テレスコープ弾

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テレスコープ弾[1]

テレスコープ弾(テレスコープだん、Cased Telescoped Ammunition , CTA)は、弾丸(弾頭)を薬莢の底まで埋め込む事により実包の全長を短くする工夫がされた弾薬である。 薬莢#テレスコープ弾も参照。

特徴

小型化
通常の弾薬は、装薬を詰めた薬莢の先端に弾丸が取り付けられている。一方、テレスコープ弾は薬莢の内部に弾丸全体を収めることで全長を短縮し、体積を約3分の2に抑えられる。また、薬室への出し入れに必要な動作距離を短縮できるため、火器の機関部の小型化や連射速度(発射サイクルレート)の向上が期待される。
異なる火器
テレスコープ弾は従来の弾薬と形状が異なるため、専用火器の開発が求められ、従来の弾薬は使用できなくなる。一方、適した火器を開発することで、発射速度の向上などが期待される[2]。

課題

理論上は最大腔圧を下げたり、エネルギーを効率よく弾丸に伝えたりできる。しかし従来の火器システムではテレスコープ弾の火薬を均一に燃焼させたり、弾丸をうまく装填・発射させることが通常の弾丸に比べて難しく、技術的な課題になっている。

また、撃発の瞬間に弾頭が薬室側よりも狭い銃砲身(バレル)へ進入するという挙動のため、バレル内弾道の安定性が劣り命中精度が低くなるという問題がある(逆に言えば、弾薬と火器双方の製造に従来よりも高精度が求められる)。ただし、元から弾頭が砲身や銃身に挿入されていない構造のリボルバーや、搭載用リボルバーカノンでは、この問題はほとんど関係がない。制圧射撃用途に使用されて高い命中精度が要求されない分隊支援火器では大きな問題とはならないが、製造精度の問題を解決できない限りはアサルトライフルと弾薬を共通化できる利点が失われる。

現用5.56mmNATO弾[3]とG11の 4.73x33mm弾

研究

英仏米

英仏と米国でCTAとその砲の研究が進められている。

第二次世界大戦後の米国では、弾丸を薬莢の中に埋め込むことで弾薬を小さくする、CTAを開発することで、コンパクトで高発射速度や高初速の機関砲が開発できるのではないかと考え、1954年以来、陸海空3軍で12.7mm-75mmの各種口径のCTA機関砲が試作され研究されてきた。これらの試みは、いずれも初速のバラツキや短命な砲身寿命などの問題のため、実用化には至らなかった。

1997年、英BAE Systems社と仏GIAT社(現Nexter社)が共同で、CTAとCTA砲の開発を目的とするCTAインターナショナル(英語版)(CTAI)社を設立した。CTAIは、CTWS(GT40) 40mm CTA機関砲とGPR-PD-T (General Purpose Round-Point Detonating-Tracer) と TP-T を作り出した。 CTWS(GT40) は、装甲戦闘車への搭載を想定した対地攻撃用の外部動力式40mm機関砲で、回転式薬室を持ち、ブッシュマスター機関砲と同等の200発/分の最高発射速度と218kgの軽量小型であった。 初速度1,600m/sを持つ別のCTAのAPFSDS-Tも開発され、これはT-55戦車の前面装甲を貫徹する威力を持つとされる[2]。

日本

日本では防衛省技術研究本部(現・防衛装備庁)により研究開発が行われた[4]。外部駆動式50mmCTA機関砲とその弾薬、およびこれを小型化して車載用とした40mmCTA機関砲とその弾薬の開発が完了している。

開発史

脚注

  1. ↑ 40 CTCで使用される 65×255 mm弾(弾頭ではなく薬莢の径で表している)。左端は比較用の25×137mm弾
  2. 1 2 「ハイパー装輪装甲車」 (株)ジャパン・ミリタリー・レビュー 2008年11月1日発行
  3. ↑ 画像は同型の.223レミントン
  4. ↑ 防衛庁技術研究本部五十年史・207ページ

外部リンク