ヒョンデ・ネッソ

ウィキペディアから、無料の百科事典

ネッソ(NEXO、朝鮮語: 넥쏘)は、大韓民国のヒョンデ自動車が製造・販売しているSUVタイプの燃料電池自動車(FCV)である。

FE型(2018年 - 2025年)

ヒョンデ・ネッソ(FE型)
フロント
リア
インテリア
概要
製造国 大韓民国の旗 大韓民国
販売期間 2018年 - 2025年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアSUV
エンジン位置 フロント[1]
駆動方式 前輪駆動[1]
パワートレイン
最高出力 120 kW (163 PS)[1]
最大トルク 395 N・m[1]
車両寸法
ホイールベース 2,790 mm
全長 4,670 mm
全幅 1,860 mm
全高 1,630 mm
車両重量 1,814 - 1,873 kg
系譜
先代 ヒュンダイ・ix35 FCEV
テンプレートを表示

2017年3月7日、ジュネーブモーターショー2017にてネッソの元となる"FEフューエルセルコンセプト"を発表した。2018年に発売する予定となっている。[2]

2018年1月8日、CES 2018(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で「NEXO」として世界初公開し、[3][4]同年3月、韓国で販売を開始した[5]。

「高速道路運転支援(HDA)」、車線変更時にクラスターを通して後方の側面映像を見ることができる「死角ビューモニター(BVM)」、高速道路だけでなく自動車専用道路や一般道路でも初めて使用できる強化された機能で0~150km/hの速度で車両中心維持を支援する「車線追従支援(LFA)」がある。 ドライバーが車に乗っている間だけでなく、降車時にも駐車と降車を自動的にサポートする「リモートスマートパーキングアシスト(RSPA)」などの機能を搭載している。[4]

航続距離はWLTP基準で666kmを達成している。[6]

水素電気自動車は一般的に水素タンクを装着するため、積載スペースと室内空間の構成に限界があるが、ネッソは世界初の統合3タンクシステムとして設計された水素貯蔵システムを採用し、レイアウトを最適化して同級内燃機関車と同級の839L(SAE規格)の大きな積載スペースを確保した。[4]

モーターの最大出力は163hp、水素の注入時間が5分、595kmの航続距離である[5]。また、専用のプラットフォームを採用している[1]。

米国では2018年末から販売を開始したが、FCEV需要とインフラ状況などにより南カリフォルニアに限定している。[7][8]

2021年、燃料電池車のエンジンに等しいスタックとその関連部品に異常が生じ、走行中に異音がして加速ができなくなる問題が生じることを認めてリコールを開始した。[9]

NH2型(2025年 - )

ヒョンデ・ネッソ(HM2型)
フロント
リア
インテリア
概要
製造国 大韓民国の旗 大韓民国
販売期間 2025年 -
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアSUV
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
最高出力 190 kW (258 PS)
最大トルク 350 N・m
車両寸法
ホイールベース 2,790 mm
全長 4,750 mm
全幅 1,865 mm
全高 1,640 mm(ルーフラック装着車は1,673)
車両重量 1,870 ~ 1,900 kg
テンプレートを表示

2024年10月31日、Hyundai Motorstudio Goyangで開催されたイベント「Clearly Committed」にてThe All New Nexoの元となるコンセプトカーINITIUM(イ二シウム)を公開し、2025年前半の発売を予定している。[10][11]

2024年11月21日に開催されたロサンゼルスオートショーにも展示された。[12]

INITIUMはラテン語で「始まり」、「最初」を意味する。[10]

2025年4月3日、2025ソウルモビリティショーにてThe All New Nexoという名称で発表し、[13]6月10日に販売を開始した。[14]

デザインは、イ二シウムをベースにした新デザイン言語「Art of Steel(アート・オブ・スティール)」を採用している。フロント・リアのライトには、ヒョンデの水素事業ブランド「HTWO(H₂)」をモチーフにしたデザインが取り入れられており、水素分子(H₂)を象徴する意匠が使われている。[15]

9エアバッグ、衝突回避機能付き自動ブレーキ、ペダル誤操作防止、前方衝突回避支援2(FCA2)、高速道路運転支援2(HDA2)、リモートスマートパーキングアシスト2(RSPA2)など、安全機能や先進運転支援システムを多数搭載している。[14][16]また、ヒョンデで初めて「Audio by Bang & Olufsen(バング アンド オルフセン)」のプレミアムオーディオを装着した車でもある。[17]

韓国国内でのグレード・価格は「エクスクルーシブ」80,509,000ウォン、「エクスクルーシブスペシャル」83,500,000ウォン、「プレステージ」87,893,000ウォン(全て2025年6月30日以前の価格)となっている。[18]

2025年6月から同年8月にかけて世界中で約7,000台を販売したと発表しており、これは同社初の燃料電池車(FCV)が同じ期間に達成した4倍以上の数字である。[19]

水素タンクの容量を旧型の6.33kgから6.69kgに増大させ、航続距離はWLTP基準で先代よりも高い最大826kmを達成している。[15][20]

2025年8月27日、釜山広域市で開催された第16回クリーンエネルギー閣僚会議(CEM16)の公式車両にNH2型のネッソ32台が閣僚級関係者の公式輸送車両として提供された。これは国際的な大規模イベントで燃料電池電気自動車(FCEV)が公用車として使用された初の事例となる。[21]

2025年11月20日、ロサンゼルスオートショーにて米国で初公開した。[22]

日本市場での展開

2020年2月26日、東京ビッグサイトで開催された「第16回 国際水素・燃料電池展FC EXPO 2020」にて出展され、日本向けの説明や車両が用意されていたこと、そして日本の自家用ナンバープレートも装着していたことなどが注目された。[23]

2022年2月8日、ヒョンデ自動車は日本再進出を発表し、当面の取り扱い車種としてネッソとアイオニック5が選ばれた。日本国内では専売店を持たずにネット販売の形式でのデリバリーとなる[24]。

価格は7,768,300円 (消費税抜き 7,062,091円)となっている。[25]

2025年8月、NH2型NEXOの日本導入が近づいたため、日本での販売を停止した。[26]

2025年10月29日、ジャパンモビリティショー2025にてNH2型を日本初公開。2026年上半期での販売開始を予定していることも発表された。[27]

2026年3月17日、東京ビッグサイトで19日まで開催された「第25回 H2 & FC EXPO【春】水素・燃料電池展」にてNH2型ネッソを出展し、メディア向けに試乗会などが行われた。また、市販モデルの販売開始時期が2026年4月上旬に変更され、そして全3グレードの構成で価格が750万円~835万円になることも発表された。航続可能距離については、従来モデルから大幅に向上した1,014kmとなった。[28][29]

2026年4月8日、2代目NEXO(The all-new NEXO)の日本での発売を開始した。グレードはVoyage、Lounge、Lounge +の3種類である。[30][31]

脚注

  1. 1 2 3 4 5 森本太郎 編『世界の自動車オールアルバム 2020年』三栄書房、2020年8月8日、169頁。ISBN 978-4-7796-4170-1。
  2. ↑ “【ジュネーブモーターショー2017】ヒュンダイ、次世代燃料電池車を2018年市販へ…コンセプト公開”. レスポンス(Response.jp) (2017年3月9日). 2025年10月12日閲覧。
  3. ↑ “ヒョンデ、燃料電池車SUV『NEXO』をCES 2018で初公開”. レスポンス. 2018年1月9日.
  4. 1 2 3 “현대, 2018 CES서 차세대 수소전기차 SUV ‘NEXO(넥쏘)’ 공개” (朝鮮語). www.autoview.co.kr (2018年1月9日). 2025年10月12日閲覧。
  5. 1 2 “ヒョンデ、最新先進運転支援搭載の次世代燃料電池車を発売…予約受注は1000台以上”. レスポンス. 2018年3月30日.
  6. ↑ since 2015, Jake has been an automotive journalist. “Hyundai NEXO fuel-cell review: zen master” (英語). CAR Magazine. 2025年12月4日閲覧。
  7. ↑ gcbc. “Hyundai Nexo Sales Figures” (英語). GCBC. 2025年11月30日閲覧。
  8. ↑ “Hyundai sets lease terms for Nexo fuel-cell vehicle, makes first delivery” (英語). Green Car Reports (2019年1月3日). 2025年11月30日閲覧。
  9. ↑ “出火・加速不良の現代自動車EV、革新よりも重要なのは品質”. 朝鮮日報 (2021年8月16日). 2022年8月1日閲覧。
  10. 1 2 “Hyundai Motorが水素をエネルギー源とする大胆で効率的なFCEVコンセプトカーを新たなデザイン言語のプレビューとして発表”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年11月6日). 2025年10月12日閲覧。
  11. ↑ 株式会社インプレス (2024年11月6日). “ヒョンデ、新型FCEVのコンセプトカー「イ二シウム」を発表 量産モデルを2025年前半発売予定”. Car Watch. 2025年11月30日閲覧。
  12. ↑ Team, HMG Journal Operation. “Hyundai Motor Group at the 2024 LA Auto Show: Electrified Innovation and North American Stars” (英語). Hyundai Motor Group. 2026年2月15日閲覧。
  13. ↑ ““베일 벗겨보니 장난 아니다”...박수갈채 쏟아진 신형 수소전기차, 뭐길래” (朝鮮語). 매일경제 (2025年4月8日). 2025年10月12日閲覧。
  14. 1 2 “현대차, 7년 만에 완전변경 ‘디 올 뉴 넥쏘’ 출시 : 다나와 자동차” (朝鮮語). auto.danawa.com. 2025年10月12日閲覧。
  15. 1 2 DIGITAL, AUTOCAR. “ヒョンデ新型『ネッソ』発表 水素で最大700km、第2世代FCEV 個性的なデザイン獲得”. AUTOCAR JAPAN. 2025年11月19日閲覧。
  16. ↑ 조선일보 (2025年6月15日). “‘디 올 뉴 넥쏘’ 5분 충전으로 최대 720㎞ 주행” (朝鮮語). 조선일보. 2025年10月12日閲覧。
  17. ↑ “ヒョンデ新型「ネッソ」公開!全面刷新遂げた2代目が2026年上半期より販売開始”. カーナリズム. 2025年12月4日閲覧。
  18. ↑ “현대자동차 디 올 뉴 넥쏘 가격표, 제원 상세 정보 | 카눈” (朝鮮語). www.carnoon.co.kr. 2025年10月12日閲覧。
  19. ↑ “Driven: 2026 Hyundai Nexo Tries to Gas Us Up for a Second Time” (英語). www.caranddriver.com (2025年11月11日). 2025年11月19日閲覧。
  20. ↑ “ヒョンデ、新型FCEV「ネッソ」日本市場導入へ 快適性高めたプレミアムモデルに”. 中古車なら【グーネット】 (2025年10月29日). 2025年12月4日閲覧。
  21. ↑ “燃料電池車、国際会議初の公用車に…ヒョンデ『ネッソ』新型32台が起用”. レスポンス(Response.jp) (2025年8月29日). 2025年11月30日閲覧。
  22. ↑ Jae-Hyun, By Kwon (2025年11月21日). “Hyundai Motor and Kia make simultaneous appearances at ‘LA Auto Show’... “Competing with a bold localization strategy”” (英語). 경향신문. 2026年2月15日閲覧。
  23. ↑ “日本に韓国のヒョンデ新型SUV「ネッソ」は上陸する? 実車展示&社名変更で再始動はもうすぐか”. くるまのニュース (2022年1月30日). 2026年2月15日閲覧。
  24. ↑ “現代自動車、12年ぶり日本再進出 カーシェアでEV拡販”. 日本経済新聞 (2022年2月8日). 2022年8月1日閲覧。
  25. ↑ “NEXO|水素自動車価格|ヒョンデ”. Hyundai. 2025年11月30日閲覧。
  26. ↑ www.etnews.com (2025年8月11日). “현대차, 日 넥쏘 판매 중단…새 수소차 출시 초읽기” (朝鮮語). 미래를 보는 창 - 전자신문. 2025年10月12日閲覧。
  27. ↑ “ヒョンデの水素燃料電池車『ネッソ』新型、日本に2026年投入へ…ジャパンモビリティショー2025”. レスポンス(Response.jp) (2025年10月29日). 2025年10月31日閲覧。
  28. ↑ “ヒョンデの燃料電池車『NEXO』新型、2026年上半期に日本発売へ…水素・燃料電池展2026で実車展示”. レスポンス(Response.jp) (2026年3月19日). 2026年3月25日閲覧。
  29. ↑ “ヒョンデのFCV、新型ネッソ 4月上旬に日本投入 3グレード展開で750万円から(日刊自動車新聞) | 自動車情報・ニュース - carview!”. 日本最大級のクルマ総合情報サイト、カービュー! (2026年3月17日). 2026年3月26日閲覧。
  30. ↑ Inc, Nikkei (2026年4月8日). “現代自動車、新型FCV「ネッソ」を国内発売 750万円から”. 日本経済新聞. 2026年4月25日閲覧。
  31. ↑ “The all-new NEXO | 水素燃料電池SUV(FCEV)| ヒョンデ”. Hyundai. 2026年4月25日閲覧。

関連項目

外部リンク