

ナイト2000(Knight Industries Two Thousand、K.I.T.T.)は、アメリカで放映された特撮番組『ナイトライダー』に登場する架空のドリームカーである。
1980年代のアメリカを代表するSFアクションテレビドラマ「ナイトライダー」において、ナイト財団の財力と科学を結集させて作られた電子頭脳搭載のスーパーカー。主人公マイケル・ナイトの愛車かつ相棒として欠かせない存在である。社会にはびこる腐敗や不正を嘆いたナイト財団の総帥、ウィルトン・ナイトとその科学チームにより開発され、ウィルトンの死後、財団の代表者となった元刑事の若き総帥マイケル・ナイトに託された。
ナイト2000は製作当時(1982年)では目新しい、未来的な流線型のフォルムをもって登場したGM社のポンティアック・ファイヤーバード・トランザムをベースとしており、フロントバンパー中央の左右に赤く点灯するスキャナーライト、内装にぎっしり詰め込まれたLEDと電飾付きのスイッチパネル類(個々のボタンにオン・オフを示すランプが付属する)、さらに正義のヒーローでありながら、漆黒のボディを持つという特徴がある。
ナイト2000は現在に至るまで斬新さを感じさせる、洗練された強さと美しさを持っており、本国アメリカはもとより日本国内においても人気が高く、根強くファンを惹きつけ続けている。
劇中においては銃弾を弾く頑丈なボディ、最高時速は300マイル(500km/h)オーバー、ジャンプや片輪走行などの派手なアクション機能もさることながら、その最大の特徴は「しゃべる車」ということである。ナイト2000は人工知能「K.I.T.T.(キット)」を搭載しており、自分で考えて言葉を話し、さらに自らの意思で走行する事もできる。礼儀正しくどこか愛嬌のあるK.I.T.T.と、自由奔放なマイケルとの掛け合いも作品の魅力の一つである。「キッド」(坊や)は誤り。
フォルムはベースとなった第3世代のトランザムを保っているが、細部にカスタマイズが施されている。主に外観に関してはフロントバンパー部が大幅にカスタムされ[注 1]、中央部にスキャナーが埋め込まれており、リアテールランプには一枚板のスモークカバーが装着されている。ボンネット(ターボボンネット)、ホイール(ターボキャストリム)、リアスポイラー等は1982年デビューした当時のトランザム純正パーツが装着されている。
ナンバープレートの登録地はカリフォルニア州、文字列は「KNIGHT」。
内装インテリア部分に関しては、ダッシュボード、アームレストスイッチパネル、オーバーヘッドコンソールスイッチパネルは大幅にカスタムされており(ダッシュボード以外の操作部は本来存在しない)、ベース車の原型を留めていない[注 2]。パイロット版でマイケルが運転席に座った際には、デボンに対して「ダース・ベイダーの風呂場」[注 3]と表現するほど多数のランプ付きスイッチ類が運転席部分に付加されている。メーターは左側が速度計(デジタル+バーグラフ表示)、右側がタコメーター(デジタル+バーグラフ表示)。インテリア関連の明確な差異としては、シーズン1第12話までは後述のボイスインジケーターが長方形、シーズン1第13話以降はバーグラフとなっている点がある。シーズン1第8話に初登場するプロトタイプ「K.A.R.R.」は作中計2回登場しているが、いずれも上記でいう前期仕様である。K.I.T.T.(後述)が発声すると、ステアリングコラムのダッシュボードと接する部分に設置されたボイスインジケータが発光する(初期は文字通り方形のランプが明滅するだけだったが、のちに“バーグラフの伸縮”風に変わった)。またハンドルは“全方向回転型・ロケットボタン付”と呼ばれているように、円形ではなく飛行機の操縦桿のような形状。右グリップステーにナイト財団のエンブレムが入っている。
シートベルトに関しては標準の3点式が装備されているが、劇中ではパイロット版にあたる第1話のデモリション・ダービーでのシーンで4点式のものが使われていたのみで、それ以降は使われることがなかった(機能としてレーザーシートベルトと言う衝撃を緩和する言わば不可視のシートベルトが備わっている。)。
ナイト2000のボディは分子結合殻(ぶんしけつごうかく、Molecular Bonded Shell)で覆われており、あらゆる物質より硬く、強靭とされている。黒いボディは塗装ではなく、この分子結合殻を組み込んだことによる[注 4]。これによってナイト2000は銃撃や爆発や衝突など、ほとんどの物理的攻撃を弾くことができる。劇中では厚さ80 cmのコンクリートをも突き破り、爆発物を車体の下やトランクルームに放り込んで処理するといったことも行っている。
分子結合殻生成の化学式は機密事項[注 5]であり、ウィルトン・ナイトは信頼のおける3人の人物に対して個別に、この式の全体の2/3ずつ(A、B、C式の全3つをそれぞれに「AとB」「BとC」「AとC」)を託した。つまり、この3人のうち2人が揃えば化学式A・B・Cが完成する。その3人の人物はエリオット(AとC。シーズン2第1話で登場、エリザベスに構造式を聞き出された後に死亡)、クインラン(BとC。シーズン4第1話で登場、ノルドストロムに構造式を聞き出された後人質にされていたが、マイケルに救出される[注 6])、そしてデボン(AとB)の3人である。結果としてその分配が仇となりナイト2000を狙う敵に化学式を盗まれ、殻の化学結合を分解してしまう溶液や、分子結合殻で覆われた巨大トレーラー「ゴライアス」(GOLIATH、ゴリアテの英語読み)を生み出すこととなった。
分子結合殻によって、基本的には敵側のほとんどの攻撃に対して無傷な場面が描かれているが「絶対的な無敵」ではなく、作中では全シリーズ通して4回壊滅的なダメージを受ける場面がある。
ただし、これらが逆に要因となって進化するといったパターンもある。
パイロット版の原語版では、マイケル・ロングの愛車であったトランザムとナイト2000は別の車両であることがデボンから語られている[注 8]が、日本語吹替版では「ナイト財団がマイケル・ロングの愛車だったトランザムを持ち帰り改造したもの」とされている。
マイクロジャムと各種解析能力は、マイケルが腕に嵌めている腕時計型ツール「コムリンク」(Communication-Linkage)によってリモートでも活用可能。
強奪・悪用阻止のセキュリティは様々に描写され(乗り込まれてもシートイジェクトで追い出す、これ以前にドアを開けようとすると指紋で判断し、ノブに電流を流して感電させるなど)ているが、どうなっているのかは不明。とりあえず身内(マイケル、デボン、ボニー、エイプリル、RC3)とK.I.T.T.本人が容認した(ゲスト)人物以外は乗れないようになっている。
コンピュータプログラムによるナイトフラッシャーの再現(外部リンク) - 総合情報通信技術研究機関 ADS 名古屋電算技術室
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