ナンヨウブダイ

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ナンヨウブダイ
ナンヨウブダイの成魚。
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 魚上綱 Pisciformes
綱 : 硬骨魚綱 Osteichthyes
目 : スズキ目 Perciformes
亜目 : ベラ亜目 Labroidei
科 : ブダイ科 Scaridae
属 : ハゲブダイ属 Chlorurus
種 : ナンヨウブダイ C.microrhinos
学名
C. microrhinos
(Bleeker, 1854)
和名
ナンヨウブダイ
英名
blunt-head parrotfish、
steephead parrotfish

ナンヨウブダイ(C.microrhinos)は、スズキ目ベラ亜目ブダイ科の魚。サンゴ礁でみられる亜熱帯種である。体色は青色から緑色で、尾鰭は両端が糸状に伸長する。丈夫な歯で藻類をかじり取って食べ、夜は粘液を出し寝る。性転換を行う個体もいる。

分布

日本国内では、静岡県、和歌山県、高知県柏島などで幼魚がみられる[2][3]。北硫黄島などの小笠原諸島、八丈島、屋久島、南大東島、口永良部島、琉球列島に分布 [3][1]。

国外では、台湾南部と東部、福建省、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、小スンダ列島を除くインドネシア、オーストラリア、ニューカレドニア、フランス領ポリネシア、ハワイ諸島とイースター島を除く西・中央太平洋[2][3][1]、インド洋最東端[4][1]。

形態

例として八重山諸島では雌において1歳で尾叉長が約10cm、2歳で約20cm、6歳以上で40cmを超える[2]。

成魚は体が青~緑色で、頭部の頬に口から後方へはしる明るい青色帯がある。性転換に伴う色彩の変化はあまりないが、大型個体では吻部が絶壁状になり、尾鰭の上下両端が糸状に伸長する[2]。雄は老成すると頭部がこぶ状に発達する[3][2][4]。雌雄ともに海域による色彩変異があるようだ。

オニハゲブダイに似るが、ナンヨウブダイは眼の周辺に模様がなく、口元から頬にかけて青いラインがあり、体側上部と体側下部の色彩の濃淡の境目がある。アオブダイに似るが、ナンヨウブダイは尾鰭の上下両端が糸状に伸長する[3]。

幼魚は体側は全身が黒色が、4本のクリーム色の縦のラインがある。混泳してるブダイの中でも一際よく目立って見える[3]。

生態

サンゴ礁の外縁の潮通しのよい礁斜面や、岸壁、水路で普通にみられる[3][4]。

夜間はサンゴの下や隙間に入って粘液の膜を張って寝る。これはウツボ類などからの捕食を防ぐためと考えられてきたが、寄生虫がつくことを防いでいる可能性もあることがわかってきた[2][4]。

サンゴや岩に付着している藻類を食べる藻食性。糞はサンゴ礁の白い砂となる[4]。

他の多くのベラ科やブダイ科同様、雌性先熟をする。

名称

沖縄では、老成魚のこぶが玄翁(げんろう)で殴られた状態を連想させることから、ゲンノウイラブチャー、ゲンナーなどと呼ばれる[2]。

利用

沖縄では刺身や汁物などとして食される[2]。

ギャラリー

脚注

  1. 1 2 3 4 Choat, J.H.; Carpenter, K.E.; Clements, K.D.; Rocha, L.A.; Russell, B.; Myers, R.; Lazuardi, M.E.; Muljadi, A. et al. (2012). “Chlorurus microrhinos”. IUCN Red List of Threatened Species 2012: e.T190728A17783512. doi:10.2305/IUCN.UK.2012.RLTS.T190728A17783512.en 31 July 2023閲覧。.
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 中坊徹次『小学館の図鑑Z 日本魚類館 〜精緻な写真と詳しい解説〜』小学館、2018年、340・341頁 ISBN 978-4-09-208311-0
  3. 1 2 3 4 5 6 7 加藤昌一『ネイチャーウオッチングガイドブック ベラ&ブダイ 日本で見られる192種+幼魚、成魚、雌雄、婚姻色のバリエーション』誠文堂新光社、2016年、268・269頁ISBN 978-4-416-51647-8
  4. 1 2 3 4 5 小林安雅『日本の海水魚と海岸動物図鑑 1719種』小学館、2014年、130頁 ISBN 978-4-416-61432-7