スマートグラス

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スマートグラス
Google Glassの試作機
種別 拡張現実、ヘッドマウントディスプレイ

スマートグラス (Smartglasses, smart glasses) とは、メガネ型のウェアラブルコンピュータ。現実の風景に情報を重ねて表示する拡張現実(AR)や複合現実(MR)の機能を備えたものはARグラスやMRグラスとも呼ばれる。VRヘッドセット(MRヘッドセット)より軽量で手軽に利用できることから、日常生活での活用が期待されている。

概要

一般的にはカメラと網膜投射型のディスプレイを搭載しており、PlayStation VR、Oculus Rift、HTC Viveのような没入型デジタル環境とは異なり、実際の景色に重ねて表示することができる。一般的には単体(スタンドアローン)では機能せず、WiFiなどによってスマートフォンやインターネットなど、外部のコンピュータネットワークと接続して機能する。

自然言語音声認識機能により、音声コマンドで各種操作が行なえるインターフェースを備えている機種もある[1]。

離れた場所の医師の診察や農作物の栽培などで活用されている[2]。

歴史

バトルスカウターのようにSFの分野では定番のアイテムとして以前からあり、半導体素子やMEMSなど、関連技術の進歩と共に開発が進められた。スマートグラスの開発の歴史は拡張現実(AR)の開発と軌を同じくしており、当初は1970年代より軍事目的として研究が進められてきた。その後、小型軽量化が進み、現在の姿になる。中国では人工知能と連動させて政府が市民を顔認識で監視するサングラス型のスマートグラスが警察に普及して物議を醸した[3][4]。

主に大学などの研究機関で基礎的な開発が進められていたが、2013年にGoogleが眼鏡型のARデバイス「Google Glass」を発表して世界の注目を集めたことをきっかけに、数社からスマートグラスが発売された[1][5]。これは視界に見える現実世界の物体の横に何らかの情報を提示する画像を表示するデバイスであり、仮想空間のオブジェクトを現実世界に重畳するものではなかった[5]。2016年にはMicrosoftがヘッドマウントディスプレイ方式のARデバイス「Microsoft HoloLens」を発表[5]。これは現実世界に仮想オブジェクトを重畳して表示することでAR体験を実現するものだった[5]。カメラや距離センサーによって現実空間の空間情報を認識して、現実世界の物体(机や壁など)に仮想オブジェクトを置いたり、貼り付けたりしたように見せることができた[5]。

消費者向け製品

ディスプレイ非搭載型

カメラ・マイク・スピーカーを備え、音声AIアシスタントを主な操作手段とするタイプ。

  • Meta
    • Ray-Ban Stories(2021年)
    • Ray-Ban Meta(初代・Gen 2・Gen 3)
    • Oakley Meta
    • Ray-Ban Meta Audio - カメラ非搭載のオーディオ特化モデル。
    • Meta Glasses
  • Rokid AI Glasses Style

ディスプレイ搭載型

視界に通知・字幕・ナビ等を表示する簡易ディスプレイを持つタイプ。

  • Meta Ray-Ban Display
  • Even Realities G2
  • Rokid Glasses

映像出力型

スマートフォンやPCの画面を大画面として投影するタイプ。

  • XREAL Air / One シリーズ
  • TCL RayNeo Air シリーズ
  • VITURE One / Pro
  • Rokid Max
  • EPSON MOVERIO

ARグラス

周囲を認識し、現実空間に映像を重ねて表示するタイプ。

  • TCL RayNeo X3 Pro
  • Snap Specs
  • XREAL Aura - 演算ユニット分離型。

その他

2024年2月、Appleは空間コンピューティングデバイス「Apple Vision Pro」を発売した。従来のスマートグラスと異なり、高精細なパススルー映像とアイトラッキングを組み合わせた操作体系を採用し、「空間コンピュータ」という新たなカテゴリを提唱した[6]。

脚注

  1. 1 2 “いよいよ実現化する「スマートグラス」。ヘッドマウントディスプレイとの違いは?”. KDDI. 2016年4月21日.
  2. ↑ “早大入試問題をスマートグラスで撮影、流出 容疑で受験生書類送検へ”. 朝日新聞デジタル.
  3. ↑ “中国警察がロボコップ化! 「顔認証グラス」は犯罪者も誤魔化せない”. ニューズウィーク (2018年2月8日). 2018年11月13日閲覧。
  4. ↑ “中国警察の顔認証サングラスが完全にSF。5万人の群衆の中から、たった1人の犯人を見つける”. GIZMODO (2018年4月17日). 2018年11月13日閲覧。
  5. 1 2 3 4 5 青木武司 (2021年8月). “ヘッドマウントディスプレイによって実現される仮想世界と知的財産の保護”. 月刊パテント. JPAA日本弁理士会. 2021年11月26日閲覧。
  6. ↑ “Apple Vision Pro、2月2日に米国で発売”. Apple Newsroom (2024年1月8日). 2026年3月20日閲覧。

関連項目