ジェローム・ド・ラ・ランド

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『ジェローム・ド・ラ・ランド』
フランス語: Jérôme de La Lande
英語: Jérôme de La Lande
作者ジャン・オノレ・フラゴナール
製作年1769年ごろ
素材キャンバス上に油彩
寸法72 cm × 59.5 cm (28 in × 23.4 in)
所蔵パリ市立プティ・パレ美術館

『ジェローム・ド・ラ・ランド』(仏: Jérôme de La Lande、英: Jérôme de La Lande)は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠ジャン・オノレ・フラゴナールが1767-1768年にキャンバス上に油彩で制作した肖像画である。無地の背景の中に、惑星儀の上に手を置き、黄色い服を着た男を表しており、モデルはおそらく天文学者のジェローム・ラランド (1732-1807年) であると思われる。1978年にウジェーヌ・ドュトュイ (Eugène Dutuit) 遺贈資金により購入されて以来、パリ市立プティ・パレ美術館に傑作の1つとして所蔵されている[1]。

作品

フラゴナール『若き芸術家の肖像』(1769年ごろ)、ルーヴル美術館、パリ

本作は、フラゴナールの友人や顧客たちを同じ形式で素早い筆致で描いた一連の「幻想の肖像画」[2]のうちの1点である[1]。『若き芸術家の肖像』 (ルーヴル美術館、パリ)[3]など、これら肖像画の人物たちは、上半身に贅沢な「空想的」あるいは当時「スペイン風」として知られていた衣装を纏っており、人物の職業を象徴するアクセサリーを身に着けている。本作は、連作のほかの作品と大きさが少々異なっているが、連作に典型的な肖像画である[1]。

長い間、画面の色鉛筆と絵筆により、この絵画は、パステル画家のシャルル・ノダン (Charles Naudin) の肖像画であると思われていた[1]。しかし、惑星儀があるため、現在、大部分の研究者は確証はないものの、フラゴナールが当時、非常に有名であった天文学者ジェローム・ラランドを描いたと考えている。ラランドは、一年の月レベルまで正確にハレー彗星の通過を予知したことで有名になり、地球と月の間の距離も計算した。顔立ち、とりわけ非常に丸い額、そして禿頭は、ラランドの公的肖像画、特にジャン=アントワーヌ・ウードンのテラコッタ胸像を想起させる。しかし、フラゴナールは類似性にあまりこだわることなく、実際には非常に醜かったラランドの容貌を理想化したようである[1]。

モデルが誰であるにせよ、本作は、フラゴナールが一瞬の表情を捉えようとした美しい作品である。素早い仕上げ、力強く、急いた筆致により、画家は作品にスケッチ的な感覚を与えており、モデルの生命感、知性を伝えている[1]。

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 “Collections” (フランス語). プティ・パレ美術館公式サイト (英語). 2025年11月22日閲覧。.
  2. ↑ 『NHKルーブル美術館VI フランス芸術の華』、1986年、129頁。
  3. ↑ 『ルーヴル美術館 収蔵絵画のすべて』、2011年、589頁。

参考文献

外部リンク