マジャル・ペーテル
| マジャル・ペーテル Magyar Péter | |
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| 生年月日 | 1981年3月16日(45歳) |
| 出生地 |
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| 出身校 |
フンボルト大学ベルリン パーズマニュ・ペーテル・カトリック大学(JD) |
| 前職 |
弁護士 外交官 |
| 所属政党 |
(フィデス=ハンガリー市民同盟→) ティサ |
| 配偶者 |
ヴァルガ・ユディト (2006年 - 2023年) |
| 子女 | 3人(3男) |
| 親族 | マードル・フェレンツ(大叔父) |
| サイン |
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| 在任期間 | 2026年5月9日 - 現職 |
| 大統領 |
シュヨク・タマーシュ フォルシュトホッフェル・アーグネシュ(代行) バカ・アンドラーシュ |
| 選挙区 | ブダペスト3区 |
| 当選回数 | 1回 |
| 在任期間 | 2026年5月9日 - 現職 |
| 選挙区 | ハンガリー選挙区 |
| 当選回数 | 1回 |
| 在任期間 | 2024年7月16日 - 2026年5月9日 |
その他の職歴 | |
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(2024年7月22日 - 現職) | |
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党首:サボー・アッティラ (2024年4月12日 - 2024年7月22日) | |
マジャル・ペーテル(ハンガリー語: Magyar Péter, ハンガリー語発音: [ˈmɒɟɒr ˈpeːtɛr], 1981年3月16日 - )は、ハンガリーの政治家、弁護士、外交官。2024年より欧州議会議員およびティサ党首を務め、2026年5月9日よりハンガリーの首相を務めている人物である。
概要
前政権の与党であるフィデス=ハンガリー市民同盟(フィデス)の元党員であり、元法務大臣ヴァルガ・ユディトの元夫でもある。2024年2月、ノヴァーク・カタリンの恩赦スキャンダルの中で、フィデスによる国政運営への深い不満を表明し、政府関連の全役職を辞任すると公表して全国的な注目を集めた。
2024年3月15日、現政権と既存の野党双方に不満を持つ市民のための新党結成を表明。かつては無名であったティサの指導権を握り、最も著名な野党指導者として浮上した。2024年欧州議会議員選挙のハンガリー選挙区では、同党をフィデスに次ぐ第2党(得票率約30%)に導いた。これは、2006年以降、フィデス以外の政党が獲得した票数および得票率として最高記録である。マジャル自身は、自らを「批判的」な親欧州主義者および保守リベラルであるとしている[1]。
来歴
1981年3月16日、ブダペストにてマジャル・イシュトヴァーンとエルーシュ・モーニカの間に生まれた。ブダペストで教育を受けた後、エラスムス計画の一環としてベルリンのフンボルト大学ベルリンでも学んだ[2]。2004年にパーズマニュ・ペーテル・カトリック大学法学部を卒業。キャリアを首都裁判所でスタートさせ、司法試験合格後は国際法務の分野で活動。会社法、商法、競争法の分野で、ハンガリーへの投資を行う多国籍企業の支援に従事した。
法曹界および初期の政治活動
当時野党であったフィデスの地元支部で政治に関わる以前、マジャルは2006年ハンガリー反政府抗議活動において、反政府活動家のためのプロボノによる法的代理や支援に参加していた。フィデス内での初期の役割については、「有力な内部関係者」や「元政府当局者」などと様々に報じられている[3][4]。2010年の総選挙でフィデスが政権を握ると、外交部(外務省)の職員に任命された。1年後、ハンガリーの欧州連合議長国就任に合わせ、駐欧州連合ハンガリー政府代表部に加わった。2015年には首相府に勤務。2018年9月からは国営のMBHバンクのEU法務局の管理を引き継ぎ、2019年から2022年にかけては学生ローンセンターのCEOを務めた[5]。
フィデス離党
ノヴァーク・カタリンの恩赦スキャンダルを受けて、政府閣僚を批判した件においてマジャルは注目されることとなった。2024年2月、マジャルは妻で法務大臣ヴァルガ・ユディトに秘密裏で録音した妻の音声を公開。その中で、ノヴァーク・カタリン大統領が2023年4月、ブダペスト近郊の国営児童養護施設の副園長であったコーニャ・エンドレに対し、大統領恩赦を与えていたことが明らかになった。この副園長は、上司である園長のヴァーシャールヘイ・ヤーノシュによる子供への性的虐待の隠蔽に加担した人物であった[6]。このスキャンダルはノヴァークの辞任を求める大規模な反政府デモに発展し、彼女は2024年2月10日に辞任した[7]。同日、恩赦に副署したヴァルガ・ユディトも、国民議会議員の辞職と、同年6月の欧州議会選挙におけるフィデス党名簿筆頭候補からの辞退を表明した[7][4]。
元妻が政界引退を表明した数時間後、マジャルはFacebookを更新し、国営企業2社の役職を辞任し、MBHバンク取締役も退くことを宣言。彼は、過去数年間の経験から、オルバーン・ヴィクトル政権が掲げる「国家的、主権的、ブルジョア的なハンガリー」という理念は、大規模な汚職やコネを持つ層への富の移転を隠蔽するための「政治的産物」に過ぎないことに気づいたと主張した[8]。
続く数週間、マジャルはPartizán、Telex.hu、444.huといった主要メディアのインタビューに応じ、政府、特にロガーン・アンタル内閣局長官を激しく批判し、学生ローンセンターの代表を務めていた際、公共入札においてオルバーンに近い人物を優遇するよう強要されたことや、離婚に関連して圧力を受けたなどとした[9]。「少数の一族が国の半分を所有している」と語った彼の最初のインタビュー動画は、2024年3月時点で200万回以上再生されている[10]。
2024年3月15日、マジャルはブダペストで数万人規模の集会を開催し、新党の結成を発表した[11]。同年4月6日には「封建的なシステム」の解体を訴えて2度目の大規模デモを組織し、数十万人が参加した。
ティサ党首
2024年欧州議会選挙を経て、ティサはハンガリー最大の野党となり、マジャルは新たな野党指導者として広く認識されるようになった[12]。
首相
2026年4月12日に執行された総選挙でティサは199議席中140議席前後を獲得して圧勝し、古巣のフィデスは敗北し政権交代が確定した[13][14]。5月9日、議会にて首相就任が賛成140票、反対54票、棄権1票で承認された[15][16]。マジャルは首相就任に伴い、権威主義的なオルバーン政権を支えたシュヨク・タマーシュ大統領に対し、政治刷新を理由に早急の辞任要求を行った[17]。しかしシュヨクはマジャルの求める5月31日までの辞任を拒否したため、翌6月1日、マジャルは基本法(憲法)を改正しシュヨクを罷免する方針を発表した[18]。
まずオルバーンの首相再登板を阻止するという選挙期間中の公約を実現するため、首相の在任期間を通算で最大8年間に制限する基本法改正案を国会に提出し、6月16日に可決された[19]。またオルバーン派の権力基盤を弱体化させるため、議員在職期間の上限を12年間とし、憲法裁判所判事に70歳の年齢制限を設け、施行翌日にシュヨクの大統領任期を終わらせる規定も含んだ基本法改正案も国会に提出し、7月13日に賛成139票、反対6票で可決された。マジャルはシュヨクが5日以内に基本法改正案に署名しなければ弾劾訴追を開始すると表明した[20]。
2026年8月2日、猛暑のため国内唯一の原子力発電所であるパクシュ原子力発電所の運転を全面停止すると発表した[21]。
ティサ
マジャルは2024年欧州議会選挙に出馬するため、ティサに入党した。新党を一から立ち上げる時間的制約や事務的な問題を避けるため、既存の小規模政党を引き継ぐ形をとった[22]。
ティサは公式には特定のイデオロギーを避けているが、マジャルの言動は中道および穏健保守の価値観を反映しており、党利党略よりも国民の団結と政治的説明責任を強調している。マジャルは「古い野党」との連立は行わず、2026年の総選挙では単独でフィデスに挑む姿勢を繰り返し表明している。また、同党の比例代表リストの筆頭候補および次期首相候補として全会一致で選出された[23]。
私生活
1981年3月16日、ブダペストに生まれる。2005年4月にヴァルガ・ユディトと出会い、2006年8月に婚約。3人の息子を設けた。一家は数年間ブリュッセルに居住していたが、ヴァルガの法務大臣への起用に伴いブダペストに帰国。2023年3月に離婚を発表した。
親族にはハンガリー政界や法曹界の著名人が多い。母方の祖父であるエレーシュ・パールは、判事で、法律問題を扱うテレビ番組の司会として人気を博した。大叔父(母方の祖母の兄)のマードル・フェレンツは元大統領[24]。
2025年7月、フィデス政権が成立させた法律に基づき、資産公開を余儀なくされた。それによると、マジャルは4つの土地資産(マンション2戸、ガレージ1棟、更地1箇所)に加え、8,640万ハンガリー・フォリント相当の投資、貯蓄、現金を保有していることが明らかになった[25]。
脚注
- ↑ Kokot, Michał (2025年8月12日). “Rzucił wyzwanie Orbánowi i ma szansę wygrać. W rozmowie z "Wyborczą" jasno mówi o Polsce, Węgrzech i Ukrainie” [He has challenged Orbán and has a chance of winning. In an interview with "Gazeta Wyborcza," he speaks clearly about Poland, Hungary, and Ukraine.] (ポーランド語). Gazeta Wyborcza. 2025年8月12日閲覧。
- ↑ “Magyar Péter - Curriculum vitae”. European Parliament. 2025年7月31日閲覧。
- ↑ Lynch, Suzanne (2024年3月26日). “Orbán faces danger from new enemy brandishing a leaked tape” (英語). ポリティコ. 2024年3月27日閲覧。
- 1 2 Thorpe, Nick (14 February 2024). “Hungary resignations leave Viktor Orban in biggest crisis yet”. BBC (イギリス英語). 2024年3月27日閲覧.
- ↑ “Diákbarát diákhitel – Interjü Magyar Péterrel” (ハンガリー語). diakhitel.hu (2020年11月13日). 2025年10月4日閲覧。
- ↑ “Children's home crisis threatens very foundation of Orban regime, say analysts” (英語). www.intellinews.com (2024年2月14日). 2024年3月30日閲覧。
- 1 2 Thorpe, Nick (10 February 2024). “Hungarian President Katalin Novak resigns over child-abuse pardon scandal”. BBC (イギリス英語). 2024年3月27日閲覧.
- ↑ “Varga Judit volt férje: Egy percig sem akarok olyan rendszer részese lenni, amelyben Tónik, Ádámok és Barbarák vígan röhöghetnek a markukba” (ハンガリー語). telex (2024年2月10日). 2024年3月30日閲覧。
- ↑ “Orban's reputation tarnished by accusations from a former high-ranking official”. Le Monde.fr (英語). 14 February 2024. 2024年3月30日閲覧.
- ↑ Baer, H. David. “In Hungary, Scandal and Crisis Suddenly Energize the Opposition” (英語). plus.thebulwark.com. 2024年3月30日閲覧。
- ↑ “Thousands protest in Budapest as Orban embroiled in corruption scandal” (英語). euronews (2024年3月26日). 2024年3月30日閲覧。
- ↑ “Hungary: Newcomer Peter Magyar shakes Orban's hold on power, early results say” (英語). euronews.com (2024年6月10日). 2025年10月27日閲覧。
- ↑ 藤原学思、疋田多揚「ハンガリー総選挙、オルバン首相の与党敗北 16年ぶり政権交代へ」『朝日新聞』朝日新聞社、2026年4月13日。2026年4月13日閲覧。
- ↑ “ハンガリー総選挙、オルバン首相の与党敗れ16年ぶり政権交代へ 新興野党が圧勝”. BBC. 2026年4月13日. 2026年5月9日閲覧.
- ↑ “Péter Magyar sworn-in as Hungary's new prime minister after landslide April election victory”. ユーロニュース. 2026年5月9日. 2026年5月12日閲覧.
- ↑ “ハンガリー議会、マジャル新首相を選出”. 共同通信社. 2026年5月9日. 2026年5月9日閲覧.
- ↑ “ハンガリー新首相マジャル氏が大統領に辞任を要求した”. mezha. 2026年5月10日. 2026年5月10日閲覧.
- ↑ “Hungarian PM threatens to oust Orbán-era president”. BBC. 2026年6月2日. 2026年6月2日閲覧.
- ↑ “ハンガリー国会、憲法改正でオルバン氏の首相復帰を阻止 在任期間を8年に制限”. BBC. 2026年6月17日. 2026年6月18日閲覧.
- ↑ “ハンガリー議会、大統領解任へ憲法改正 オルバン派の権力基盤解体”. ロイター. 2026年7月14日. 2026年7月14日閲覧.
- ↑ “ハンガリー、猛暑で原発運転を全面停止 フランスやルーマニアも制限”. 朝日新聞 (ニュースサイト). 2026年8月3日. 2026年8月3日閲覧.
- ↑ Kovarek, Daniel (2025-02-24). “Elite defection and opposition realignment in Hungary: Respect and Freedom Party (TISZA) in the 2024 European Parliamentary elections”. East European Politics 41 (2): 263–276. doi:10.1080/21599165.2025.2468693. ISSN 2159-9165.
- ↑ Bence, Inkei (2026年2月20日). “Hivatalosan is Magyar Péter a Tisza miniszterelnök-jelöltje”. 444.hu (ハンガリー語). 2026年2月21日閲覧.
- ↑ Bayer, Lili (25 March 2024). “'The time is here': the ex-government insider shaking up Hungarian politics”. The Guardian (イギリス英語). ISSN 0261-3077. 2024年3月25日閲覧.
- ↑ “Négy ingatlan, festmények, 86 milliós megtakarítás – nyilvános Magyar Péter vagyonnyilatkozata” (ハンガリー語). telex (2025年7月10日). 2025年7月12日閲覧。
外部リンク
| 公職 | ||
|---|---|---|
| 先代 オルバーン・ヴィクトル |
第9代:2026年5月9日 – |
現職 |
| 党職 | ||
| 先代 サボー・アッティラ |
第2代:2024年7月22日 – |
現職 |
| 先代 デアク・ボルディジャール ソモディ・エルジェーベト |
2024年4月12日 – 2024年7月22日 同職:ラドナイ・マールク |
次代 ラドナイ・マールク タール・ゾルターン |