ヒカゲツツジ

ウィキペディアから、無料の百科事典
ヒカゲツツジ
ヒカゲツツジ、百々ヶ峰(岐阜県岐阜市、2014年4月5日)
ヒカゲツツジ(百々ヶ峰、2014年4月)
分類(APG III)
界 : 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
目 : ツツジ目 Ericales
科 : ツツジ科 Ericaceae
属 : ツツジ属 Rhododendron
種 : ヒカゲツツジ R. keiskei
学名
Rhododendron keiskei Miq. (1865)[1]
シノニム
  • Rhododendron keiskei Miq. var. cordifolium Masam. (1932)[2]
  • Azalea jodogawa Hassk.
  • Azalea keiskei (Miq.) Kuntze[3]
和名
ヒカゲツツジ

ヒカゲツツジ(日陰躑躅[4]、学名: Rhododendron keiskei)は、ツツジ科ツツジ属に分類される常緑低木の1種[5]。別名、サワテラシ[5][6]、ヤクシマヒカゲツツジ[1]。山地、河岸の岩場などに生える。日本では4月-5月にクリーム色ないしは淡黄緑色の花を付ける[7][8]。

分布・生育地

日本固有種。関東地方以西の本州から四国、九州にかけて分布[4]。山地の岩場、崖地などに生える[7][8][4]。 

特徴

和名のヒカゲツツジは日陰に多く生えることに由来するが、日陰だけに生えている訳ではない。別名のサワテラシは河岸の岩場に生えることに由来する。シャクナゲに近い形態をしており、ツツジの名が付くが実際は有鱗片シャクナゲに分類されるべきものである[9]。

常緑性広葉樹の低木で、樹高は1 - 2メートル (m) ほどになる[4]。樹皮は淡灰褐色で不規則にはがれる[4]。若い枝や葉、葉柄には、円形の鱗状毛がある[4]。 葉は枝先に互生させて、枝先に集まってつき、葉身は濃い緑色、長さが4 - 8 センチメートル (cm)の長楕円形または披針形で先が細り、先端に腺状突起を有する。葉質は薄い革質。葉表に鱗状毛が残り、裏面は淡褐色で腺状鱗毛が長く密生する[4]。

花期はは4 - 5月ごろ[4]。枝先にクリーム色ないしは淡黄緑色の花を2 - 4個集まって咲かせる。花冠は径3 - 4 cmで5中裂し、雄しべは10本、外面に腺状鱗毛を散生させる。花糸の下部には白い軟毛を散生させ、花柄は長さ1 - 1.5ミリメートル (mm)[7][8]。蒴果は長さ8 - 13 mmの円柱形。

冬芽は多数の芽鱗に包まれていて、鱗状毛があり、縁には白毛が生える[4]。花芽は大きく、枝先に1個から2個つく[4]。葉芽は小さく、葉の付け根につく[4]。

庭木や鉢植えとして利用されている[5]。

分類

以下の変種がある。

  • ウラジロヒカゲツツジ(学名: Rhododendron keiskei Miq. var. hypoglaucum Sutô et T.Suzuki)[10] - 葉の裏面に腺状鱗片が密にあり灰色で、花は薄黄白色で腺状鱗片がほとんどない[5]。

脚注

参考文献

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、74頁。ISBN 978-4-416-61438-9。 
  • 林弥栄『日本の樹木』(増補改訂新版)山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2011年11月30日。ISBN 978-4635090438。 
  • 牧野富太郎、本田正次『原色牧野植物大図鑑』北隆館、1982年7月。ASIN B000J6X3ZE。 NCID BN00811290。全国書誌番号:85032603。https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001728467。 

外部リンク