タブン
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識別情報
CAS登録番号 77-81-6
特性
化学式 C2H5OP(O)(CN)N(CH3)2
モル質量 162.13g/mol
外観 無色-褐色の液体
匂い 無臭(純物質)
弱い果実臭(不純物を微量に含んだ場合)
密度 1.07g/cm3, 25℃
融点

−50℃

沸点

247.5℃

水への溶解度 7.2g/100g at 20℃
危険性
NFPA 704
2
4
1
引火点 78℃
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

タブン(独:Tabun)は、有機リン酸系の神経ガス(化学兵器)[1][2]。地下鉄サリン事件で使用されたサリンや、ソマンなどと同じG剤の一種である[2]。

概要

1936年に発明され[3]、第二次世界大戦中には、ドイツで約12,000トンが生産された[4]。

即効性であり、サリンやソマンに比べて毒性は弱いが、吸入ないし皮膚からの浸透により、体内に吸収され痙攣や呼吸困難など様々な症状に陥る[2]。「タブン」という名称は、タブンがドイツ軍の制式兵器として採用される以前、Le-100という名称で研究されていた際に、Le-100の効果を検討する会議に出席したあるドイツ軍人がその毒性の強さに「これはタブーだ」とコメントしたことによる[5]。

実戦での使用は、イラン・イラク戦争中に、イラク軍がイラン軍に対して使用したのが最初とされる[6][7][8]。

性質

無色-褐色の液体で、純物質は無臭であるが不純物が微量存在すると弱い果実臭がある[2]。有機溶媒に溶けやすく強酸・強塩基に分解されやすい[2]。

脚注

  1. ↑ 公益財団法人 日本中毒情報センター 化学テロ・化学災害対応体制(概要) P5
  2. 1 2 3 4 5 神経剤 (Nerve Agents) 国立医薬品食品衛生研究所
  3. ↑ Facts About Tabun, National Terror Alert Response System
  4. ↑ 生物・化学兵器への公衆衛生対策 WHOガイダンス WHO専門家による生物・化学兵器の健康影響 世界保健機関 2004年 第2版,P129
  5. ↑ ジョナサン・B・タッカー『神経ガス戦争の世界史―第一次世界大戦からアル=カーイダまで』みすず書房、2008年、30頁。
  6. ↑ 日本国外務省 (2013年8月). “化学兵器の拡散防止 (化学兵器禁止条約(CWC)とオーストラリア・グループ(AG))”. 2017年5月31日閲覧。
  7. ↑ BBC. “Saddam's Iraq: Key events”. 2017年5月31日閲覧。
  8. ↑ Robin Black (2016年). “Development, Historical Use and Properties of Chemical Warfare Agents”. The Royal Society of Chemistry. 2017年5月31日閲覧。
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