ツグミ科

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ツグミ科
ヤドリギツグミ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 鳥綱 Aves
目 : スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Passeri
小目 : スズメ小目 Passerida
上科 : ヒタキ上科 Muscicapoidea
科 : ツグミ科 Turdidae
学名
Turdidae Rafinesque, 1815
シノニム

Turdinae

和名
ツグミ(鶫)
英名
Thrushes
属

18属

ツグミ科(ツグミか、学名 Turdidae)は、鳥類スズメ目の科である。

ツグミ(鶫)と総称されるが、狭義には学名を Turdus eunomus とする種をツグミと呼ぶ。

特徴

生息域

全世界の中低緯度に生息する。

形態

後肢は長く頑丈。

生態

食性は雑食で、昆虫、果実、種子などを食べる。地表で採食を行うことが多い。

系統と分類

系統樹は Klicka & Voelker (2005)[1]より。ツグミ科内の系統名は彼らによるが、ジツグミ属とトラツグミ属の系統名は最新の分類に照らして変更している。

ヒタキ科 s.S&A
ツグミ科
 

ジツグミ属 Geokichla

 
 

チャツグミ属など Catharus and allies

 
 

ミヤマツグミ属‐キンガオサンショウクイ Cochoa‐Chlamydochaera

 
 

トラツグミ属 Zoothera

 
 

ツグミ属など Turdus and allies

 
 

基底系統 Root clade

 
 
 

ヒタキ科 Muscicapidae

 
 

ヒタキ科と姉妹群で、これらの2科でヒタキ上科の大半を占める。

ツグミ科は6つの系統大きな系統に分かれる[1]。ただし、それらの系統関係は不明で、一部(特に基底系統)は単系統性も不確実である。

かつての Zoothera 属は、2つの大きな系統からなる多系統であり、トラツグミ属 Zoothera とジツグミ属 Geokichla に分離された[2]。

ギンガサンショウクイは伝統的にはサンショウクイ科 Campephagidae に含まれていたが、ミヤマツグミ属Cochoa との姉妹関係が強く支持されている。

主に Sibley & Ahlquist (1990) により、またその後も段階的に、多くの属がヒタキ科に移された。和名が「〜ヒタキ(ビタキ)」な種のほとんど、コマドリ類・シキチョウ類・ルリチョウ類などがそうである。これらはヒタキ科の中の広い範囲の系統位置に分散しており、まとまっていない。

ムラサキツグミ Grandala とイワトビヒタキ Pinarornis もヒタキ科に移されたが不確実で、ツグミ科に含まれる可能性もある。

ノドボシツグミヒタキ Modulatrix・ヤマブチツグミヒタキ Arcanator はスズメ上科オナガミツスイ科 Promeropidae に移された。

歴史

Hartert (1910) は拡大されたヒタキ科 Muscicapidae を提唱した。ヒタキ科にはヒタキ亜科・ツグミ亜科など10前後の亜科が置かれ、それらは Amadon (1957) や Wetmore (1960) により個別の科となった。ただし、現在のツグミ科はほぼ当時のツグミ科ツグミ亜科 Turdinae にあたり、ツグミ科には他にノビタキ亜科 Saxicolinae があった。

Sibley & Ahlquist (1990) は、ノビタキ亜科はツグミ亜科よりもヒタキ科に近縁だと考え、それらをヒタキ亜科にまとめた。またツグミ科自体もヒタキ科に統合し、ツグミ亜科をヒタキ科の亜科とした。ただしのちに、彼らの亜科は科、族は亜科として扱われたので、結局、ノビタキ亜科がツグミ科からヒタキ科に移されたことになる。ただしムジヒタキ類 (alethes)・コバネヒタキ類 (shortwings)は彼らによりノビタキ類からツグミ類に移され、ツグミ科にとどまった。

しかしその後 Sangster et al. (2010)[3]などにより、Sibley & Ahlquist がツグミ科にとどめたムジヒタキ類(ムジヒタキ属 Alethe・Pseudalethe 属)・コバネヒタキ類(シロボシコバネヒタキ Heteroxenicus・コバネヒタキ属 Brachypteryx・セレベスコバネヒタキ Heinrichia)、さらにルリチョウ属 Myophonus・イソヒヨドリ属 Monticola もヒタキ科に移された。

属と種

国際鳥類学会議 (IOC)[4]の属と種を元にした。ただし、Sangster et al. (2010)[3]に従いヒタキ科とされた数属を除外し、また属を単系統性とするため、トラツグミ属 Zoothera からジツグミ属 Geokichla 属を分離し[2]、トリスタンシマツグミ属 Nesocichla をツグミ属 Turdus に統合した[5]。

18属164種。種数の半分近くがツグミ属 Turdus である。

ジツグミ属 Geokichla

チャツグミ属など Catharus and allies

ミヤマツグミ属‐キンガオサンショウクイ Cochoa‐Chlamydochaera

トラツグミ属 Zoothera

ツグミ属など Turdus and allies

基底系統 Root clade

系統位置不明

出典

  1. 1 2 Klicka, John and Voelker, Gary and Spellman, Garth M (2005). “A molecular phylogenetic analysis of the “true thrushes”(Aves: Turdinae)”. Molecular Phylogenetics and Evolution (Elsevier) 34 (3): 486-500. doi:10.1016/j.ympev.2004.10.001.
  2. 1 2 Voelker, G; Outlaw, RK (2008). “Establishing a perimeter position: speciation around the Indian Ocean Basin”. Journal of Evolutionary Biology (Blackwell Publishing Ltd Oxford, UK) 21 (6): 1779-1788. doi:10.1111/j.1420-9101.2008.01588.x.
  3. 1 2 George Sangster; Per Alström; Emma Forsmark; Urban Olsson (2010). “Multi-locus phylogenetic analysis of Old World chats and flycatchers reveals extensive paraphyly at family, subfamily and genus level (Aves: Muscicapidae)”. Mol. Phylogenet. Evol. 57 (1): 380-392. doi:10.1016/j.ympev.2010.07.008. ISSN 1055-7903.
  4. ↑ Gill, F.; Donsker, D., eds. (2010), “Sugarbirds, starlings, thrushes”, IOC World Bird Names, version 2.5
  5. ↑ Voelker, Gary; Rohwer, Sievert; Bowie, Rauri CK; Outlaw, Diana C (2007). “Molecular systematics of a speciose, cosmopolitan songbird genus: defining the limits of, and relationships among, the Turdus thrushes”. Molecular Phylogenetics and evolution 42 (2): 422-434. doi:10.1016/j.ympev.2006.07.016.

参考文献

  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』、講談社、2000年、199–202頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、201–203頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、185–186頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』、講談社、2000年、189–190頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社、2001年、103、215–216頁。
  • 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会、2007年、236–251、328–329頁。
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、449–485頁。
  • 『絶滅危惧動物百科6 サイ(スマトラサイ)―セジマミソサザイ』 財団法人自然環境研究センター監訳、朝倉書店、2008年、94–95頁。