 DAWN OF DREAMS』では、条件を満たすと天海のコスチュームとしてケンの格好になるものが登場する。また、『戦国BASARA4 皇』では千利休の特別衣装としてケンのコスチュームが登場する。
- 漫画家の伊藤真美はケンのファンであり、彼女の漫画にはケンがクローズアップされている。
担当声優
- 関俊彦
- ドラマCD『ストリートファイターII 復讐の戦士』
- 羽賀研二
- 劇場版アニメ『ストリートファイターII MOVIE』
- テレビアニメ『ストリートファイターII V』
- 難波圭一
- 劇場版アニメ『ストリートファイターII よみがえる藤原京 時を駆けたファイターたち』
- 池田優こ
- テレビアニメ『ストリートファイターII V』(子供時代)
- 江原正士
- 実写映画『ストリートファイター』日本語吹替(ソフト版)
- 藤原啓治
- 実写映画『ストリートファイター』日本語吹替(テレビ朝日版)
- 二又一成
- ドラマCD『ストリートファイターZERO 外伝 〜春麗旅立ちの章〜』
- 岩永哲哉
- とべこーじ
- 『ストリートファイターIII』[21]
- 岸祐二
- 『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』[22]
- 『ストリートファイターIV』以降の関連作品(日本語音声)
- 一条和矢
- OVA『ストリートファイターZERO -THE ANIMATION-』
- 花輪英司
- OVA『ストリートファイターZERO: ジェネレーションズ』
- モンスター前塚
- 『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』
- ルーベン・ラングダン
- 『ストリートファイターIV』から『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』までの関連作品(英語音声)
- デヴィッド・マトランガ
- 『ストリートファイター6』(英語音声)
- 『餓狼伝説 City of the Wolves』(英語音声)
- 田邊幸輔
脚注
注釈
出典
- ↑ “ストリートファイターII開発者インタビュー | ゲスト | 活動報告書 | CAPCOM:シャドルー格闘家研究所”. 2025年9月16日閲覧。
- 1 2 CAPCOM:STREET FIGHTER V 公式サイト:ケン2015年11月26日閲覧
- 1 2 3 4 5 6 『COMPLETE FILE STREET FIGHTER II』発行:カプコン、発売:朝日ソノラマ、1992年12月30日、49頁。
- 1 2 『ALL ABOUT シリーズ Deluxe Vol.2 ALL ABOUT ストリートファイターIII THE CHARACTERS』電波新聞社、1997年1月25日、93頁。
- 1 2 『ALL ABOUT シリーズ Vol.19 ALL ABOUT ストリートファイターIII THE FIGHTING BIBLE』電波新聞社、1997年6月10日、240頁。
- ↑ 『ストリートファイター アートワークス 極』カプコン、2012年12月17日、435頁。
- ↑ “Ken Masters (v1) G.I. Joe Action Figure - YoJoe Archive”. 2026年1月17日閲覧。
- 1 2 3 『ストリートファイター X 鉄拳 アートワークス』カプコン、2012年4月5日、86頁。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Deluxe Vol.2 ALL ABOUT ストリートファイターIII THE CHARACTERS』電波新聞社、1997年1月25日、98頁。
- ↑ 『月間ゲーメスト増刊 ストリートファイターIIダッシュ』新声社、1992年9月30日、39頁。
- ↑ 『月間ゲーメスト増刊 ストリートファイターIIダッシュ』新声社、1992年9月30日、13頁。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.21 ALL ABOUT ストリートファイターZERO3』電波新聞社、1998年11月30日、31頁。
- ↑ 『月間ゲーメスト増刊 ストリートファイターIIダッシュ』新声社、1992年9月30日、26-27頁。
- ↑ スパIV・開発ブログ『開発スタッフが質問に答えますコーナー』より。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.19 ALL ABOUT ストリートファイターZERO2』電波新聞社、1996年6月30日、321頁。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.15 ALL ABOUT スーパーパズルファイターIIX』電波新聞社、1996年8月30日、122頁。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.18 ALL ABOUT ストリートファイターEX』電波新聞社、1997年3月25日、258頁。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.18 ALL ABOUT ストリートファイターEX』電波新聞社、1996年3月25日、188頁。
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.21 ALL ABOUT ストリートファイターZERO3』電波新聞社、1998年11月30日、398頁。
- ↑ NAMCO x CAPCOM公式サイト、キャラクター2
- ↑ 『ALL ABOUT シリーズ Vol.19 ALL ABOUT ストリートファイターIII THE FIGHTING BIBLE』電波新聞社、1997年6月10日、285頁。
- ↑ 『GAMEST MOOK vol.194 STREET FIGHTER III 3rd STRIKE Fight for the Future -CONCLUSION STEP/MASTER THE SECRET-』新声社、1999年、30頁。
- ↑ McDonaldsJapanの2025年11月19日のポスト、2025年11月27日閲覧。